卒論日記①

僕は今地元である関西を離れ、岩手県遠野市という場所にいます。

遠野市は岩手県の中心左斜め下、心臓で言うところの左心室の弁あたりの位置にある場所で沿岸部と内陸部をつなぐ中継地点として機能している市です。

もちろん電車でもこれますが1時間に一本ほどのワンマン列車でしかアクセスできない、古き良き田舎町です。 
柳田國男の遠野物語や河童伝説などで有名な街で、駅前の掲示板には河童の目撃情報を集めていますとモンタージュ風のイラスト河童のポスターが貼ってありました。

さて、なぜ大阪の一介の大学生がこんな場所にいるのか、


それは、、、


卒論を書くためです。

そうそう、昔の文豪のように遠い空気の綺麗な宿場町で集中して文章を書こう、、


なんて言う動機ではなく卒論を書くための調査のためにわざわざこんなに遠いところまでやってきました。

僕の専攻は地理学で、まあ簡単に言えば地域単位での文化、経済、政治などを研究する学問を学んでいます。

学んでいるといっても僕はそんなに真面目じゃないし、地理学の先生もそんなに真面目じゃなく、地理学なんて論文出した本人が地理学といえば地理学だなんて言われる始末で、実際のところ地理学がなんなのかなんてさっぱりなのですが、、

まあ、そんなことぼやいていてももう気付けば四年生の秋、卒論を書かなきゃ卒業できないぞ、と

春から夏にかけて就活をしながらも、なんとなく好きなビールが飲めて、それで卒論かけたらいいななんて安直に考えていた僕。

ビール、地理学、地域おこしなんて言葉をGoogleに羅列していって最終的に面白そうだと辿り着いたのが
そうここ岩手県遠野市だったわけです。

先ほど遠野物語や河童で有名と書きましたが、ビールの原料であるホップの生産でも有名な遠野市。
今ではホップの里からビールの里へと銘打って、
ホップ畑を見学し、ホップ畑でクラフトビールを飲むビールツーリズムや
県外から1万人以上の集客のあるビアフェスティバルを行うなど積極的なアピールをしています。

世界中でクラフトビールが流行し、日本にもその波が押し寄せる中、ホップの生産地でありそこからクラフトビールを作って地域を活性化させている遠野市

うん、面白そうだと飛びついたはいいもののやはり書く分野は地理学。
フィールドに行ってみなわからんだろうとはるばる関西からここまでやってくることになったわけです。

しかも

ノリで、まだとっていなかった免許も岩手で取ってしまおうと決断してしまった3ヶ月前の自分。

この地に二週間ほど居座ることになります。


東京に就職が決まっているので関西にもあと少ししかいれないなあと感傷に浸った夏の終わり、急に二週間も岩手に行くのが嫌になって(合宿所がなんか色々とヤバそうなのもあるのですがこの話はまた今度)、まさかの行く前にホームシックになりかけましたがなんとか岩手まで体を運びました。
こうなったらやるしかねえ



そんなこんなで遠野1日目は遠野駅前で開かれているクラフトビールの醸造所
遠野醸造さんに伺い調査という名の飲食をしてきました

クラフトビール飲み比べ
前菜盛り合わせ

超おいしいビールと料理で少しご機嫌を取りました。

ほろ酔いで歩く遠野のまち
とても静かで、空気は綺麗、星もよく見える
あと

寒い!!!

すごく寒い!!!


そりゃ岩手だものね

自分は暑がりだと過信して秋物の上着しか持ってきていない僕は果たして生きて帰れるのか

免許も無事取れるのか


そもそも卒論は書き上がるのか

と色々心配なことはありますがとりあえずこのよくわからん状況を楽しみたいと思います。




ただいま外の気温4度

明日の朝が怖いです


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