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卒業(2024年3月2日(土)の300字小説)

 卒業式の次の日、高校へ行く用事があった。私は制服を着て行った。
 職員室で先生に「もう制服じゃなくていいんだよ」と笑って言われた。
 でも、私も三月までは高校生なので、制服を着ることは間違いじゃないと思う。
 本当にもうこのセーラー服を着るのはおしまいか、と思う。校門の場所には桜が咲いている。満開に近い咲き方だ。花びらがひらひらと落ちてくる。桜は卒業にぴったりの花だ。泣いているように花弁が落ちるから。
 昨日隣の子が言っていた、「もうローファーも履くことはないんだな」って言葉の方がすごく卒業を感じた。
 来月から、私は大学生になる。何か変わることはあるのだろうか。
おしまい

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