「おおまさり」との格闘
先日、畑で育てた落花生を収穫しました。
「おおまさり」という品種なんですが、株を引き抜いてビックリです。
とにかくデカイ。普通の落花生の2倍はある。なかなかのインパクトなんです。
さて、この巨大な「おおまさり」ですが、生のものを「塩茹で」して食べるのがデフォルトらしいのです。
塩茹での作り方は、聞くところによれば、4%の食塩水で40分茹でて、火を止めて40分放置する。
4%、40分、40分の3つの「4」がポイントだそうです。
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早速、採れたての生落花生を茹でてみました。
時間をかけて茹で上がった生落花生の殻はやわらかくて、剥くと中から真っ白な豆がホクホクと顔を出します。
つるりとひと粒、口に運びます。
そのお味。
どうだったと思います?
これがですね、
めちゃくちゃ、しょっぱいんです!
ちょっと食べれたもんじゃない・・・。
(たぶん塩の量を間違えたんだと思いますが。)
でも、せっかく育てた落花生です。美味しくいただきたい。
うーむ。どうしたものか・・・。
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「あきらめたらそこで試合終了だよ」
そうです。最後まで、希望を捨ててはいけません。
前向きに考えよう。
しょっぱかったら甘くすれば良いのではなかろうか・・・。
甘いものと組み合わせればおいしいのではないだろうか・・・。
しばし思弁にふけっていると、突如、あるアイデアが舞い降りてきました。
「そうだ! クッキーにしよう」
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想像してみて下さい。
甘いクッキーの生地に、塩気のある大粒のおおまさりが乗っているとしたら。
甘塩っぱい味わい。きっと、おいしいはず!
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そこで、一心不乱に粉を混ぜ、500円玉くらいの大きさのクッキーの生地を大量生産しました。
そして、生地の上に、塩味のおおまさりを一粒ずつ乗せて、オーブンレンジで焼きました。
どうでしょう。この焼き上がり。
完璧なビジュアルです。
大きなアーモンドが乗ったクッキーにしか見えません。
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熱さが残るクッキーをフウフウと息で冷ましながら、ダイレクトに口に運びます。
そのお味。
どうだったと思います?
これがですね、
クソマズイんです!
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まず、食感。
最悪です。
たぶん脳の神経細胞が、クッキーに乗ったナッツはカリカリのものだと信じ込んでいるんです。
それが見事に裏切られるんです。
食べた瞬間に、おおまさりのホクホクでやわらかい感触が、頭の中でどうしても整理できない。
だから今食べているものが、ナッツの乗ったクッキーであるとは、脳がどうしても受け入れてくれないんです。
そんな感覚に陥ります(←どんな感覚?!)。
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それから味ですね。
しょっぱいおおまさりと、甘いクッキーの味が見事に分裂しています。
なぜかこれらは決して混じり合うことがありません。
別々に食べた方が確実にウマイのです。
結局、おおまさりをすべて取り外して、クッキーだけ食べました。
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「あきらめたらそこで試合終了だよ」
わかっています。最後まで希望は捨ててはいけません。
畑には、まだまだ収穫していないおおまさりが残っています。
あきらめたのではありません。やりなおしです(笑)。
少しばかり捨てたものはありますが、希望は捨てていませんから。
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再びおおまさりを収穫し、試行錯誤の上、ようやく辿り着きました。
つまりそれは単なる自分好みのレシピです。
■ 塩は「まあこのくらいかな」という控えめな量
■ 茹でる時間は「30分」
■ 放置はせいぜい「5〜10分」
そして、ポイントですが、
1.茹で加減は、途中で1つ2つ食べてみて具合を見る。
2.塩加減は、食べるときにお好みで塩をつけて食べる。
というあたりまえのことに一周まわって気がついたことが、すなわち本当のポイントです。
失敗が学びに変わったとき、もはやそれは失敗ではないのです!(←ドヤ顔)
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まあ、クドクドと書いてしまいましたが、結果として、上手く茹でた生落花生は、実にウマイのでオススメです!
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