見出し画像

【プランナー向け】0→1だけが仕事ではない。プランナーとして生き、収益を上げるためには? 風の如く生きよう


ゲームプランナーに必要なスキルは何かと問われたら、端的に言うと、どんな状況でも現場に合った企画力、運営力、問題提起が疾く行える力だと思います。

結論から言えばこれであり、未経験の方であってもこの能力が高いと思っているならば、専門学校などに行くよりも採用に応募しまくって現場で経験積むことが100%近道ですし人脈もできます。

また、この能力やスキルや、ゲームプランナーに限らず、営業職、企画職、マーケッターやクリエィティブ職にも共通することだと思います。

風のようにトレンドを読み、ニーズを読み、風のスピードで形にして受け渡していく情報伝達。その能力が高いことが求められることではないかと考えています。


こんにちは、フリーゲームプロデューサーのうきょうです。


本日はプランナーに必要なスキル、そして企画力について少しお話をしたいと思います。

どういう現場が多くて、どういうスキルがあるとよくて、その後のキャリアはどういうものがあるのかを考えておくといいのかという観点で話を書いてみたいと思います。


プランナーは何をする仕事なのか?


ここについても私なりの定義を書いてみたいと思います。

プランナーはシナリオプランナーとか、バトルプランナーとか、会社や職務によっていろいろ分かれていたりもしますが、だいたいは「プランナー職」と一言で総称されていることがとても多いです。

その際、職務が「プランナー」と一言で括られている場合、基本的にプログラム、デザイン、サウンドなど、専門職が0からやっている専門業務以外のことをやる「何でも屋」として括られることが多いと思います。

なんでもやる。すなわち定義や求められていることもバラバラでもある、ということですね。


とはいえ、一般的なタスクを書き出してみますと、だいたい(1)の項目がメイン業務になることが多いです。

(1)KPIなどの数字をツールでチェック
(1)イベントなどの企画、起案、実施、運営
(1)ゲームスクリプト業務
(1)仕様書の作成、各部署とのリレーション
(1)各自設計の小規模進行管理
(1)問題定期、修正、調整案の起案
(1)販売商品設計

△ テストプレイ、検証をすること
△ 映像編集、画像編集
△ おしらせの更新
△ リリースの作成

×プログラムを0から書くこと
×デザインを0から作ること
×サウンドを0から作ること

上は1つのたとえですが、重宝されるプランナーのタイプ、出世するタイプのプランナーは大きく下記に集約されます。

・特定能力が抜群に優れいている人
・満遍なく知識を高い水準で持てる人
・数字責任感が強い人


最近は「運営担当」というプランナー枠も多い


最近ゲーム業界では、「プランナー」という呼び方を無くして、「運営担当」と「プランナー」を明確に区分けして採用をかけているメーカーも多いです。

これはゲームメーカーならではだと思いますが、日々運用しているオンラインゲーム、アプリゲームの運営を担当するということを担うポジションのことです。

この場合、すでにサービスされているゲームのイベントを効率よく回したり、開発サポートをしたり、動作確認をしたり、バランスをチェックしたり、イベントやシナリオスクリプトをひたすら設計通りにやることが求められる業種ということになります。

それゆえ未経験の方でも誰かのアシスタントとして入れることも多いので、採用は比較的されやすい業種ではないかと感じています。

ただし、仕事が結構ハードなの点と、自分から起案や他職へのキャリアマップが敷かれていないところではモチベーションが維持しづらい点、給与も格安な上に離職率が高いと言われているのもこの部類です。


0→1ができる企画者はとても少ない


しかしプランナーとはそもそも0から企画を作る人なのでは?と思う方がいるかもしれませんが、実際の現場はどうにもそうではないというのが結論でした。

今のご時世調査やデータ収集が用意なため、集められたデータを元に修正、調整提案などを行っていくことも企画職の1つとしても捉えられていることが多いため、必ずしも新規で企画をするということだけが企画職の仕事に限らないということだからです。

企画力とは大きく2つの職務がありますが、実はこの2つが求められる能力、スキルは異なることも多いです。

企画にも2つの職務が存在する

1つ目が、新規の企画力。
つまり0→1を生み出せる発想力。

2つ目が既存の改善、よりよい提案ができる力。

いずれもプロジェクトには不可欠ではありますが、意外にも0→1ができる人はゲーム業界に限らずとても少ないと言われています(個人的なリサーチでは2割以下かな)。

誤解をしないで欲しいのですが、0→1と既存の改善、よりよい提案、どちらがいいのかという優劣があるわけではありません。どちらも必要ですし、どちらもそれが有効なコントラストがあるからです。

短絡的な人は、どちらかが優れている、優れていないとすぐに決め付けたがりますが、そうではないということをここに繰り返し書いておきます。

【宣伝】ちなみに私はどちらもできるハイブリッド型ですが、0→1が得意なので、新規事業プロデューサーと名乗ることが多く、データ、ファクト、ロジックから導く業務は改善提案としてみていることが多いです。


未経験のプランナーは
最初は器用貧乏でもいい


プランナーとは本来「企画職」という見えない特殊技能を活用する職種のはずですが、どうにも「企画」というワードがあまりにも曖昧すぎるうえに一人歩きすることも多く、採用する側のイメージと異なることが多くて、アピールも難しいという欠点があります。

つまり採用側も、思うような人が採用しづらいという点があるわけです。

その上、プロジェクト単位で求められる考え方や求められることも変わるので、冒頭に書いたとおり、風のように臨機応変に対応できる能力、スピード、または何かに特化した能力が必要だったりすることも事実です。

じゃぁどうするべきか?ですが、未経験の方などはいろいろなことをに興味を持てる人、いろいろなことに取り組める人が向いていると思います。とにかくいろんなことに興味を持って調査してみる、触ってみるなどの実体験をしてみるといいということです。

結果として、最初の内は、いろいろなことがそこそこできるけど、突出したことがなんか足りなくてもいい。けれどもアンテナがやたら高い、風通しがいい視野を持っておくということです。


プランナー志望が共通して
抑えておくべき行動とは何か?


ここまで読んでいて分かる方はいらっしゃるかもしれませんが、事前に予習すべきこととか、やっておくべきこととかが極めて定めづらいです。

仮にターゲットの会社、プロジェクトに潜り込みたいのであれば、調査は徹底的にしておくことはプランナー志望だけでなく、営業の基本中の基本ですから、やっておいた方がいいと思います。

具体的には、その会社のやっていること、やってきたこと。そのサービスがどうだとか、どういうことをやっているのかとか、社長やプロジェクトリーダーがどういう人でその人は、ほかの媒体やfacebookやTwitterなどでどういう発信をしていて、どういう考えの人かとか、プロジェクトに関わっている人がいたら、その人が過去どんなことをしているのかなど、調べられる範囲を徹底的に調べることが超重要です。


プランナーはその後の
キャリアパスも考えておくといい


タイトルにもあるとおり、器用貧乏でいいと書いたのは最初だけです。その後にどうするかは現場で力をつけながら考えていくといいと思います。

例えばですが、超絶ざっくり書きましたが、プランナーのキャリアプランとしてはだいたい下記の図の「A」方向に行くことが多いですが、色々な業種を経験していくうちに別業種へキャリアチェンジする人も多いです。

▼プランナー視点から見た開発現場のジョブマッピング例

スクリーンショット 2020-05-23 15.16.45


一方で、その他の職種からプランナーへチェンジするケースもありますが、その場合は、多職のマネージャクラスまで上り詰めてプロデューサー職を担う事例が多いです。

書いていて気づいたんですけど、昔はGM(ゲームマスター)と呼ばれる専門職もありましたが、そこからプランナーに転向する方も多いです。


責任とやりがいを求める人が
極端に少なくなった


プランナーから各種ロードマップを強いていたとしても、プランナーになりたい人は少なく、さらにディレクター、プロデューサーになりたい人はめちゃくちゃ少ないのが昨今の業界だと感じています。

理由で多いのが、「責任をおいたくない」「面倒臭そう」ということ。ディレクター、プロデューサークラスになると、ある程度決済権限も与えられるので、チーム責任にはなりますが、ある程度やりたいことができるようになるのも事実ではあります。が、そのリスクを負ってまで何かをやりたいと言う方がいないのでしょう。

そりゃぁ「数百名いる会社でもプロデューサーがいないから紹介して欲しい」という不可思議なことが起こり得るってことです。とりあえず現状はそれがリアルな現場であるということです。鼻息洗い意欲的な人は頑張ればのし上がりやすいのかもしれません


プランナーが高い給与を
得るにはどうすべきか?


ここからは少しお金の話。

上にも書きましたがプランナーは給与水準が安いことが多い。特にゲーム業界は安い。ゆえに、給与としてそこを脱出するためには、ある程度のスキルや経験値をためて職務を上げるか、転職する際のベースアップが一番早いです。(※ただし第二新卒、第三転職機が限度)

残念ながら、一度給与水準が確定した会社での給与アップは見込めませんので、転職しない限り給与は大きく変わらないからです。昔知り合いで、20年立派に勤め上げて取締役になったら月収が30円アップしたっていう話を聞いてガチで愕然したことがありましたw 万円じゃなくて、30円ね。上場企業だよ。


インセンティブをあてにしてはいけない


ちょっとプランナーとは話がずれますが、とても夢もないお話をしてみたいと思います。みなさん年俸とか自分の年収とか見てますか?

最初に提示される給与などは、そもそもインセンティブが満額払われたことの想定書類であることとかありますから、それが払われるということを約束したものでない場合が多いということです。

給与を上げる方法として特定サービスに貢献してインセンティブボーナスをもらうといった手法がありますが、インセンティブは1年に多くてもだいたい2回。

さらには時間がかかりますし、インセンティブは自分だけ頑張っても無駄。しかも、会社の業績だのチーム業績だの運の要素が激絡みしますので期待もできません。

シンプルに考えて欲しいのですが、例えばゲームに関してはヒットするヒットしないはストアのランキングを見ても火を見るより明らかですよね。何年に何本新作タイトルが入りますか? あなたのインセンティブはどこから出ますか? そのタイトルは何年開発していますか? 費用は? 広告費はいくら? 利益はいくら? インセンティブ出る? 長期的に収入増えます?

ということですね。

なので、やりがいをとるか、その忠誠心をとるのかとかいろいろありますけども、お金という現実を見た時に見るべきところも見ないと食べていけなくなるというのもまた事実なわけであります。


ゆえに、忠誠を誓うのであればそれなりの保証などは必要だと思いますし、それが会社として保証されないのであれば、副業できるならば副業も検討していいかと思います。しかしいまだに会社では副業がダメなところが多いので、どうにもならないならば転職するか起業するしかないかもしれないですね。


企画職として価値と給与を高めるには


話を戻しますと、

企画には0→1の企画力を磨き上げるか、1→10のエキスパートとして磨き上げるのかと書きましたが、0→1の企画力に高い金額がつきやすい、事業を起こしやすいという傾向があると思います(感覚値ですが)。

その代わり、その新規事業を起こせる人を見つけるリサーチ力コネクション力、営業力、マーケティング力、コミュニケーション力と多岐に渡るスキルが必須です。

ただし、結論から、会社員としても独立しても活かせる技術として、営業、マーケティング、コミュニケーションの勉強とスキルアップはやっておくこと、企画職以外でも高い水準や価値を高められるスキルだと断言できるので、抑えておいても損はないと思います。

一番よくないのは、1つの会社の1つの特定のスキルを閉鎖的に習得することで満足してしまうこと。これは長い視点でみた時にも重要なので、そこは抑えておいていいのかなと思います。


すばらしい企画というのは、時代を超えても普遍的に語り継がれる噂のようなものになりえます。

「おとなもこどももおねーさんも」(MOTHER2のキャッチコピー:糸井重里さん)楽しんでもらえる、時代を超えるものを作る。そんな一助になれるプランナーを目指してください(目指したいと思っています)。

いただいたサポート費は還元できるように使わせていただきます! 引き続き読んでいただけるような記事を書いていきたいと思います。