フランスでは大学生は日本よりすごい勉強しているというのは本当か?(上)【フランスのバカロレアの現状】
日本の大学に行ったあと、フランスの大学に行ったという、フランスの大学事情について書いている日本人の話を読んでたら、
「日本で言われているみたいに、フランス人は日本と違って大学ではものすごく勉強しているってことは事実ではない。日本の大学と同じぐらいか、それ以下ぐらいの勉強量だ。」
って書いてあって、大きくうなずいてしまった。
この何年かで、フランスの大学、BTS、などの過程を見学や体験などしてきたが、まったくその通りだと思う。
日本人が普通に受けている教育は、どちらかというとフランスでいえばエリート教育であり、フランスの庶民が受けれるような内容ではない。能力を延ばすための生活習慣から、塾などのシステムまで、勉強するためにいいことをそこら中で指導し、勉強できる環境がとても親切に整備されている。だから、日本でガンガン勉強してきた人がフランスの大学行くと結構いい点とれちゃうし、そこまでではなかった人でも、フランス語ができるなら結構いい線いくことができる。
もちろん、有名グランドゼコールは状況は違う。あそこは、高校で20点満点中18点以上(100点満点で90点以上)を取っていたクラスでもトップだった人たちが集まっているところだから、そんなところに太刀打ちできる人は、日本でも一握りの人間だ。
あくまでもグランドゼコール準備級(プレパ)にもいかない学生が集まる、一般の大学の話である。こういった大学で頑張れば、日本の勉強を継続する習慣や、マインドでを持ては、まったく問題なく卒業できるだろう。もちろん、フランス語ができたらの話なので、そこまで行くのには一段階あるのは間違いない。でも、それを乗り越えれば、就職するにしても、分野によっては、同じような高いレベルの人が集まっている日本にいるよりも、フランスの方が抜きに出ていくことは難しくないだろう。
それプラス、最近のフランスの若者の中では、アジア人に対する差別も少なくなってきていることを考えると、今後、フランスで日本人が活躍できる場面がもっと増えるのではないかと思う。
そう考えると、日本からフランスに来ることは今後、夢があることのように思えてきた。
ということで、今回は、フランスのバカロレアの持つ意味や、どういった人が、どういった進学をするかなどをまとめてみた。これを読めば、日本でまことしやかに流れている「フランスの大学生は日本よりすごい勉強している」とか、「バカロレアをとっているから、論理的思考が身についている。」というような話など、フランス人全員に当てはめることがどれほど思い違いなのかがわかるだろう。
どういった人がどういった学校に行くなどの具体像を知ることで、世界に出て自信を持って対等に行動するための材料にでもなれば幸いです。
ということで、あまりにも長文になったので、2回にわけてお届けします(^^♪
↓後編はこちら
フランスのバカロレアとは何か?
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