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終了したゲームはどこへ行くのか?

サービスが終了したゲームの資料や資産はいったいどこへいくのでしょうか? どういう使われ方をするのでしょうか?

私はかれこれ50タイトル以上のオンラインゲーム 、アプリサービスなどに関わらせていただき、リリースされないもの、発売されないタイトルを含めると、+10、企画書レベルですともっとたくさんありまして、サービスクローズとしての経験も豊富です(汗)。


家庭用ゲームと
オンラインゲーム&アプリゲームの決定的な違いは、
ゲームが終わったら手元にデータが残るかどうかです。

また、プレイするまでの最初の部分も違いますね。

家庭用ゲームはお金を先払いする必要があり、
だいたい5800〜9800円ぐらいで購入ができます。

一方、オンラインゲーム/アプリ の場合は
フリーミアムモデルを採用していることが大半なので、
遊ぶには無料です。

ガチャや装備などを購入する時にお金を払うことが
一般的なビジネスモデルになっています。


どちらがいいのかについては今回は特に触れませんが、このオンラインゲームやアプリゲームは終了したとき、キャラクター、音楽、シナリオなどはどうなるのかについてお話したいと思います。



消えゆくゲーム資産は永遠に日の目を出ない


これは一般的な事例です。

サービスが終了すると、その作品のために作られた資産(キャラクター、プログラム、デザイン、BGM、ゲームデータ)はほぼ日の目を見ることはありません。

「ブレイブリーデフォルト」も、たくさんのアバターがありましたので、この資産どうするんだろうなって気になるぐらいもったいないですね。

もし家庭用ゲームなどでシリーズがあったり、アプリでシリーズ系やデータ共有ができるものがあるのであれば、データを再利用するということもたまにありますが、基本的にそういう作り方をしていないものが多いです。

その理由としては、変な制約にひっぱられてしまうからです。これは私自信も4回ぐらい過去、実際に失敗してきた苦い経験です。

仮に前作が大ヒットしたとしても、その後の後継作品がヒットするとは限らないのはどのエンタメも同じ。「ログレス物語」はおそらく10億近くの開発費(広告費込み)が余裕でかかっていると思います。


必死で再復活を目指す

2019年に少しだけ話題になったこのテクテクテクテクも、サービス早々にTV CMまでやってクローズしたなりものいりタイトルでした。

こちらも15億円ぐらいの開発費とマーケティング費用をかけている想定です。パブリッシャーが大赤字だから中止!と言っても、開発側が、復活の兆しや資金元、再復活プランが提示できるならば、どこかやれるところでの再開を目指して、東奔西走して復活するケースもあります。


コンテンツが生き残るケース

コンシューマゲームだと「センチメンタルグラフティ」という伝説のゲームがありまして、ゲームは壮大な大失敗をしたものの、グッズやキャラクター商品が大ヒットしたという事例があります。

2019〜2020年のではアプリとしては終了しましたが、コンテンツが活躍している事例もあります。それが「温泉むすめ」です

知り合いがやっているので内情はよくお伺いしていましたし、運営の仕方も聞いているのですが、これは地道な営業努力が本当にすごいなと思っている作品です。

「ゲームなのに営業努力が必要なの?」と思いますが、もともとはコンテンツが先に生まれました。

内容は、ご当地温泉の擬人化をメディア化、という「あるある系」なのですが、出演キャラクターの声優稼働率がとにかくハンパねぇ!当然そのマネージャーもプロデューサーもかかりっきりなんですけど、とにかくハンパねぇです。

発表されたのが2016年でしたが、そこからとにかく地方営業をめちゃくちゃ人力でやっていた。ほぼ、毎週。

結果、ファンサービス、継続したプロモーション、ゲームではないビジネスモデルで固定の顧客層もがっつり掴んで、観光協会と地方タイアップまで展開したりうまく行った展開のようでした。


簡単に言えば「純烈」みたいな活動を徹底的にやったことなのではと思います。

声優を巻き込んでの全国展開はTwitterでもたびたびトレンドインするぐらいの定着性と著名性があるまでに成長した作品だと思います。

■ゲームは残念、サービス終了

アプリもリリースされたのですが、開始早々不具合だらけだった点や、ゲームとしての面白さが追求できなかった点。収益性がほぼなかったのでサービスは早々に終了してしまいました。

たくさんのイラスト、音声、シナリオ、ゲームシステムを作っていたので、ざっとした推測でも2〜3億ぐらいは開発費用がかかっていたのではないかなという想定です。

(いやぁ、できれば開発前に相談してほしかったです)

でもコンテンツはずっと生き続けていますし、人気のコンテンツになっているので、結果としてはまぁいいのかなとは思いますが、またいずれデジタル化して欲しいなと思います。


ゲームはリリースされなくとも
コンテンツ展開を徹底するCygames


天下のCygamesの「ウマ娘」は2018年3月から事前登録受付中だがゲームの気配は一切なし。しかしながら、TVアニメ、コミック、イベント展開とメディアミックスがガチガチに進行していて、すでに多くのファンがいる得意な事例。と、思いつつ、実はこういうケースは過去紐解いても多くあります。

ゲームがなくてもしっかりとファンがいてファンも満足していて、ビジネスが成り立つのであればゲームである必要はないとも思うですよね。

ただCygamesさんはお金の使い方がエグイので、他のサービスの利益を突っ込んでいるんだとは思いますけど、それが真似できるのは本当に一部だから、他社の再現性はないかなぁ。

※2021年3月、ウマ娘がついにリリースされ、空前の大ヒットで3月の売り上げは推定140億円まで達しました。馬主会にも大貢献し、市場を大きくしたCygamesさん恐るべし!!

同じく天下のCygamesの「ロストオーダー」。2017年8月のCBT(クローズドβテスト)実施以降音沙汰がない。デザインや雰囲気やすばらしいので、この素材だけでも何かに活かせれば最高なんだけどなぁ・・・


可能ならば素材を解放するか
有料利用できるようにしてほしい

2014年に終了したソーシャルカードゲームのジェルセイバーは、サービス終了後、素材を自由につかってくれい!と発表されてから、今もその素材が利用可能です。

タイトル:[ジュエルセイバーFREE]

こういう展開をしてくれる一部の方がいるのは本当にありがたいですし、そのサービスが好きな人にとっては嬉しいことですね。


壮大な利権や著作範囲が曖昧になる問題はある

とはいえ、簡単にゲームの素材を一般解放したらすべてが解決するのかというとそうではないというのも事実です。

まず同じ素材を使ったコンテンツが多数出回った際、どれがどこに帰属するのかなどの問題なども干渉するためです。

そしてそれはアイディアや収益性が絡んでくると尚更やっかいになるわけです。

壮大なお金をかけて作り上げるコンテンツや資料などが宇宙の藻屑になるのはとても残念なことではありますが、なにかしら権利や版権をコントロールできれば、うまく再利用したり、形を変えて再リリースすることなどができるのかもしれないですね

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