好きな服を着る自由

こんにちは。ゆりりうすです。
秋も深まり、とか書きたいところですが、ちっとも深まっておりません。
ただ、少しずつ、日中外に出ても、一番暑さが厳しかった時よりも、ましになってきたように感じます。一番ひどい時、暑ーいゼリーの中にズブズブ突っ込んでいるみたいでした。「あー、この中を歩くのか、嫌だなー。」とかね。
だからこの夏、外でお仕事されていた方、又は学生さん、本当にお疲れ様でした。
この間、映画「福田村事件」を旦那と見に行って来ました。
凄かったですし、腹が立ったですし、役者さん達の熱の入れようも半端ではありませんでした。パンフレットも買った。
どういう話か、どういう感想を持っているか、色々書きたいのですが、それぞれの考え方の根幹に関わる作品だと思いますので、是非とも、映画館に足を運んで下さい。
さて、今回のテーマは「好きな服を着る自由」です。
皆さんは、自分の好きな服をいつも着ていますか?「いつもじゃないけど、休みの日には着ている。」「いつも着ている。」「全く着ていない。」等々、色々な声が聞こえて来ます。
「好きな服しか着ない」人の代表に私は、自分の母をあげたいと思います。
母は、独自の自分ルールが沢山ある人で、それは服に関してもそうでした。彼女のお気に入りの出かける時の服は、若い頃から決まっていて、白黒のボーダーシャツ(Tシャツだったり、ニットだったり)、デニムジーンズ、革ジャン(但しフェイクのもの)、そして必ずウール100%のベレー帽でした。このベレー帽は、黒だったり、紺色だったりしましたが、ウール100%にこだわっていました。
今考えても、いつもベレー帽の人なんて、マンガで出てくる手塚治虫か、藤子F不二雄くらいしか思い出せませんが、母のお出かけスタイルは、これでした。
それで、この格好で授業参観日なんかに行ってしまうので、子供としては、結構困りました。
だってですね、その頃のお母さん達は、たまにだったからだと思いますが、皆さん、とても綺麗な格好をしていて、中には着物で来られる人もいる時代でした。その日は、下駄箱が白粉の匂いがしたものです。
その中で1人、母の格好だけは、かなり浮いていました。しかし、本人はそんなことを気にするタイプではありません。他のお母さん達にジロジロ見られていましたし、母は私を36歳で生んでいるので、当時の他のお母さん達よりも、一回りくらい年上でした。でも、そんな格好だから、一体何歳だか分からなくて、まあ珍獣です。
入学式や卒業式は、さすがに革ジャンではなく、ブレザーを着てくれたのが、せめてもの救いでした。
だから、出版社関係の人は母を思う時、皆さんベレー帽を連想するみたいです。
それから、私の娘。彼女はとっても地味な格好を好みます。大体、黒か白か青っぽい服が好きで、スカートははきません。制服もパンツルックです。そして、ジャージをこよなく愛しています。
小さな頃は、ピンクや赤も着ていましたが、それは誰かのお下がりの服が多かったので、自分で着るようになってからは、黒か白か寒色系のものを選びます。
ゆりりうすは、と言いますと、これが驚かれるかも知れませんが、ゴスロリとクラロリ(クラシックロリータ)とパンクファッションが、出かける時の基本服です。まあ、あまり面識のない人とか、真面目な仕事の打ち合わせの時は、大人しい格好で行くようにしています。この国で求められる、常識の範囲内です。
「ゆりりうすって若くないのでは?」と、思われる方も多いと思いますが、私のゴスロリデビューは遅くて、30代の後半です。それまでの格好は、すごくテキトーでした。
例えば、長男と、その友達が中学3年生の時に塾に入ることになり、最初の親の面接の時に塾の先生に、友達のお母さんは「すごくスポーティーな格好ですね(本当にスポーツ好きな人でした)。」と言われ、私は「…すごく自然体ですね。」と言われました。つまり、ダサイってことですね。
でも、このダサイ格好が基本でした。本が好きなので、自分で使えるお金は、ほとんど本につぎ込んでいました。
それが変わったのが、身体を悪くして入院した時です。1ヶ月程、入院した時があったのですが、その時に仲良くなった女の子が、ロリータさんでした。彼女はいつもとっても可愛い格好をしていました。
私が「その服いいね。」と誉めたら、彼女は、いつも読んでいるという雑誌を貸してくれました。それはロリータさん御用達の雑誌らしく(今、考えるとKERAだったと思う)、でも、すごく面白かったので、私は生まれて初めてファッション雑誌を舐めるように全部読みました。
そして、「こーんな凄い世界があるのか!」と、服の文明開化が始まりそうでした。
でも、そういう服がどこに売っているのか分からない。でも、こういう服が気になる。そう思いながら、退院してからも、ダサイ格好を続けていたのですが、ある日、自分の家の最寄り駅の駅ビルの4階に「そういう服」を売っているお店を見つけてしまいました。私は思わず駆け寄り、店員さんに「ここはゴスロリ屋さんですか?」と聞いてしまいました。ハアハア、コーフン状態です。
すると店員さんは「いえ、違います。けど、そういうテイストの物も、多くありますよ。」と、教えてくれて、私が店内をジロジロ観察していると、「手始めに、こんなのはいかがですか?」と、とても凝った模様の入ったレギンスを見せてくれました。私は「そっ、それをください!」と言って、それからこのお店に足げく通うようになりました。そのお店の名前は「OZZ ON JAPAN」と言って、今もあります。(最近は、『星箱ワークス』さんにも通っています)
なので、一時期、「OZZ」さんのお洋服を沢山持っていたのです。だから、長男の塾の先生が見たのは仮の姿で、その頃はもうゴスロリで、パンクファッションの人間でした。本当は「ヴィヴィアンウエストウッド」が超絶カッコいいと思うけど、高いので、手が出ません。
それで、娘が小学校卒業の時に、「どういう格好で、卒業式に出たい?」と聞いたら、「ヴァイオレットエヴァーガーデンの格好がいい。」と言われまして、私は張り切りましたよ!いや、「◯マゾン」でも、その服はあったのですが、私から見たら、「それはだいぶクオリティーが低い!」なので、私の「OZZ」さんの服で、大体それらしく揃えました。ブーツだけは、安い子供用のを買い、髪は、あの髪型は難しいので、低い位置のポニーテールに赤いリボンを結びました。
迎えた、卒業式。他の女の子は、袴姿か、ドレス姿だったのですが、娘だけはコスプレでした。「ヴァイオレットエヴァーガーデン」の人は、娘だけでした。
「あっ、やらかしたか?私?」と思いましたが、先生も他の子も気がつくことなく終わりました。
と思っていたのですが、どなたか御父兄の方で、目ざとく見つけた人がいて、スマホで撮られたらしく、少し拡散してしまったようです。ようです、と言うのは後で他の人から聞いたからです。
でも、娘は満足そうだったので、これで良し、です。(危ないことはありませんでした。)
特別、決まり事がある時以外は、私は基本的には、その人が好きな服を着るのが良いと思うんですよ。女の子でパンツルックが好きな子は、それでいいし、男の子でスカートが好きな子は、履くと良いと思います。現に、「OZZ」さんでは、「OZZ CONTE」という、「OZZ」さんのブランドでは、ユニセックスな服が多くて、男の子もスカートを履いたり、王子様の格好をしていて、とても楽しいです。
制服も早くそうなると、いいのにな。女の子のズボンはボチボチ出ているけど、男の子のスカートはまだないですよね。
娘の行きたい高校は、基本的に制服がないので、パンツルックが好きな彼女には良いようです。
でも、もう背丈が同じくらいなので、「いつでも私の服を借りて行っていいよー。」と言うのですが、「いや、お母さんの服は凄すぎて、私には着られない。」と敬遠されています。
ちぇー、です。好きなんだからしょうがないじゃん。(しかし、家の中では、◯まむらの服を着倒しています。)
だから、この間の外国のD.Jさんの服にクレームをつけていた人は、「そんな格好をしているのだから、セクハラに会ったなんて、言う方がおかしい。」と言いますが、彼女が好きな服を着る権利を奪ってはならないと思います。
もちろん、運営側が彼女を守れなかったのが、原因ですが、どんな格好をしていても、やたらに触る方がおかしいです。触った側を擁護するのはおかしいと思います。
それから、最近の「OZZ」さんは、ややコスプレや、若い人をターゲットにしている服が多いのは、会社の方針なのか、私達年代が着られそうなものが、段々少なくなってきているように思います。前はもっと年配の人が沢山いたのにな。今は若い子ばかりです。それでも、以前は男の子が入れる雰囲気ではなかったので、これはこれで良いのか、とも思います。
今に、ゆりりうすは、中年以降からお婆さんまでのロリータファッションのメゾンを作りたいです。目標は、ヴィヴィアンウエストウッドですが、難しいかな?それから、障害があって車椅子だったり、動けない、寝たきりの人でも、楽に着られるロリータ服と寝具を作りたい。幾つになっても、可愛い服を着たい乙女の心を持っている人は、以外と多いと思います。
ゆりりうす、本気で考えているのですが、どなたかお力を貸してくれませんか?

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