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本番はじまった 《『Re:タナトスのガールフレンド』の話》

関係舎 と カミグセ「カミグセ短編集vol.2」のアフターイベント「アイドルの真似事」でやろうとしてボツにした曲です。

いや、やりたすぎたけど難しいことが多すぎて、そしてなによりMaison book girl好きすぎてちょっと無理だった(結局そこである)。

で、関係舎 と カミグセ「カミグセ短編集vol.2」、無事に初日の幕が開きました。
昨日場当たり(いろんな芝居中のきっかけをさらう)して、今日ゲネ(本番と全く同じ流れで通してみる)をしたのですが、やっぱり劇場でやってみるといろいろ見える景色も変わるなと思う。
ああしたい、こうしたい、みたいなことをスタッフさんたちと話して、わたしとしては満足のいくものに落ち着いたな、と思ってます。

ということで、『Re:タナトスのガールフレンド』の話をします。

これは、2016年の「カミグセ短編集vol.1」でやった『タナトスのガールフレンド』の再演にあたります。
このときはじめて、関係舎の辻本さんから原案を買ったんですけど、この時の短編集は〈二人芝居〉〈1幕もの〉〈20分以内〉という制限を自分にかして挑んだ企画だったので、ページ数もなんと8ページしかない中での戦いでした。大変だった。
短編って、何かを起こすのは簡単なんですけど、その収束をつけるのが大変で、当時で俳優とディスカッションしながら納得のいくものをなんとか作りあげたという感じ(だった気がするがもはや記憶が定かでない)。

今回はしっかり40分弱時間をとって、描けるだけ描いてみようと思ったので、かなり密度の高い会話を劇中で展開します。
死神と人間というお互いにとって異質な存在が、密室で、一種の友情と共闘を結ぶ時間。

実は、初演の『タナトス〜』のあとに、星姉妹という企画にリーディング版の『タナトス〜』を提供しているのですが、これがもう初演版からほぼ書き直しというか、とにかく会話で物語を展開していくことに力点を置いて再構築し直したんですね。
ただこのときはカフェでのリーディングということで制約があり、やれないことも多く・・・と、いうことで、今回の『Re:タナトス〜』はその制約をとっぱらい、リーディング版『タナトス〜』に初演版『タナトス〜』の要素を再注入し、さらに新しい展開を描くことに挑戦しています。

ちなみに前述のリーディング版『タナトス〜』は、今年3月に岐阜県の岐阜総合学園高校の卒業生有志の皆さんが実際に上演にチャレンジしてくれていまして、原案の辻本さんと一緒に岐阜まで行って観てきたのでした。
で、その時に感じたのが「あぁ、この作品は一旦わたしの手元から離れたな」という感触。
もともと当て書き(出演する俳優のイメージ等にあわせて台本を描くこと)作品だったのが、もうそんなところからはずーっと遠くに行ったなと。
これは大変いいことでした、固有のイメージにとらわれず、自由に頭の中で動き回るキャラクターを描けるから。

で、そんな感じで『Re:タナトス〜』を書き進めていたら、途中で俳優側から「配役をチェンジしてみないか」と持ちかけられて。
昔のわたしだったら変な頑固さで却下したかもしれないけれど、「あ、おもしろそ〜」と思って(安直)、お試し配役チェンジ、そしてそのまま続行。
ということで、劇場でこの作品をご覧になる方、本当は配役が逆だったんですよー。

死神役をやるのは、わたしの大親友でもあり、カミグセでは旗揚げ公演『今日も』、『SとNの間の香り』に初演・再演ともに出演していた星秀美。
今回は己をガンガン開きにいかせているので、またNEWタイプの星がみられると思います。あと、ふわっとした雰囲気と「死神」という設定のミスマッチ感が逆におもしろい。
かなり細かい演出を頑張ってやってくれているので、大変そうだけど最後まで楽しんで欲しいなと思う。

人間役は、今回カミグセ初登場の赤猫座ちこ(牡丹茶房)。
わたしの作品は初ながら、何が大事かをよく見極め、ハングリーでチャレンジを常にし続けるストイックさがある。
会話のみずみずしさ、リアリティの追求にこれでもかと力を注ぐ姿勢と、その結果をぜひ劇場で観て頂きたいです。
あと、稽古じゃなくなった瞬間に恐ろしいほどふざけ倒すのでそのギャップが恐ろしい。わたしをいじれる人って普段あんまりいないのですが、この人はわたしをいじり倒してくるのですごい。

それから、このチームとはアフターイベントで「アイドルの真似事」という、読んで字のごとくアイドルの真似事をするのですが。
もうそれにかける熱量の尋常じゃなさたるや。

もう今日ですが、8/9(金)14:00の回の1回だけのアフターイベントの為に、ここまでめちゃくちゃ準備してきましたのでお楽しみに。
ちなみに、「アイドルの真似事」ですが、アイドルの振りコピではありません、生歌&オリジナル振付です。
1曲めはつくに&赤猫座で、2曲めはつくにが頑張って、それぞれ振付しました。
夜な夜な家の前の駐車場で自主練してたのですがしんどすぎて顔が死にまくり。
笑顔で頑張りたいと思います、頑張れわたし。

そう、わたしアイドルになりたかったんです(余談)。
小学生の頃からSPEEDとかモーニング娘。が好きで、なれるもんだと思ってたんだけど全然そんなことなくて、それをだましだまし仕方なし、にしていたら今年28歳。実際全然その夢捨てられてなかった。
ということで、「これわたしの公演なんだから、別にわたしが好き勝手にアイドルになっても問題なくないか?!」という狂った発想の元、1日だけアイドルの「真似事」をしてみます。

その一瞬だけ、わたしはわたしを可愛いと信じるので、どうかお付き合いください。
わざわざ久しぶりにまつげエクステつけたんだよ。

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