鴉鷺/aro

シューゲイザー等の音楽、前衛短歌、現代詩、幻想小説、ゴシックカルチャー、廃墟、アナキズ…

鴉鷺/aro

シューゲイザー等の音楽、前衛短歌、現代詩、幻想小説、ゴシックカルチャー、廃墟、アナキズムなどが好きです。 天蓋短歌会(@canopytanka)の主催、偽ドキドキ文芸部(Twitter : @otaku_ltr_club)という詩歌同人に参加。

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仕事の募集、プロフィール/仕事歴

《仕事の募集について》 鴉鷺という名義で音楽批評、コラム執筆、インタビュー、ライブレポートなどの活動を行っている者です。 音楽と文章に纏わるお仕事を募集しております。ご遠慮なくお声掛け下さい。 仕事の依頼はメールアドレス「sandsirens@gmail.com」、もしくは下記SNSのDMまでお願い致します。 《プロフィール》 鴉鷺/aro 大阪府在住。シューゲイザー特化型Webメディア、Sleep like a pillowでのインタビュー記事やコラム、ディスクレビュー

    • 黑田依直/丘へ

      星屑が記述する線の意味 光の傷が流れる意味 鳥の心が廃墟みたいに染まる世の 裏拍で聴く心音が、 筋繊維を月の文様に変える そして、生後十ヶ月の僕が書いた紅い太陽は 現在も脳裏の雪を溶かしている 捧げながら、 崩落したと聞かされていた橋を飛び越える情動が月の血管を神さまみたいに切ることに至り、僕はあいまいで柔らかい手つきの少女のまぼろしを追って走っていた、世界から零れ落ちた言葉を集めながら、 星々は終身の息であると決めた世界の秩序を創造する老人はもういないから、きみは「祈りの

      • 『さくらのはなをすごくもやした/櫻樹紀』 玉野勇希/黑田依直

        さくらのはなをすごくもやした/玉野勇希 記念日に啓翁櫻の枝ひとつ買ふ咲かぬまま腐ると知りつ アスファルトに花片ちらちら散り首都に土鳩は還る土を持たざり 鳩の屍は鴉に食まれつすこしづつ櫻色へと変はりゆきなむ 中指を噛むくせ直せないきみは櫻の樹にはなれない  多分 逆さまの水面に映すダァリヤをレンズ切り取る欲望機械 さりさりと霙降る街(tabula rasa)零時過ぎ頃夜は凍てつき 殺鼠剤 ミルク ドーナツ ダルメシアン 冷凍庫には翌朝の贄 さういへば櫻に

        • 「死を核とする反運命の頌歌」

          タロットカードの「運命」の図画をモチーフとしています。

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        仕事の募集、プロフィール/仕事歴

          星痕の光なき夜にをとめはなたれ 幾何学俳句実験

          骸たる夢骸の堕つ夜曼珠沙華     れんごくの火焰の天毘沙門天 屍骸形骸化死者を弔う術なし     たけだけしき血筋は天の天上 青き骸の花の這う夜われ生れ     なめらかにくるう君の天と地 天骸の骸から死よ甘く来たれ     はなれゆく心は狂い天の天蓋 骸の火の骸と堕ちるわれ海底     にげだせよ美し君天使終の天        にえたぎる想念詩歌となる        ヨブ海を死す海原を眺めよ        きえる海焔海そして死と眼        なきごゑ海に消え転生へ

          星痕の光なき夜にをとめはなたれ 幾何学俳句実験

          星の骸 自動記述実験掌編

          墜ちゆく鳥は架空に繭籠められた天使の似姿だ。そのフレスコ画の月天にわたしの星辰は震え、朱に染まった眼という球体の見極める溶けた蝶の屍を手に取り、その姿を君も美しいと言う。落下、そして受胎。落ちてきた生命の源を享受する美しい彼女の口から蛾のような、もしくは蝶のような小さな天使が溢れ出す。そして月天は去り、憎き日が昇る。きみの蒼い頸筋につたう紫水晶の涙は脆く太陽に背き、わたしの頌歌はまた美しい彼女を歌う。死したる太陽。天空の黒点。その孔はキリストの掌の隠喩だろうか?熱の過ぎ去るま

          星の骸 自動記述実験掌編

          使者 半自動記述の実験

          王権神授の繭に籠れる天使のうたごえは清くわたしの虚を貫き通す。その星辰の藍の美しさに城壁は溶け、暫くの後に中から国王軍の骸が吐き出され、また溶ける。そして星蝕の闇へ。手に孔を持つ彼は傍観者ではなく、扇動者としての役割を求め天使の手を取り溶け切った硝子の天蓋を砕き、死者を弔う虚偽の御言葉として書を綴り、そこにわたしは記述されていない。不在の闇から神の子への挽歌を奏でる為にわたしは此処に来た。神殿から、海底から、天空から、地下から、地獄の底から黒き翼を纏い鴉のうつろう身を借りて。

          使者 半自動記述の実験

          自動記述、真夏

          糜爛した肋骨の傷はいずれ塞がるが蝶は翔ぶだろうし翅は光輪を兆す。暗転、わたしの白樺の樹は無残に溶け落ちて、時計の針は刻まれぬまま再び肋に傷を付ける。韻を踏む、詩を記述する、死を記録する、睡る眼を凝視する、恐らくこの工程にわたしの頌歌と呪詛の身籠りが唸り、死者の歌う鎮魂歌の墓場としての機能がシンクロする。ふわと、音のない朝の光が私の躰を貫いて記述機械としての目的を果たせと詰め寄る。街に美しい彼女の姿が見え、樹々となり溶け、翳は鳥となり羽撃いて私を超えてゆく。その彼女の姿を眺める

          自動記述、真夏

          好きな音楽、文学、映画、漫画、絵画。

          完全に自己満足ですが自己紹介という事で。 音楽 My Bloody Valentine、Pia Fraus、Ringo Deathstarr、Pains Being Pure At Heart、Slowdive、Pinkshinyultrablast、Noir for Rachel、Life on Venus、Nothing、Kraus、Sore Eyelids、Niights、死んだ僕の彼女、Airiel、Beach House、Cigarettes After Sex

          好きな音楽、文学、映画、漫画、絵画。

          3月のベストアルバム。

          取りこぼした旧譜ばかり聴いていた一カ月でしたが、ブラックメタルがやたらと多かった気がします。Apple Musicのログがブラックメタルで埋まってました。シューゲイザーの新譜があまりリリースされなかったのでその辺に触れられなかったのも心残りです。 Hilary Woods / Birthmarks ダークウェーヴとある種の神々しさを感じる歌の折衷というか、ゴスな感性とシンガーソングライター的な歌心がマッシュアップされた感覚が新鮮で美しいです。個人的には年間ベスト級の内容で

          3月のベストアルバム。

          最近聴いて良かったブラックゲイズ。

          ・Misertus 2019年デビュー、マンチェスター発の現行ブラックゲイズ。Discogsに登録が無いのでメンバー編成等の詳しい情報は手に入れられませんでしたが、サウンドと楽曲だけでも鮮烈な存在感を誇っていると思います。 ・1stアルバム、Daydream。 その後の展開を知っている者から見ると荒々しく、バンドのルーツの一つであるDeafheavenの影響を感じさせつつよりラフである様で、その上でシューゲイザー精神の核の一つである夢想性や幻想性を前面に押し出したサウン

          最近聴いて良かったブラックゲイズ。