見出し画像

「おおまさり」との格闘

先日、畑で育てた落花生を収穫しました。

「おおまさり」という品種なんですが、株を引き抜いてビックリです。

とにかくデカイ。普通の落花生の2倍はある。なかなかのインパクトなんです。


さて、この巨大な「おおまさり」ですが、生のものを「塩茹で」して食べるのがデフォルトらしいのです。

塩茹での作り方は、聞くところによれば、4%の食塩水で40分茹でて、火を止めて40分放置する。

4%、40分、40分の3つの「4」がポイントだそうです。



*****

早速、採れたての生落花生を茹でてみました。

時間をかけて茹で上がった生落花生の殻はやわらかくて、剥くと中から真っ白な豆がホクホクと顔を出します。

つるりとひと粒、口に運びます。

そのお味。

どうだったと思います?


これがですね、


めちゃくちゃ、しょっぱいんです!


ちょっと食べれたもんじゃない・・・。
(たぶん塩の量を間違えたんだと思いますが。)


でも、せっかく育てた落花生です。美味しくいただきたい。

うーむ。どうしたものか・・・。



******

「あきらめたらそこで試合終了だよ」

そうです。最後まで、希望を捨ててはいけません。

前向きに考えよう。

しょっぱかったら甘くすれば良いのではなかろうか・・・。

甘いものと組み合わせればおいしいのではないだろうか・・・。

しばし思弁にふけっていると、突如、あるアイデアが舞い降りてきました。

「そうだ! クッキーにしよう」

******

想像してみて下さい。

甘いクッキーの生地に、塩気のある大粒のおおまさりが乗っているとしたら。

甘塩っぱい味わい。きっと、おいしいはず!



******

そこで、一心不乱に粉を混ぜ、500円玉くらいの大きさのクッキーの生地を大量生産しました。

そして、生地の上に、塩味のおおまさりを一粒ずつ乗せて、オーブンレンジで焼きました。

どうでしょう。この焼き上がり。

完璧なビジュアルです。

大きなアーモンドが乗ったクッキーにしか見えません。

******

熱さが残るクッキーをフウフウと息で冷ましながら、ダイレクトに口に運びます。

そのお味。

どうだったと思います?


これがですね、


クソマズイんです!


*****

まず、食感。

最悪です。

たぶん脳の神経細胞が、クッキーに乗ったナッツはカリカリのものだと信じ込んでいるんです。

それが見事に裏切られるんです。

食べた瞬間に、おおまさりのホクホクでやわらかい感触が、頭の中でどうしても整理できない。

だから今食べているものが、ナッツの乗ったクッキーであるとは、脳がどうしても受け入れてくれないんです。

そんな感覚に陥ります(←どんな感覚?!)。

*****

それから味ですね。

しょっぱいおおまさりと、甘いクッキーの味が見事に分裂しています。

なぜかこれらは決して混じり合うことがありません。

別々に食べた方が確実にウマイのです。

結局、おおまさりをすべて取り外して、クッキーだけ食べました。



*****

「あきらめたらそこで試合終了だよ」

わかっています。最後まで希望は捨ててはいけません。

畑には、まだまだ収穫していないおおまさりが残っています。

あきらめたのではありません。やりなおしです(笑)。

少しばかり捨てたものはありますが、希望は捨てていませんから。


*****

再びおおまさりを収穫し、試行錯誤の上、ようやく辿り着きました。

つまりそれは単なる自分好みのレシピです。


■ 塩は「まあこのくらいかな」という控えめな量
■ 茹でる時間は「30分」
■ 放置はせいぜい「5〜10分」

そして、ポイントですが、

1.茹で加減は、途中で1つ2つ食べてみて具合を見る。
2.塩加減は、食べるときにお好みで塩をつけて食べる。

というあたりまえのことに一周まわって気がついたことが、すなわち本当のポイントです。

失敗が学びに変わったとき、もはやそれは失敗ではないのです!(←ドヤ顔)



*****

まあ、クドクドと書いてしまいましたが、結果として、上手く茹でた生落花生は、実にウマイのでオススメです!







この記事が参加している募集

最近の学び

お気持ちは誰かのサポートに使います。