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ユネコン 2021.10.20 ROADSHOW

■スクリーン1:モンスターパニックムービーのすゝめ

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2007年公開 アメリカ映画 「30デイズ・ナイト」
配給:ブロードメディア・スタジオ
https://eiga.com/movie/34288/

舞台は極夜の季節を迎えるアラスカ州のバロー。(現在はウトキアグヴィクに改名されている)
極夜の初日から、住民の飼い犬が殺されたり、停電や電話不通などの不審な事件が起こり始める。
そして、闇に乗じて襲い掛かる謎の生物。
陸の孤島となったこの町で、30日間の長い夜を生き延びることはできるのだろうか。

極夜に吸血鬼の大群が襲ってくる映画で、本作の吸血鬼は、獰猛かつ強靭な身体と、鋭利な爪や牙で人間を襲うのが特徴となっている。吸血鬼といえば「アンダーワールド」シリーズがあるが、こちらの知的な印象とは対称的に非常に野蛮な性格である。どちらかというと、狼男に近いデザインの印象を受けた。

本作の吸血鬼は、既存の作品の吸血鬼とは一線を画し、非常に強力なモンスターとなっている。従来通り、弱点は太陽光だが、極夜により武器とならず、銃でも致命傷を与えられないほど強靭な身体だ。圧倒的な不利な状況の中、主人公がどのようにこの状況を打開するか、是非注目してほしい。

昨今の映画では、吸血鬼は知的な存在という先入観が存在したが、本作がその先入観を壊してくれたと感じる。ワイングラスで血を飲む吸血鬼に飽きたという方、獰猛に血を啜る吸血鬼を観たいという方は、本作をお勧めする。

■スクリーン2:未知との遭遇系映画 探索

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2016年公開 アメリカ映画 「フィフス・ウェイブ」
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
https://eiga.com/movie/81295/

ある日、「アザーズ」と呼ばれる地球外生命体が地球に訪れる。
彼らは、「電磁パルス」「地震」「疫病」「人間への寄生」による4度に渡る攻撃で、人類の99%を死滅させてしまった。
迫る第5波、人類に生き残る術は残されているのだろうか。

地球外生命体が地球にを侵略する映画で、「宇宙戦争」「インデペンデンス・デイ」のようにド派手な侵略ではなく、外堀を埋めるように侵略してくる。残念な部分は、肝心のエイリアンの姿が人間と同様の姿であることだろうか。エイリアンの造形も、この類の映画の面白さの一つだからだ。

また、続編ありきの作品なのか、本作では物語上の問題は何一つ解決しない。次回作の製作は未定となっているため、本作を観る方は注意してほしい。原作は小説「フィフス・ウェイブ」のため、気になる方は映画を観た後に読んでみるのもいいだろう。

主演は「キャリー」「キック・アス」シリーズの「クロエ・グレース・モレッツ」で、怯えながらも、過酷な環境で必死に生き抜く強い女性を演じている。ライフルを持つ彼女の姿の不自然さと、過酷な環境がとてもマッチしており、臨場感を生み出している。他作品ではあまり見ることのない本作の演技を是非チェックしてほしい。

■スクリーン3:Limited Rule Films 特集

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2016年公開 アメリカ映画 「ライト/オフ」
配給:ワーナー・ブラザース映画
https://eiga.com/movie/85166/

【明かりを消したらアウト】

ひとり暮らしの主人公は、別で暮らす幼い弟から、「電気を消すと、何かが来る」と打ち明けられる。
怯える弟のため、その正体を突き止めようとする主人公であったが、やがて恐ろしい秘密が明らかになってくる…

暗闇でのみ襲ってくる存在で、視認できるのは基本的にシルエットのみだ。しかし、シルエットのみであることにより、想像力を掻き立てられ、より恐怖を感じられる演出になっている。また、光と闇が絶妙なバランスで表現されており、光による安心感、暗闇による不安感のメリハリがしっかりしている。流石は「ソウ」シリーズ、「死霊館」シリーズを製作した「ジェームズ・ワン」である。

光と闇をテーマとした類似作品として、「Alan Wake」というゲームが存在する。このゲームのシステムがユニークなのは、懐中電灯や街灯で光を浴びせて敵を倒すということだ。また、明るい場所にいる限り敵に攻撃されないため、道中の街灯などの光は、強烈な安心感をもたらせてくれる。

今回紹介した映画と同様に、普段特に気にもしない「光」が特別な存在となるのである。映画と共に、是非お勧めしたい作品だ。

ちなみに本作は、以前紹介した「ポラロイド」と同様に、原作が短編映画である。タイトルは「Lights Out」で、3分程度だが本作の魅力や怖さがしっかり伝わるだろう。興味がある方は是非観てほしい。ただし、寝る前には観ないようにしよう。





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