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観劇「マッスルヘッド」

マッスルヘッドという舞台を見てきた。

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実は原案として名前が乗っている。
その他にも小道具製作やバトルシーンをつけたりした。


あらすじはこう。

どんな願いをも叶える「キューブ」をめぐり、魔法使いたちが長きに渡り争っている。

そんな世界でコエビという少女は失踪した母を探すため、キューブを探し、ついに手入れる。
が、そのせいで、キューブを追っていたタブーという男に狙われるようになってしまう。

コエビの幼なじみ、杖職人のガイはそんなこんなでこの争奪戦に巻き込まれてしまい、謎の筋肉もりもりの男「キン・ニクオ」と共にコエビ救出に向かう。


そんな感じ。

基本的にはキューブをとったりとられたり、仲間が抜けたり戻ったり、そういった内容。

実は「魔法世界と筋肉」と似たようなストーリーで

僕はこんなのを書いている。
そしてマッスルヘッド、原案てらきたかつき☆。

原案ってこれか。違います。
これは原案ではないのです。
ややこしいね。

この原案というのは、僕が中学二年のとき
「魔法世界で魔法が使えない男が努力した結果、筋肉だけで悪い魔法使いを蹴散らしていくの、めっちゃおもろない?」
そんな話をクラスメイトに話した。
これをネタとして温めていたんだけれども、書く機会がなくずっと眠っていたのです。

そして時は現在より少し前。
今回の舞台を主催している、ゆうたくんから相談を受けた際に「これ書いたら?」と話したのがきっかけ。
そこから生まれたのが「マッスルヘッド」で、
それに乗っかり、じゃあ自分も書くか、と書いたのが僕の出している「この魔法世界において筋肉は最強」なのです。


話は戻り感想です。

キャラクターによっては言ってること(目的)が二転三転しているような、はっきりしてないような気もするのですが、基本的には手に入れる(取り戻す)話なので、物語全体を見ればブレのない作品でした。

キューブをめぐって冒険するRPGのような作風です。
ヒロインがさらわれて、旅に出て、レベルを上げて、ボスを倒す。という王道RPGです。


物語の主人公であるガイは最初から最後まで好感のもてるキャラクターで、素直だが少しだけ悩み癖があるというところが等身大な感じがしてよかった。
あとはバトルシーンのキレがすばらしい…。
なんぼでも見れる。

対するヒロイン、コエビはガイよりも強くたくましいキャラクター。に見えて、母を求めてばかりで、自分の実力が伴っていないことなど気にしない(わからない)。勢いで走るばかりで、周りが見えていないとも思えるキャラクター。
終始相手に挑む姿はキャラクターを現している気がした。
でもガイと喋っていると普通の女の子だったりする。

この2人のバランスはとてもいいなと思った。
似てるようでも別であり、喋っている間は2人とも年相応(役者の若さもある)に見える。
ある種、ダブル主人公な感じがした。

そんな2人の間に入る、キン・ニクオ。話のキーパーソンらしく匂わせ続けるが実はキーパーソンではない(ネタバレ)
キーパーソン風な人物。どんな事柄も筋肉で解決する脳筋男。
演じている久保田さんという方は正直なにを演じていてもかならずうまくやっちゃう。めちゃくちゃすごい人。
今回の舞台でも話に噛んでおらずとも、キン・ニクオの存在は常に感じてしまう。もちろんいい意味で。

そして、そんなキン・ニクオと因縁があり、宿命のライバルと見せかけてそんなこともないタブー。
正確にいうと因縁はある。でも別に宿命のライバルというわけでもない。顔を合わせても、お互い、わりとドライな感じだった。

いやそんなことはいい!

タブーは落ち着いた冷静沈着な男。そんな感じ。
衣装もスマートでクール。
しかしキューブを手に入れるべく、かかった年数分の執念がある。もうめっちゃ溜執念が溜まりに溜まっている。
それが時たま漏れちゃうことがあるのだけど、怖い。
演じている原さんの演技も相まって、「こいつめっちゃ怖いやん…」ってなる。

あ、でもキューブは手に入りませんでした。(ネタバレ)

そしてそんな怖い人に付き添う謎の女性、マリ。
あのーあれです。コエビの母親です(ネタバレ)
彼女はタブーの協力者で、おそらく最初は世界をよくしようと手を貸したんじゃないかな?と思っているのですが、結果的に執着爆弾であるタブーのやり方を悲観して、ガイたちにあとを託そうとしている感じのキャラクター。

ミステリアスな女性キャラ。というのはいつだって気になってしまうもの。
それに加えて魔法攻撃モーションや決めポーズもやわらかく、でもかっこよく決まっていたので、それもマリというキャラクターに印象を持たせていたように感じます。
正義を貫けなかった正義の味方、みたいな人物で個人的にはガイと並んで好きなキャラクターです。


そんなこんなでこの5人のキャラクターがキューブを取り合ったりして、どたばたと戦う物語でしたが、話のスケールは大きく、観劇後には確かな満足感がありました。

ただみんなキューブに固執する割には管理が甘すぎて、ぽいぽい取られていたのがシュールでした。
それはもう玉入れ感覚。運動会の玉入れ程度の確率でぽいぽい取られて取り返して。赤組がんばれえ。白組もまけるなあ。

はい。

ここまで読んでくださり誠にありがとうございます。
これを読んで少しでもマッスルヘッドという作品に興味を持っていただけたなら幸いです。
よかったら「この魔法世界において筋肉は最強」も読んでみてください。

出演者、スタッフの皆様、お疲れ様でした!

サポートいただいたものは今後の作品に使わせていただきますので、ぜひサポートのほどよろしくお願いいたします! 今後も気合を入れてバシバシ書いていく所存です!