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教えて梅田先生!⑰【貸借対照表の読み方】
こんばんは!
梅田公認会計士・税理士事務所スタッフの松本です。
さて、ここでは会計や経営に役立つ情報を梅田先生の解説のもと学んでいきます。
前回の記事で、損益計算書の読み方について学びました。
今回はどういった内容なのでしょうか?
先生、よろしくお願いします★
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松本さん、今回は貸借対照表の読み方についてお話していこうと思います。
◆貸借対照表とは
貸借対照表とは、一時点における企業の財政状態を示すものです。財政状態というのは、お金をどこからいくら調達して、そのお金をどこにいくら使っているのかの関係をいいます。
貸借対照表の右と左
貸借対照表は右と左に分けられます。右はお金の調達源泉、左はお金の運用形態を示します。お金の調達源泉のことを負債・純資産、お金の運用形態のことを資産といいます。
資産と負債は正常営業循環基準と1年基準によって、上下に分けます。上を流動、下を固定といいます。正常営業循環基準というのは、ものを売ったり買ったりするような正常の取引で発生した債権や債務については流動に分類するというルールです。1年基準というのは、決算日の翌日から1年以内にお金の入金・出金になることが見込まれるものを流動、1年を超えて入金・出金が見込まれるものを固定に分類します。
◆貸借対照表
資金の運用形態… 資金の調達源泉
流動資産(お客さんのつけ払いなど) …流動負債(仕入れ先へのつけ払いなど)
固定資産(建物や機械など1年を超えて使う予定の資産)… 固定負債(金融機関などからの借金)
繰延資産(創業費、開業費など) …純資産(株主からの出資、利益の蓄積など)
◆どうだと良いか
貸借対照表の左と右のバランス、上と下のバランスを見て企業の財政状態が良いか悪いかを見ていきます。流動負債より流動資産が大きければ、短期的に見て入ってくるお金が出ていくお金より多いので資金繰りが楽になりそうです。
固定資産についても同様、将来出ていくお金である負債でお金を調達しているのか、今までの蓄積した利益でお金を調達して設備投資しているのかのバランスを見るなど、企業の財政状態を見る方法が何通りもあります。企業の財政状態を見る経営指標については別のnoteで紹介しているので、参考にしてください。
◆過年度・同業者比較をしてみましょう
企業の財政状態を見るのにFX2の最新業績タブを使って当期の実績や予算との比較をしましょう。さらに、TKC経営指標(BAST)を使えば、同業他社との比較について、業績区分別(黒字企業、優良企業、欠損企業等)売上規模別、地域別のデータがあるため、いろいろな角度から自社を分析することができます。同業他社と比較して、数値が大きく違うところはないか見てみると自社の状況をより客観的に見ることができます。
※画面:TKC経営指標(BAST)
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令和元年版「TKC経営指標(BAST)」(発行:TKC全国会)は、全国の243,495社の法人企業の平成30年1月期から12月期決算に基づく経営分析値を収録しています。
この「TKC経営指標(BAST)」は、TKC全国会に加盟する職業会計人(税理士・公認会計士)が、その関与先である中小企業に対し、毎月企業に出向いて行う「巡回監査」と「月次決算」により、その正確性と適法性を検証した会計帳簿を基礎とし、その会計帳簿から作成された「決算書」(貸借対照表・損益計算書)を基礎データとしています。なお、これらの決算書は、そのまま法人税申告に用いられています。
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◆スタッフの解釈
貸借対照表はお金の流れを右と左に分けて書いたものですね。
右側ではどうやってお金を調達したのか表して、左側ではその調達してきたお金をどう使ったのか?使っていないならどう保有しているのか表した図なんですよね。
資産と負債は二つの基準によって表のどこに配置されるのか判断することができます。
一つ目は【正常営業循環基準】ものを売ったり買ったりするような正常の取引で発生した債権や債務については流動に分類するという基準。
二つ目は【1年基準】決算日の翌日から1年以内にお金の入金・出金になることが見込まれるものを流動、1年を超えて入金・出金が見込まれるものを固定に分類するという基準。
「上は流動!下は固定!」このルールも歌うように口にしてみたら覚えられそうな気がしませんか?笑
状況によって表の右側の負債と純資産の割合が変わること。流動資産が多いほうがいいけれど、多くても不良在庫があったりしたらお金を回収できないから安心できないことなどをお伝えしてきましたね。
貸借対照表は今までの記事でも出てきました。省略したverですがイラストで描いています。お時間ある方は⑦【流動比率】⑪【自己資本比率】⑬【固定比率】⑭【固定長期適合率】に載っていますので、ぜひ読んでみてください。
◆まとめ
いかがでしたか?
貸借対照表の読み方を知ることで会社の財政状態を知ることが出来るということをお伝えしました。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
このnoteが決算書の読める経理担当者や経営者が増えることの一助になれば幸いです。その他、会社の決算、確定申告などの税金に関する相談や、創業融資などの資金調達に関する相談は越前市の梅田公認会計士・税理士事務所へご相談ください。
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