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暑さにご用心(2024年7月9日(火)の300字小説)

 茹だこみたいになりそうな暑さだった。朝から暑い。会社も在宅ワークが可能だが、一週間に一回は会社に行く必要がある。
 災害級の暑さだ、と朝の天気予報で言っていた。タンパク質でできた生物が歩いていい気温ではない。
 わたしは腕にUVカットアームをつけて、日傘を差して炎天下を歩いている。汗が止まらない。頭がくらくらする。
 駅から会社まで歩いて、7,8分くらいだが、その時間が命にかかわる気がする。見ると、ベンチでうなだれているお年寄りがいる。やばいだろ! と反射的に声をかけた。
 端的に言うと、すぐさま救急車を呼んで事なきを得た。お爺さんは大丈夫だったみたいだ。仕事には遅れたが、命に関わることだから。
 おしまい

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