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魚売ってくれないか?

カタコトの日本語で言われた。

“良いよ 天然鮎?落鮎?”
“何匹 要る?”

“三匹”

何人居るの?
“四人”
“なら 三匹と一匹おまけで”

良い形の天然 落鮎 四匹を 手にニコニコ戻って行った。
彼らは
河原で バーベキューをしていた。

鮎漁師である。

売って欲しいと言われたら お分けする。

今日も大漁 いい鮎だ

漁を終え
バイクに乗ろうとしたら
彼らが 寄って来て

手を 合わせて 御礼を言われた。

“とても とても 美味しかった
まさか 天然鮎を食べれるとは
思って無かった”と

ネパールからやって来たと話す
彼らは ご機嫌だった。

クマのように 走り回り鮎を追う
その姿を 眺め
そして 食べてみたいって
自然な 流れなんだなと

鮎漁師として ちょっぴり 嬉しかった
産地直送だな


数日前
ヒグマ師匠の獲る 秋鮭は 脂がのって
とても 美味しそうだった。
呼びかけたけど 無視された。


平安な暮らしをする縄文人
浦島太郎な浮世雲
鮎漁師な日

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