「あなたと話したい」2. 恋文
昨年後半の、とても幸せな日々について。
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2.恋文
夏が過ぎ、秋が過ぎた。
そのあいだ、私は趣味で習っている歌で、はじめてステージに立つという経験をした。彼の歌をうたわせてもらい、彼の作り手としての覚悟と、重ねてきた日々に思いをはせた。わずかでも彼の歌として存在できたかもしれない。そう感じられた時、よろこびと切なさが体をいっきに駆けめぐった。
彼と、話がしたい。
秋が終わる頃、私は手紙を書いて、彼のラジオ番組に送った。
歌をうたいはじめました。ステージであなたの歌をうたったんです。誰かに聴いてもらえるって幸せですね。あなたの優しさ、ちゃんと伝わってます。あなたの思いを聞かせてくださいー。
そんな直球な書き方はしなかったけれど、いろいろと綴っていたらかなりの長文になり、すっかりラジオに不向きなお便り、になってしまった。
後輩に手紙を送ったことを打ち明けると、「紹介されなくてもきっと全部読んでくれてますよ」と言ってもらえて、ほんとうにそうだ、私より彼のこと分かってるじゃん、と感心した。たとえ届かなかったとしても、私は素直な、ありのままの私で彼と話したいなと思った。だって彼は、まっすぐに向き合いたい、大切な人だから。
冬になった。せわしい年末が来た。
手紙を送ってから、2回オンエアがあったけれど、私の手紙は読まれなかった。
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