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売上が上がらないゲームの収益手段はあるのか?実例含めてご紹介

過去100タイトル以上のリリース、売買などを行ってきた経験から、表題の解決方法について考えてみます。結論から知りたい方は目次だけお読みください。

▼得られる解決方法
・売却する
・テコ入れする
・アプリ以外の収益ポイントを作る
・クローズする(赤字を増やさない)

売れない理由ですが、一言で括ると、

そもそも商品が売れる設計ではないこと(お金が取れる仕組みではない)。

が原因です。


売上が上がらないアプリを収益化するには?

❶欲しい人に売却する。

❷テコ入れする。

❸アプリを媒体にして別の課金ポイントを作る

大きく分けてこの3つ。


❶欲しい人に売却する

アプリが欲しい人に売却、運営移管といったこともあります。権利ごと譲渡ですね。こうすることで即キャッシュにはなりえます。ただ、売れるためには売れる要素が必要なので、それがないと正直厳しいのは事実です。

例えば、人はいるけど売れていない、商品がないだけ、とかであれば、売りやすいです。

それ以外では企業案件の冠を載せたカジュアルゲームに仕上げるとか、集客向けのコンテンツに仕上げて売るとか、そういう営業手法もありえます。

とりあえずゲーム単体での魅力でなく、目的やニーズを提示してあげる提案ができれば売れる可能性もあります。


❷テコ入れする

これは簡単に一言で済ませそうですが、やることは超大です。スターウォーズ並にスケールがデカくなりそうです。

ターゲット、コンセプト、販売物、コンテンツ内容、その他もろもろを調整かけないといけないからです。売れていない商品は大抵人がいないので、それも含めてかなりきつい状態です。

しかしながらテコ入れするとなれば、しっかりとコンセプト、ターゲット、コンテンツ制作、キャッシュポイント、プローモション、マーケティングをセットで考える必要があります。


❸アプリを媒体にして別の課金ポイントを作る

次にこの手段です。アプリをフックにして外側に課金ポイントを作るということもありえます。

簡単な事例ではグッズの販売、関連商品の販売、イベントの実施などです。

これは最近ゲームでもよくある事例ですし、CDとイベント、アーティスト活動などはその例も多いかと思います。

いわゆるアプリのコンテンツをフックにして別の手段で課金をするということですね。広告収入が見込めるならば、それもありだと思います。


まとめ

売れていないゲームに限らず、初期リリースで軌道に乗れない商品において、どこかの設計が噛み合っていない事例が大半です。すでにある商品に対し、コピーやデザイン調整で売れた例(シュレッダーハサミ)もありますが、ゲーム関係においてはリリースしながら復活した事例はほぼ皆無です(私の経験、身の回りの経験)。

例えば、クオリティが低い、ターゲットに向けて作られていない、そもそもターゲットは誰かわからない、売れる商品がない、競合が強すぎる、参入障壁が高い、わかりづらい、バグが多い、運が絡む場合などなどです。

法人の場合だと、一昔前ではリリースしながらでも投資と改修期間を我慢できましたが、今のご時世、一旦ダメな兆しが見え始めたら終了に向けてリソースを見切られる、ということも1つ原因としてあるとも言えます。

逆に成功した事例もあります。

データ分析をした結果、定着率と利用日時が意外と長いことがわかり、広告を売って改善できたという事例。知名度を増やせば収益性は高められるのではないか?というケースが実際に当てはまったということです。

そのほか、地道に改善を繰り返しつつ、資本も投下しつづけてプロモーションを仕掛けて復活した「逆転オセロニア」「メギド72」(どちらもDeNA)などはわりとサクセスタイトルとしても語られることが多いです。たしか「ドッカンバトル」も当初ニッチもいかない状態を、徹底的にデータ分析と改善の繰り返しで爆伸びさせていったと聞いています。


もしも何か魅力があるならば、即席対応の事例として❶売却と❸アプリ以外の課金手段の設計は考えられますが、現状なにもなく❷テコ入れを検討している場合は、それなりの覚悟が必要です。

ゲームアプリにおいては一度没落したゲームが運営しながら復活する可能性は低い(それを許してくれる環境が少ないということが正しい)です。さらには、一度失策したタイトルに巨大資本を入れたとしても復活の可能性は1%以下だという見込みです。できれば一度クローズさせて、次の再出発を目指すことをオススメします。

ただ、個人開発や小さくスタートアップしたゲームアプリなどであれば、じりじりと開発が継続できるのであれば、知名度を上げたり、別の切り口からでの注目度を用意して、ゲーム側に誘導。数字を伸ばしていくことも可能な事例もあります。

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