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井上雄彦「THE FIRST SLAM DUNK」(2022)124分

「SLUM DUNK」は知っていたが、読んだことがない。江ノ電で外国人観光客が群がっているのは知っているが、1990〜96年連載で終了していたことも初めて知った。元々漫画やドラマに、ハマってしまうと止まれない「アディクト体質」で、それがイヤで避けてきた(言い訳)。アンテナも低い。ヒット作品をリアルタイムで楽しむことは、あまりない。そして、後に素晴らしい作品だったと気づく時は、誰よりも遅く恥ずかしい(矛盾)。

 この映画も、まさにそのパターンであった。映画公開時に、周囲があれほど勧めていたのに、またしても配信を待って「しまった」と思った。でも、反省はしていない。旬をあせって、見にいくのが苦手なのだ。器の容量が小さいので、すぐテンパってしまうのだ(前職のサラリーマン人生で、私のダメな点だった。いまだ改善できない)。

 これはある少年の成長物語であり、愛する人の死を受け止める鎮魂歌でもある。だから、強がってがんばる主人公に感情移入してしまう。共感というより憧れに近い。架空の高校生にできて、リアルなおっさんにできないのは当たり前かもしれないが、ドヨーンと落ち込むところもある。「30代がいちばん多感だ」と言っていたアナウンサーがいたが、定年前のサラリーマンほど、多感なものはないのではないか。だから、こういう青春ドラマがジーンとくる。いや、ドヨーンとくる。

 ライバル校のエースが神社で願掛けをする。「私にないものを与えよ」そして神の与えたものは?このプロットは実によく考えられている。これだけで映画を撮りたくなる。
 翌日、床屋に行って髪を刈り上げた。このトゲトゲを維持するにはどのくらいの頻度で床屋に行けばいいのだろう?トゲトゲじゃないとかっこつかないし。そんなくだらないことを考えた。。。

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