U Tunes Track 11:トランコ
10月に入って朝晩は涼しくなってきたが、夏が忘れ物を取りに帰ってきたように、日中はまだまだ暑い日が続いている。20年くらい前までは、10月に入ればスーツを着て通勤するのが丁度良かった記憶があるが、ここ最近は半袖短パンで10月も乗り切れそうな勢いである。
しかし、夕方5時のチャイムでふと窓の外に目をやると、大分暗くなっていて、季節が進んでいることを実感する。
そういえば、9月下旬のシルバーウィークに、横浜八景島シーパラダイスに行ってきた。というのも、今回は「あつまれ どうぶつの森」との期間限定コラボとして、同ゲームに登場する海の生き物100種類以上の展示や、釣り大会、スタンプラリーが開催中で、「あつ森」ファンとしても見逃せないイベントだったからだ。
この夏は外出を控えていたからか、久々のレジャーに胸が高鳴る。そして、魚が悠々自適に泳ぐ姿に癒されたり、釣り上げた魚を触った手に残る匂いや、釣った魚をさばいてもらい食べたフライが一口大サイズしかなかったことなど、どれも素敵な思い出となった。(ちなみに、同イベントは9月末をもって終了している)
前置きが長くなったが、この流れに乗って今回は潮の香り漂う、水棲型のUMAより格闘に関する武勇伝が有名な「トランコ」をご紹介。
トランコ
南アフリカの海岸近くで2頭のシャチと戦う巨大生物が目撃された。頭部には、ゾウのような長い鼻があったという。体長は15m程度で、全身毛で覆われている。トランコという名前の由来は、英語で「ゾウの鼻」を意味する言葉「トランク(Trunk)」から。
The Stone Roses
写真:Wikipedia
荒々しい海上を舞台にした、トランコとシャチの大物同士の戦いを引き立てるBGMは、1980年代後半~1990年代前半のUKロックにおけるマッドチェスター・ムーブメントの中心的存在であるThe Stone Rosesの2ndアルバム「Second Coming」より「Driving South」をピックアップ!
イントロのギターリフが始まりを予感させ、一気にテンションMAXに。同時代のダンスビートを取り入れたリズム隊をバックに、ほぼ全編に渡り唸りまくるジョン・スクワイアのギターが前面に出た一曲。淡々と歌うヴォーカルのイアン・ブラウンが、いい引き立て役に。
同バンド名を冠した1stアルバムは優しいメロディ、トラディショナルなUKロックサウンド、メランコリックな世界観に包まれた素晴らしい作品で、世間的な評価は、そちらの方が高いのだが、個人的にはジョン・スクワイアのギターサウンドが炸裂し、ベースとドラムのグルーヴ感溢れる、エモーショナルなバンドサウンドを表現した2ndがお気に入り。
ピックした曲はアルバムの2曲目なのだが、特に1~4曲目の流れが素晴らしく、是非アルバム通して聴いて頂きたい。
ちなみに、筆者が所属していた大学のバンドサークルのライヴで、先輩が1~4曲目までをNo Stopで演奏し、引き込まれたのをよく覚えている。
秋の始まり。今夜は何を聴こうか?
ゆっくりと時間が流れる中で、気持ちを落ち着かせたい気分。
まずはAOR系から。
Michael Franks / Eggplant
決して音数が多いわけでなく、シンプルな演奏なのだが、空間の広がりと大人の余裕を感じさせる力が抜けたサウンドが気持ち良いし、とにかく角がなく優しい気持ちにさせてくれる。この時期にピッタリな一曲。
続いて、1970年代を代表するソウルシンガー、Bill Withersのナンバーを2曲。
Bill Withers / Lovely Day
多くのミュージシャンにカバーされ、耳にしたことがある人も多いのではないだろうか。エレピとストリングスがBillの歌声を引き立て、流れる展開でサビの熱唱へ。昨年亡くなったBill Withersだが、多幸感溢れる、時代を超え愛される名曲。
Grover Washington Jr. / Just the Two of Us (feat. Bill Withers)
サックス奏者のGrover Washington Jr.がBill Withersをヴォーカルに迎えた、メロウソウルの大クラシック。時に甘く、時に物悲しいBillの歌声が印象的。そして4つのコード進行を繰り返しながらも、単調にならずにグルーヴと展開を見せる演奏陣。そりゃ、サイコーなわけです。
ちなみに、このコード進行(和音の繋がり)は通称「Just the Two of Us」進行と呼ばれ、J-POPでもよく見かける。それほど、音楽界に影響を与えた一曲ということがわかる。メロディはアーティストのオリジナルだが、雰囲気は分かりやすい曲を挙げてみる。(「椎名林檎/丸の内サディスティック」、「あいみょん / 愛を伝えたいだとか」、「YOASOBI / 夜に駆ける」)
少し話が逸れたので本題へ。お次は爽やかなフォーク寄りロック。
The Fifth Avenue Band / Nice Folks
USで結成された同バンドは、1969年にアルバム1枚を発表するもセールス振るわず解散。しかしこのアルバムは名曲揃い。フォーキーなロックサウンドをベースに、都会的で洗練されたメロディ、コーラスワーク、コード進行がとにかく素敵。特に日本で再評価されたバンドで、山下達郎率いたシュガーベイブに影響を与えるなど、City Pop系譜のインフルエンサーとなっている。個人的には、ソウルフィーリングな「One Way or the Other」も、大のお気に入り。
あとがき
暑すぎず寒すぎないこの時期の夜に、お酒を飲みながらのんびり過ごすイメージで、まったり聴きたい曲をセレクトしてみたが、いかがだっただろうか?
U Tunesで挙げる曲はブラックミュージック系が多いかもと思いつつ、今回は久々にロックをチョイスしているように、基本的に筆者は雑食なので、今後も時期や気分に合わせて、様々なジャンルを個人的な趣味嗜好でお送りしていきたい。
皆さんからのオススメ、フェイバリットなどもコメント頂けると嬉しいです!
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