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初心者視点や考え方は重要な武器。ゲーム制作でも仕事でも一生役立つ

伝える用語を変えただけで、反応率が2倍以上になった!

見せ方を変えただけで参加率が上がった!

そんなことは広告の世界、商品販売の世界でよく起こる。


では、その理由は何か?

逆に反応を悪くする原因とは何か?

〜〜〜

「世の中は初心者が大半である。」

この前提を踏まえた上で、
物事を多面的に捉えることはとても有効である。

例えば何か物事を伝える時とか、
何か物事を販売する時とか、
何かサービスを提供しようというときにとても役に立つ。

もちろんゲーム制作をする際においてもだ。

今回はそんな初心者視点を持つことの大切さと、メリットについてと、初心者としての視点や考え方を得続ける方法について触れてみたい。


1|データから見る先行者と初心者の割合

マーケティングの世界でイノベーター理論というものがある。少しわかりやすく伝えるために、見知らぬ新製品を例えに出して、発表されてから行動(購入)する人の層の特徴を解説してみる。

軽くポイントだけざっくりまとめると、
・新製品に喜び勇んで飛びつく熱心な層は15%ほど
・自学自習をして製品を使いこなす層は15〜20%で、
 この上位15~20%の影響を受けて残り80%が製品を手にする。

→解説すると80%は初心者の部類に入る。上位20%以外がすべて初心者とは言わないが、製品購入者の多くが熱狂的に製品に精通したいと思っていない人ばかりである。むしろ先行者の影響を受けてなんとなく買ってしまったりする層で埋め尽くされているし、製品を不慣れな状態で手にすることが多い(初心者に該当する)。

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図の引用:ワンマーケティングより https://www.onemarketing.jp/lab/btob-marketing/innovation-theory_195

❶イノベーター
情報感度が極めて高く、新しいものを積極的に導入する好奇心を持った層。発売前から店頭で徹夜してでも並んで買う人。トップ2.5%に該当。

❷アーリーアダプター
新しいものに触れることが好きで、いち早くその情報感度に触れたい人。イノベータほど熱狂的ではないが、好奇心旺盛で新しいものを積極的にできる限り取り入れてシェアしたいタイプ。13.5%に該当。
 
❸アーリーマジョリティ
新製品やサービスの採用を手に取りやすい層だがとても慎重で保守的。手にするきっかけは、先行者の意見やレビューによって大きく影響を受ける。34%に該当。

❹レイトマジョリティ
とても消極的で、普及率が高くなると買ってもいいかなと思っている層。特に自分の知り合いや知人が手に入れ始めたことを知り始めた段階で、安心そうだなと自分で思えた時に買おうと考えている人たち。34%に該当。

❺ラガード
最も保守的な層。とにかくそれがもう一般的だよねとか、当たり前を通り越している状態になったときに、手にしてもいいかなと思える超絶保守的な人の層。16%に該当。

補足をすると、このイノベータ理論は製品のライフサイクル(寿命)とセットで語られることが多く、時間が経過すればするほどに先行者は離脱して次の製品に移る。一方で❸〜❺の層が多くなる。


2|ゲームのコアなユーザー層もまた2割

別の事例を出す。

ゲームのコアユーザーは約2割で占められている。

これは課金者層の比率と相関もしている。

ゲームアプリ、フリーミアムゲームの課金者層は最大値でも15%が良いところで、あとはフリープレイヤーの非課金者層で占められれている。

これはパズドラ、モンスト、FGOなどの比較的古参タイトルにも当てはまり、最近の新作ゲームアプリでも同じような構図が当てはまる。

その理由は何か?ということだが、これはマーケティング的な文脈でお話をすると、パレートの法則と呼ばれる8対2の法則が当てはまる。

たとえば売上全体の80%は、全体ユーザーの中で20%の課金者層で成り立っているということだ。これほんまかいな?と思って自分でも関わったサービス50タイトルで調査してもみたが、ほぼ当てはまった。

ぜひ皆さんも身近なデータをで検証してみてほしい。

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図の引用:ワンマーケティングより https://www.onemarketing.jp/lab/btob-marketing/pareto-principle_201


3|初心者は圧倒的に多い

中間的なまとめになるが、物事の8割は多めにみても、ほぼ初心者に属性する。

そういう観点で考えると、物事を伝える時も、幅広く伝えたいのであれば初心者を意識した用語の使い方、解説方法、チュートリアルを実装することが望ましい。

いや、むしろそうしないと新しい物事を伝えようとする場合は伝わらないことが多い。

ゆえに、初心者目線が持てる人、初心者目線で物事を捉えられる人は、見知らぬ人に何か新しいことを届けることが得意であることが多いだけでなく、初心者が持つべき疑問や不安に気づくことができやすい。

これは新卒、未経験者にとってはとても強いメリットでもある。


4|製作者は目が玄人になる

とはいえ、初心が大事だとか、初心者目線でチュートリアルはするべきだ!なんて言葉がよく現場で飛び交う。

しかしながら製作者サイドにいるかぎり、初心者の視点なんてものはない。それはある種商品やサービスの前提がインプットされた状態での初心者と思っているだけの視点に過ぎないからだ

ではどうすればいいのか?

については、製品やサービスをまったく知らない人の第三者レビューをしてもらうことが重要となる。

また、製作者や経験者であればあるほどプライドも高くなり、頑固にもなるので、初心者目線や視点はさらに重要性や価値を帯びてくる。


5|まとめ

・世の中は初心者の方が多く占める。
・ゆえに初心者目線での提供、伝え方はとても有効である
・しかし経験者になればなるほど初心者目線は失われる。
・初心者であるということは武器である。
 初心者目線や意見、考え方は超重要。
・より多くの人に伝えたい場合は初心者目線で考える。


P.S
補足として、玄人やマニアックやターゲットに訴求するため、あえて玄人目線や玄人メッセージで訴求するというのは、また別の視点、コピーライティング や商品戦略にも紐づく重要な戦略である。ということをセットで覚えておくと便利!


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