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『はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。』【読書】

 感情労働についての本。
事例もたくさん出ていて分かりやすく、ライトな文体なので読みやすかったです。
読んでいて「たしかに!」と共感するところがたくさんありました。
事例の中には「こんなこともあるのか!」というものもあり、なかなか刺激的な読書体験でした。

 因みに、「感情労働」とは相手を特定の感情に誘導するために、自分の素の感情を抑制して管理しなければならない労働のことを指します。
お客様を怒らせないために、笑顔でいるようなことです。
接客業が代表職種だけど、少なからずどの職種でも求められる労働であるとありました。

そんな労働を強いられている人たちのエネルギーが枯渇すると、燃え尽きてうつ病になってしまったり、最悪命を絶つことにつながってしまう可能性もあります。
その背景に、日本の高水準な接客が求められており、「スマイル0円」のようなサービスはタダであるという思い込みが蔓延していることが挙げられていました。

 日々「感情労働」に勤しむ人こそ、自分の身体に目を向けて、身体の感覚を取り戻すことが必要だと思いました。
そして、抑制していた自分の感情を感じて、適切に吐き出すことが必要だと思いました。
感情を抑制していると体は緊張していて強張っている場合が多いので、その強張りを緩めていくことが必要であり、そうした自分を大切にする方法を持っておくことは、健康でいるために必須だと思いました。

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