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【使い勝手レビュー】調光レンズはデメリットを上回って余りある便利アイテム

結論を一言で言えば、プライベート用(かつ強度数以外)なら調光レンズの眼鏡一本で事足ります。ミニマリストの方には特に、そうでない方にも自信を持っておすすめできます。

調光レンズを購入した経緯

サングラスを新調しようと思っていた時に、紫外線に反応して色が変わる「調光レンズ」という存在を知り、他の選択肢と比較した上で購入しました。

今のご時世、必須になっているマスクをつけながら一般的なサングラスもかけるとなると、仕方ないとは言え、かなり怪しい見た目になってしまいます。そういう事情もあり、最近は色が薄めのカラーレンズが人気だそうです。

僕も最初は眼鏡のフレームに濃度25~50%(一般的なサングラスは濃度80%以上)のカラーレンズを入れようかと考えていました。しかし、調光レンズの便利さに惹かれて、眼鏡の他にもう一本サングラス(カラーレンズ)を持つという選択ではなく、調光レンズを選びました。

調光レンズのメリット

画像元:眼鏡市場

調光レンズは「一本で眼鏡とサングラスの二役をこなせる」という特長によって以下のメリットがあります。

お気に入りのフレームを使える

メガネとサングラスを使い分ける必要がないので、お気に入りのフレームをずっと使えます。また、古くて劣化したものやよほど特殊なものを除き、大抵のフレームはレンズのみの交換に対応してもらえるので、その意味でもお気に入りのフレームを長く使えます。

また、一本で済むのでフレーム代により予算を割くこともできます。

荷物が減る

サングラスや(度なしサングラスの場合コンタクトレンズも)を持って行かなくて済むので、荷物を減らすことができます。普段の外出もそうですが、特に荷物が多くなる旅行では、少しでも荷物を減らせることはありがたいものです。

また、サングラスやコンタクトレンズを持っていくのを忘れるという失敗もなくせます。

値段が安い

調光レンズはフレーム代プラス税込み3300円~5500円の金額設定が多いです。眼鏡とサングラス(度付きor度なし+コンタクトレンズ)の両方を持つより確実に安上がりです。

また、例えばZoffなら自社のフレームを持ち込めば、レンズ交換も上記の値段で可能です。

紫外線チェッカーになる

調光レンズは気温にも影響されるので、正確に紫外線の強さが分かるわけではないですが、ざっくりとした紫外線チェックができます。

実際、妻は僕と外出している時に曇りの日でも僕の調光レンズの色の代わり具合を参考にして日焼け止めクリームを塗り直したりしています。

【追記】後日、妻も調光レンズを購入しました(笑)

調光レンズのデメリット

色が変わるのに少し時間がかかる

濃くなるのは比較的すぐですが、反対に色が抜けるのには少し時間がかかります。クリアな状態に戻るまでは数分程度要します。屋外から直射日光の届かない屋内に入ってもしばらくは色が残っているので、場合によってはビジネスには不向きだと思います。

色の濃さを自分で調節できない。

メガネ屋さんには紫外線を照射する装置があり、それでサンプルレンズに紫外線を当てることで最大の濃さは把握できます。しかし、調光レンズの色の変化は紫外線だけでなく、温度にも影響を受けるので、実際の使用環境でどれくらいの濃さになるかは分かりません。望むほど濃くならなかったり、薄くならなかったりします。

また、UVカット機能付きの窓ガラスを使用した車内では、調光レンズの色が変わりにくいので、サングラスの代わりになりません。

ただし、紫外線だけでなく、眩しさ(可視光線)によっても色が変わるタイプの調光レンズも存在します。このタイプは、色が濃くなった状態でトンネルや屋内の駐車場に入ると視界が暗くなって危ない場合もあります。

寿命がある

あるメーカーの説明では1日に4時間紫外線を浴びたと仮定して約6年間で色が変わらなくなるそうです。また、発色した状態が長いほど、早く色が変わらなくなるそうです。実際には薄い方を1、濃い方を10とすると、購入直後は1~10の変化量だったのが、1年後には2~9、2年後3~7、8といった感じで、徐々に変化の幅が少なくなっていくような感じです。筆者が使ってみた感じでも、1~2年後に「あれ?もうちょっと濃くなるんじゃなかったっけ?」とか、「なんかクリアに戻らなくなってきたなぁ~」という感じでした。ただし、夏の濃さと冬の濃さに違いがある為、よく分からないというのが正直言った感想でした。

引用元:色が変わるレンズ『調光レンズ』のデメリットと注意点<後編> | 遠近両用メガネ・老眼情報サイト|えんきんドットコム (enkinpro.com)

このように寿命があるのは確かですが、個人的にはそれほど大きなデメリットではないと思います。というのも、普通のレンズも寿命は一般的に2~3年ほどと言われているからです。どんなレンズも使っていると徐々に傷が付いたり、コーティングが剥がれてきたりします。

調光レンズでなくても結局2年くらいで買い替えを検討するタイミングが来るので、この点は気にしなくていいと思います。実際、僕は今まで1年~3年で眼鏡(レンズ)を買い替えてきました。

強度度数の場合は厚く、重くなりがち

屈折率はレンズの薄さと重さを決定する重要な要素です。自分が調べた、眼鏡市場、JINS、Zoffの三社とも、調光レンズの屈折率は通常レンズのそれより一段、二段低くなっていました。

フレームが同じ場合、レンズは屈折率が高いほど薄くできます。重さに関しては、逆転現象が起きることもありますが、(屈折率が高くなるほど比重が増しますが、薄くなり体積の減少の方が大きいので)基本的には屈折率が高い方が軽くなります。

屈折率は高くなるほどにじみが出やすくなるので、低いに越したことはないです。しかし、度が強いと低い屈折率ではめちゃくちゃ分厚くて重いレンズになってしまうので、高屈折率がどうしても必要になります。

色々な要素が絡むので、目安を挙げるのはなかなか難しいですが、弱度度数は1.55、中度度数は1.60、強度度数は1.67以上が一応の目安です(参考:レンズガイド|ALOOK(アルク))。

他のサングラスの特徴

ノーマルなサングラスに加えて、マグネット式やクリップ式といった眼鏡にサングラスを装着するタイプも存在します。

言うまでもなく、ノーマルタイプは良くも悪くも使い分けが必要です。状況に応じて眼鏡とサングラスを使い分けることができますが、旅行のように両方必要な時は、荷物が増えますし、持って行くのを忘れるリスクがあります。

マグネット式は眼鏡にぴったりくっつくセット商品なので、眼鏡とサングラス別々に買うよりは安上がりになるのがメリットです。クリップ式はそれだけで売っているので、ある程度色んな眼鏡に装着できるのが利点です。

ただ、どちらも一見便利そうですが、テンプル(つる)が無いだけで、使い勝手としてはノーマルタイプと大差ないのではと思います。結局サングラス部分を持ち運ばないといけない点はノーマルタイプと同じです。

また、サングラス部分を装着すると重くなるのがデメリットです。度なしや弱い度ならほとんど無視できる程度だと思いますが、度が強い場合は元々の眼鏡(レンズ)が重いので、わずかな重さアップも負担に感じやすいです。

調光レンズを一か月使ってみての感想

やはり便利

いちいちメガネとサングラスをかけ替える必要がないというのは、屋内と屋外を頻繁に行き来するようなシチュエーションだとめちゃくちゃ便利です。外出や旅行では重宝します。

そして、お気に入りのフレームの眼鏡をかけ続けられるので、満足度も高いです。

ビジネスシーンでは使いにくい

僕が使っているレンズのカラーがグレー(視界が比較的自然に見える色)であることも大きいと思いますが、思いの外、自分では色がどれくらい濃くなっているか分かりづらいです。なのでビジネスシーンでは少し使いにくいと思い、僕は完全にプライベートでしか使っていません。

度が強いと重い

気に入ったフレームがZoffだったので、屈折率を妥協してZoffで作りました。サングラス用途を兼ねるためやや大きめのフレームなので、僕くらいの度(左-5.25、右-4.25)だと、屈折率1.60では長時間かけるには少し重いです。強度度数の場合、調光レンズの眼鏡一本だけで済ますのはしんどいかも知れません。

とは言え、眼鏡市場の屈折率1.67の調光レンズならかなりの度数まで許容範囲の重さにできるんじゃないかと思います。

まとめ

調光レンズの眼鏡を一か月使ってみて「プライベート(色付きでも大丈夫な仕事)なら調光レンズの眼鏡一本で十分いける」というのが正直な感想です。

ただし、僕の条件(フレームの大きさ、レンズの度数と屈折率)だと重さが少しだけ気になります。よって、自宅にいる時は元々使っていた比較的軽い眼鏡を使い、外出時に調光レンズの眼鏡を使っています。

1.67の屈折率の方がより軽くて快適だろうとは思うので、買い替える際は1.67が選べる眼鏡市場でレンズだけ交換することも視野に入れています。


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