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『 「くぐり抜け」の哲学』【読書】

 本屋さんで何となく惹かれて手に取った一冊です。
自分の何となくを信じてみようとジャケ買いしました。

結果、読んでよかったです。
頭の中にあったモヤモヤしていたものを整理してもらえた内容でした。

『私たちは自分をモデルに他者を理解しようとするがゆえに、世界には不幸が絶えない。
…それはつまり、自分の経験を他者に当てはめることで、他者を理解した気になってしまうことに、どこまでも禁欲的にありたいということだ。
…他者とその身体の経験を「くぐり抜け」には、自分の思考を解除し、自分の感情と距離をとり、自分という枠組みを何度も括弧に入れる作業(エポケー)が必要になるということだ。』

「共感」というものに違和感を感じていた自分がいて、それはこうした理由からだったのかもしれないと思いました。
一旦、自分を脇に置いてみるということは他者と関わる上で必要だと思っています。
そうした上で、他者を知ろうとする姿勢が大事だと思っています。
そうしていても、やっぱり他者は他者であり、理解できたというところまではいくことないのだろうと思います。
だからこそ他者なのである、ということに納得しました。

この本を読んでみて、この姿勢を忘れずに常々持っていたいと思いました。

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