見出し画像

図書館を使い倒す。

 3週間に1度は図書館に行く。

 僕は好きな本は手元に置いておきたい人間だが、読みたい本は毎日どんどん増えるし、それをすべて買うなんてのはとても財布がもたない。

 だから、図書館は僕にとって必要不可欠な存在だ。

 昨日も図書館に行って、5冊の本を借りてきた。その内容はこんな感じ。

「古本泣き笑い日記」山本善行(青弓社)

「私の神保町」紀田純一郎(晶文社)

「この道」古井由吉(講談社)

「禅ってなんだろう?」石井清純(平凡社)

「心の処方箋」河合隼雄(新潮社)

 僕がよく使う図書館は3週間に最大10冊借りることができる。

 僕の場合、3週間に1回だいたい5~7冊借りるようにしている。

 僕は借りてきた本をすべて熟読するわけではない。そんなスピードでとても読めないし、買った本もいっぱいあって、図書館で借りてきた本まで手が回らない。

 それなら何故、全部読めない本をわざわざ借りてくるのか。それは、3週間それらの本を手で触り、装丁を楽しみ、目次や序文、あとがきなどを読むためである。そうしながら、本棚で三週間、本を寝かせることが僕には大切な行為なのである。そうすると、買うべき本は向こうからメッセージを送ってくるというか、本棚の中で自分の存在感を主張してくる。そういった本を僕は買うことにしている。

 そして、比較的新しい本や文庫になっている本は、街の書店やネットですぐに買えるが、すでに入手困難になっている本や古めの本は古書店で探すことになる。

 そのとき、その本を3週間家で眺め続けることで、表紙や背表紙のデザインを自分の中に取り込んでおくことが意外と重要になってくる。

 古書店で本を探すとき、自分の中に入っている本であれば、本棚を目で追っているときに、ピっと目に引っかかってくる。

 僕は古書店で本を買うのが大好きだが、近所に古書店がないので、月に1回は京都の古書店を回っている。

 昨日借りた本の中の1冊「古本泣き笑い日記」の著者である山本善行さんは、銀閣寺近くにある「古書善行堂」の店主で、私が勝手に古書の師匠と思っている方である。

画像1

 昨日はまずこの本から手に取ってみたのだが、少し読み始めたら、面白くて一気に半分ほど読んでしまった。時にはこんな本もある。たぶんこの本は、今読んでいる本を中断して、先に全部読んでしまうと思う。それくらい面白い。

 そんな本はもう読んだから買わないかというと、僕はそんな本こそ、最優先で手に入れたくなる。好きな本は手元に置いて、何回も味わいたいからだ。そして、この本は善行堂さんに置いてあるのを知っているので、著者の山本さんから直接買いたいと思っている。できたらサインもほしいな。

 ざっと、これが僕の図書館活用術である。

 って偉そうに書いたけど、実はこれ、有名な書評ブロガーであるDainさんの著書「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」(技術評論社)からヒントを得て、自分なりに実践していることなのである。


 本の世界は、読むことも買うことも、そして借りることも含めて、本当に奥深くて、おもしろい。

 

よろしければ、サポートお願いします🤲 サポートいただいた資金で、新たなネタ発見のための書籍を購入したいです!