2024,9,22

 レッテルを貼ってしまうこと、それは人間関係において、処理を楽にする方法だ。私もレッテルを貼って考えてしまうことは多々ある。わかりやすいのは音楽だ。このアーティストを聞いてる人はこういう人だ、あのラッパーを聞いてる人はイケてないとか。この文を読んでいいねを押してくれる人は心を開けるかもしれないとか。レッテルを貼るにもメリットデメリットはある。メリットは先述したように、人間関係において処理が楽になることだ。

 例えば、最近仲良くなりたての友人がいたとして、その人が来週誕生日だとしよう。その相手の僅かな情報で何が欲しそうかレッテルを貼る。20代男性だから、良さげなガジェットとか。10代女性なら少し高級な櫛とか。他にも、お酒が好きそうならお猪口のセットやワイングラス、お子さんがいるところならカルピスのセット、何が欲しそうか考えて、その人はこういう人だと考える。これもレッテルを貼るものの一つだ。

 それでは、逆にレッテル貼りのデメリットは何か。これはその人自身を見ないこと、自分が思う相手の理想像を押し付けてしまうことだ。どんな音楽聴いてようが、要素は掴めどその人自身を表すことにはならない。同じ曲を聞いていても聞いている人の要素には天と地程の差があることがある。だから当てにならない。もっと別のアプローチをして、その人の正しい人間像を捉えることが人間関係においては大事だと思う。私の好きな曲を嫌いな人間がそれを使って動画を出していた時、胃が捩じ切れる程腹を抱えて苦しくなった。ただ、私がレッテルを貼るようにあなたは私にレッテルを貼る。きっと私もあなたも深淵。ただそのレッテルが正しくなるように努めるべきだ。

 ただ好きな曲を教えることは、一種の魂の開示だと思う。大学に入ってから好きな曲教えて欲しいと言って、メジャーどころじゃない曲を教えてもらった時の、あの熱、当てられてその曲が好きになりそう。別にメジャーどころの曲が悪いと言ってる訳では無い。けれど、あの孤独の中で自分の中で滾らせて沸騰させてただ濃くしてる、あの血のような熱量が好きでたまらない。自分しか良さが分かってない、よりも、誰も理解してくれないあの孤独感に苛まれている人間、とても好きだ。きっとあなたにも、理解されない部分があって、それの熱があなたの魅力になるはずだ。少なくとも私はあなたの熱が好きだ

 

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