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【雑談】国内MBAと海外MBAに思うこと

今年に入ってやたらと忙しかったので、久しぶりに投稿する。
先日、「国内MBAと海外MBAはどちらが良いんですか?」という質問を受けたので、国内MBAに在籍した立場で応えたい。

余談だが、アカウントにログインしてみると、ある過去記事の閲覧数が急増していた。過去に投稿した「面接で聞かれること」なのだが、入試が近いのかもしれない。そこから過去問の解説のページなどを読んでいることからも、コロナ禍でMBA受験をしようとする人がいるのだと思う。
確かに、聞くところによると、コロナ禍を機にMBAを含めて、学びの機会を求める人が増えているそうだ。

国内MBAと海外MBA、どちらが学びが多いのか?

結論からいうと、2つの考え方があると思っている。

一つは知識の問題だ。ファイナンスやマーケティング、戦略論など経営学の知識を”正しく正確に”理解するなら日本語で学べる国内MBAの方が良い。なぜなら、日本人の多くは、英語を正しく理解し、ケーススタディを解いて英語で発言できるほど英語力が高くないからだ。

二つめは、学び方の問題で、私はむしろこっちの方が大事だと考えている。負荷のある学びが欲しいなら海外に行くべきだ。勤務先名やポジション、商習慣などが理解されず、圧倒的に不利な環境で、もがきながら自分を磨きたいなら、絶対海外の方がいい(※ついでにキャリアに箔つけるならこちらが良いと思う)。

なんだかんだで国内MBAは”ぬるま湯”

上記を踏まえた上で、今の経験やポジションの強みを生かしながら学びたい、あるいは学歴ロンダリングしたい人、ぜひコロナ禍の今こそ入学すべきだ。一言でいえば、そこは「ぬるま湯」なので。

ぬるま湯とは、どういうことか。例えば、英語のケースを扱った授業を行う。すると、必ず授業中にひとりは「私は英語が苦手なのでケースが読めません」と言い始め、英文が読めない場合の対応を授業用に設定されたSNSに書き込んだりする。

すると、そこには同級生などから「大丈夫です、今はGoogle翻訳も発達していますから。ぜひ、ケーススタディも論文もpdfごと機械にぶち込んでください」という反応がかえってきたりする。このように、「今ある経験と知識、ポジションを使ってそつなくこなせる」という点では、ほんとうに”ぬるま湯”だと思う。

ただ、上記のような行動は、ある意味で合理的だと考えることもできる。
例えば、「俺は英語なんかできなくても、会社でこのポジションまで登ってきたんだ」という事実確認をするために国内MBAを取得しにきているのであれば、「私は英語ができません」と主張する気持ちは理解できる。 

上記を踏まえると国内MBAを通じて「2年間実務を離れて学ぶ」ないし「仕事が終わったあとに、夜学に通って2年間学ぶ」ということと「海外留学でMBAをとる」を比較すると、後者がよりハードではないかというのが私の結論だ。ましてやzoomでの授業となると、黙って座っている、ないしzoomをつけっぱなしにして、そつなくレポートを提出すれば単位は来るらしいので、「負荷のある学びが欲しい」という人は海外MBAのほうが意味があるのではないだろうか。

というわけで、MBA取得を「自分が変わるきっかけにする」のか、「少し質の良いカルチャーセンター」にするのかは、当人が何を求めているのかによって変わってくるというのが正直な感想である。


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