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自立

我が家の子育てにおける唯一のテーマは『自立』だ。

子供は可愛い。だけど可愛がって甘やかして、何も出来ないまま大人になって、途端に、はい!これから1人で頑張ってー!というわけにもいかないわけで、来たるべき日に備えて少しずつでも出来ることを増やしてあげなければいけない。


娘とお風呂に入るとき、まず僕が入ってから娘を呼ぶのだが、娘が入ってきたらシャワーの蛇口を開け、娘が頭と身体を洗い終わったら蛇口を閉めるというのを僕がやっている。娘が小さい頃からの習慣となっているからだ。

でもこれは良くないと、今さらながらに気付いた。手を洗うときなんかは娘が自分で蛇口を捻っているのだからもう自分で出来る。出来ることにまで親が手を貸していたというわけだ。

出来ることは自分でやってもらいたい。
僕自身、大人になった今となっては出来なかったこともやってくうちに段々出来るようになるというのが経験でわかっているが、娘にも早い段階でそれをわかってもらいたい。

そんなわけで本人にやらせてみた。

わけだが、泣くわ喚くわでそれは大変だった。

まず「できない」、「パパやって」となって、「普段、手を洗うときはできてるんだからできるよ」と説得して、それでもやろうとしなくて、なんとかパパにやらせようとするんだけど、僕の方でも絶対に手を貸さないと心に決めているので、なんとか娘にやらせようと試みる。

そんなお互いに一歩も引けない状態が10分くらい続き、寝る時間も迫ってきて見かねた妻が娘に一緒にやろうと声を掛けて終わった。

まさか蛇口1つ捻らせるのがこんなに大変だなんて。自立までの距離があと一万歩くらいあるぞこれ。気が遠くなりそうだ。




子ども達が寝た後、妻と話していると妻が「今の私の目標は自立だからね」と言ってきた。
平静を装って聞いていたが内心はドキッとしていた。えっ、もしかして離婚考えてる?と。

いや、妻の自立=離婚じゃないことはわかっている。

わかってはいるのだが、よく考えてみると2月くらいから妻は資格取得に向けて夜な夜な勉強していて、資格を取れば給料も上がるし、一部の業務がリモートでもいけるらしく、これなら子育てしながらでも働きやすいと喜んでいた。

それに最近、子供が乗せられる電動自転車を買ったばかりだ。

伏線がどんどん回収されていく。

だけど、そもそも離婚するとしたら理由に心当たりがない。
女性関係もないし金銭トラブルもない。モラハラだって恐らくしていないし、子ども達の面倒だって見ているつもりだ。
しいて言うなら、理屈っぽくて話が死ぬ程つまらないことくらいか。離婚理由としては十分過ぎるな。

妻のひと言でそこまで思考が飛んだのだが、離婚は大げさにしても家のこととか何かと妻に頼ってしまうことも多い。

もしかしたら、自立が1番必要なのは娘でも妻でもなく僕の方かもしれない。

そんなわけで我が家のみんなのテーマは『自立』だ。

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