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食べるってなんだろう vol.2

マクロビオティックをさらに学ぶ

久司道夫氏の著書「マクロビオティックをやさしくはじめる」(成甲書房・2004)を読んでマクロビオティックの考え方に衝撃を受けた私は、ここから本来人が食べるべきものについて考え始めることになります。

まずこの本には、マクロビオティック食の実践のしかた、病気の治療のための具体的な食事療法、臨床研究の結果、また著者のマクロビオティックに対する思い、アメリカ医学界でマクロビオティックが認められて広まっていく過程など、マクロビオティックを始めるのにふさわしい包括的な内容がタイトル通り易しい言葉と文章で綴られています。

花粉症への具体的アプローチ方法も最終章に書かれていました。
マクロビオティックの考え方における花粉症とは、陰性過多な体質の人の体内に花粉が入ってきた場合の排出現象であるということです。その主だった症状が過剰な鼻水やくしゃみであり、花粉症に限らず多くのアレルギー症状は、体質を陰陽のバランスの取れた中庸(ちゅうよう)に近づける食生活に改めることで改善されるものである、という内容でまとめられています。

陰とか陽とか、中庸って…。こんな視点で食べ物をみたことなんて一度もありませんでしたから、もう目からうろこ。まさに新しいものさしに出会った瞬間でした。

マクロビオティックの実践に向けて

興味のある花粉症について書かれていたのは本文も残すところ十数ページ。ここまで200ページ超のボリュームでマクロビオティックの考え方について読み込んだところで、私が読解できた「マクロビオティックとは」なんて本当にごくごくわずか。著者の言わんとしていることの一体どれほどを理解できたというのか。今振り返ってみても、やはり表層的な理解にとどまっていたと認めざるを得ません。「お肉はもう食べないようにしよう」「乳製品はこんなにも悪影響がある」と、私の価値基準になかった陰陽の視点を積極的に取り入れていくことになるわけですが、当然、素人による独自のマクロビオティックの解釈なのでいろいろとつまずきました。一つはメンタル面に出た支障です。

次回は実践に際して感じた心の葛藤について書いていきます。