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泪橋 順にも逆にも渡れない(暑い)

先日の記事「吉村昭さんも(たぶん)登った(であろう)坂」を見てくださった方、ありがとうございました<(_ _)>

東京ローカルで地味なお話ですが、面白いコメントなどもいただき、たまには毛色の変わったもの書くのも楽しく感じました。あ、記事はこちら↓

そういえば世には「聖地巡礼」なるモノがあるという。

いえ、あの一生に一度はエルサレムにいくとか、カイラス山を五体投地で回るとか、そういう本格的なんじゃなくて(^_^;)映画や小説、マンガ・アニメの舞台になった地に観光へ行くアレです。

谷中霊園は吉村ファンにとっての聖地巡礼と言えなくもない。まあお墓だしぜんぜん観光コースにはなってませんが、そういうコースを自分で作っちゃうというのもコレ楽しいものですね。つくるのはたのしい(._.)

そう考えると、当方在住の吉村昭生誕の地は、実はタレントの伊集院光さんを生んだ土地でもあります。当方、25年来の氏のラジオリスナーですから、生活即巡礼と言えなくもないwお見せしましょう。

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伊集院光氏がご幼少の砌(みぎり)お遊びになられた、荒川土手です。

ただの土手じゃないかって?そうなんですが、聖地ってそんなモノでしょう(笑)土地や建物そのものより大事なのはエピソード。実際、ここから少し南に行けば「金八先生ロケ地」なんて堂々と書いてあります、同じですよw木も土も。


さて、「吉村…」記事あてにいただいたコメントに、フォロワーの消雲堂さんが「南千住に写真を撮りに行く」旨、ありました。

南千住と言えば当方の聖地ではないか

と思いだし、昨日酷暑の中自転車を飛ばして南千住に行ってまいりました。…ん、南千住の何が聖地なのかと仰る?ここですよ、ここ。

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泪橋です。

いまさら申し上げるまでもありませんが当方、大のちばてつやファン。名作『あしたのジョー』舞台近くに住んでいるのに最近参詣を欠いていたと思いだしました。消雲堂さんありがとう<(_ _)>

さてこの泪橋、いまは橋はありませんで交差点にその名を残すのみです。

これでは泪橋を逆に渡ることもできない。

仕方がないのでちょっと北にずれて、白鬚橋に向かいます。白鬚橋は『こち亀』で両さんの弟金次郎が迷子になった現場であり、これはこれで聖地なのでヤヤコシイですがそれは置いといて。

白鬚橋のたもとに立って決意を新たにする。ちばファン垂涎の儀式と言えましょう。

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…んなモノ、別に羨ましくないと仰る?

そういう方はこの写真の立ち位置から左手後方を振り返り見られるがヨロシイ。あるんですよ、マンガの背景に何度となく登場した…

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あのガスタンクが。

どうしたわけかこのガスタンクが描かれるのはいつも夜だった印象がありますが、昼間見るとかなり唐突なお姿をなさっておられますね。

そんな小道具などどうでもいいと仰る?ではもっと重要なシーンで何度も舞台となったあの公園はどうでしょう。

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玉姫公園です。

ジョーと段平が出会い、ヤー様と大立ち回りを演じた場所。ジョーと西がジョギングで回った場所。力石の死にジョーが一人泣いた場所。カーロスがギター弾いてた場所。減量に苦しむジョーがミカンの皮を拾った場所。紀ちゃんお手製のトマトのサンドイッチをジョーがつまんだ場所…もういいですか。まだまだありますが。

当方も上京するまで、これが実在の公園だとは知りませんでした

さて、早速巡礼するかと思いましたが…

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…どうも先客、というか先住の方でいっぱいのようですな。

ちょっと気軽に入れる雰囲気ではない。(別にコワイ人たちじゃないでしょうけど(^_^;))

まあ丹下段平もジョーに出会うまでドヤ街で酔っぱらっていたクチです。土地の方々(当方も地元みたいなもんですが)には失礼だが、多少ガラの悪い場所として描かれているのがこの南千住、山谷なのです。隣の公園にはこのような立札がある。

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初期の段平はまちがいなく引っかかる注意です。


しかしあきらめることはない。都合のいいことに公園のヨコに神社(玉姫稲荷)があります。こっちはすいているのでひとつご挨拶…すると、

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ありましたね、ご神体がw。

どうでもいいけどジョーのきている短いトレンチコートみたいのはどこで売ってるんでしょうか。葉子さんは喪服バージョンですが、力石の墓参りなら護国寺ではないだろうか(^_^;)まあ細かいことはヨロシイ。

暑い中を自転車で走り回ったもので、全身真っ赤になっております。ひとつ手水でも使わせていただいて、と柄杓に水をとって。

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一度飲まずに足元にこぼします。

そして「その気持ちだけ、ありがたく飲ませていただきます」とつぶやきましょう。

神社にそんなやり方はないって?ええこれは神式ではありませんで、力石のマネです。ノドがカラカラなときにマネしてこそ減量の辛さを偲べるというもの。ま、当方ボクサーではありませんので2杯目からは美味しくいただきますwとても冷たい、いい水でした<(_ _)>地下水かな?

ところでちば先生のマンガによく出てくるドヤ街という言葉。

これは当節流行のドヤ顔のドヤとは別物(知ってるか)で、宿屋の詰まった言葉です。南千住の簡易宿泊所が多い地域(山谷)をドヤ街と言うのですね。未だにその名残は残っていて、道沿いにドヤがあります。

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カラーテレビつき、が泣かせます。

料金も10円単位でしか変動していないようですね。モノの本によると出稼ぎ労働者が減ったが、その分外国人旅行者、バックパッカーの利用が多いようで、けっこうまだまだドヤ街なのだそうです。


…たっぷりと聖地を堪能した当方。酷暑の中2時間以上自転車を飛ばしてしまったので、自宅に帰ったらまず水分補給だと思ったのですが。やはりパワーを充電したせいでしょうね、うちで手に取ったのが偶然このグラス。

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これ、手に入れたときは嬉しかったのですが、いったい何を飲めばいいのかいつも悩むのです(^_^;)

一応、ウイスキーグラスみたいなんですが。

力石の顔見ながら酒が呑める人はあんまり『あしたのジョー』ファンじゃないと思う(._.)


あまり悩んでいると脱水になりそうなので、となりにあったリラックマのマグカップで麦茶を飲みました。


…お粗末様でした<(_ _)>


(追記)

…ほんとは全く別の、「東京の海抜・地形と『鬼門』北西地帯」について書いてみようと思っていたのですが。ダメでしたw伊集院さんとちばさんの話なんか始めるから。

たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)