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【創作】後悔のない自殺の仕方

死にたいって口に出す人は言わずに死んだらいいじゃないか。
なんて言う人がいる。
ほんとに死にたい人は言わないなんてよく聞く。

僕はあれはきっと、死にたい人の生きるためのブレーキなんだと思う。
口に出すことによって、生きる活力を手にしてる気がする。

死にたい人がそれを言わなくなった時、どうするのか。

簡単だ、死ぬ。

ブレーキが無くなってしまえば後は命を投げ出すだけなのだから。

じゃあそれを言うことにブレーキをかけてしまう死にたい人はどうするのか。

当然、死ぬ。

そんなことするような人じゃなかったのに、
みたいなことはない。表に出さないだけだ。

では、僕はどちらかと言えば後者だろう。

世間体、周りの人、いなくなってからの事
そんなものに取り巻かれて口に出せない。

頭の中に残る少しのブレーキが作用しやがるのだ。

だから僕は考えた。
後悔のない自殺ってなんだろって。

僕はまず死にたいって気持ちの前にまず
生命保険って入ってるのかと気になった。

死んでからのことを死にたいって考えてるやつが
思うなんてアホらしいかもしれない。

でも立つ鳥跡を濁さずと言うように
僕もこの世を立つ時には後は濁したくないのだ。

だから母親に生命保険に入ってるかを聞いた。
母親に頼りきってるから、死んでから遺るものがあったっていいだろう。お金は大事だ。

まあ、結果としては入ってなかった。
入れるか聞くと、精神疾患で病院に行ったことがあるから5年は入れないらしい。

だからこの時点で今すぐ死ぬことは
僕の中では許されないらしい。

自殺するために最低でも5年は生きなきゃいけないらしい。世知辛い世の中だ。

なぜか、その話をした後に母さんから
ごめんね。ってメッセージが来てた。

何も謝ることなんてないのに、何で謝ったんだろう。
分からないけどそれがとても苦しくて、とても悲しくて僕はまた死にたくなった。

自殺をするまであと5年。

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