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休日の午後、喫茶店の店主さんと、常連さんの会話がきになる話。

土曜日の午後、喫茶店へ行くことにしました。

場所は、アパートから徒歩3分。この喫茶店を仮に「喫茶 エン」と呼びましょう。喫茶 エンは、私がここへ引っ越してきて、すぐにGoogleマップで見つけたお店。おそらく私が生まれる前から営業している、歴史ある喫茶店です。

月に2、3回、パートナーとランチを食べに行ったり、一人でコーヒーを飲みに行ったりします。

今日は、友人やパートナーとの予定はありません。一週間、仕事のタスクに追われ寝不足の5日間を過ごした自分へのご褒美として、喫茶 エンへ行くことにしました。

そこでの出来事や、気づきを書き留めます。

ーー

わたしが目を覚ましたのは、午後12時半。連日の寝不足からか、あり得ないほど長く眠っていました。アラームに叩き起こされない朝は、本当に素晴らしい。ベットでだらだらして、朝ごはんを食べて、ちょっと部屋の片付けをして。

ふと、「喫茶 エンへ、コーヒーを飲みに行こう」と思い立ちます。お昼ご飯を食べにきているお客さんでお店がいっぱいだと、なんだか気がひけるので、お昼時を避けた14時半に家を出ることにしました。

ですが、喫茶 エンについてみると、いつもはスカスカの駐車場が満車になっています。お店にはカウンターが5席と、テーブル席が3席あります。入店すると、カウンターが1席だけ空いている、という状況でした。ピークタイムをずらしたはずなのに…。

コーヒー1杯だけのために席を埋めちゃってごめんなさい、と心の中で呟きました。

実はカウンターに座るのは初めて。何度もエンには来ていますが、いつも他にお客さんが一組いるか居ないか、という状況ばかりだったので。

着席すると、お冷とおしぼりを持ってきてくださる、店主のおじいさん。脳死で(悩むことなく、という意)ホットコーヒーを注文しました。

家から近いから、という理由で鞄にも入れずに、手で持ってきた小説をひらき、読み始めます。けれど、今日は全然集中できなかったんです。

その理由は、一つとばした右隣に座っている、店主さんと同い年くらいの常連さん(?)と店主さんの会話に気を取られたから。

これは左隣さんのテーブルの上。既にお店を出ていました。アイスコーヒーと、アイス、食べたんだなあ。

以下、その会話の内容です。

ーー

店主さん「ねえ〇〇さん(常連さんの名前)、次いつ集まるかえ」

常連さん「そうだねえ、ぜひ”先生”も呼びたいからねえ」

店主さん「じゃあ、秋頃になるろっか。コロナも落ち着いてきたし、早く集まりたいねえ」

常連さん「"先生”にもう一回聞いてみるわさ。あとは〇〇さんと、〇〇さんと〜・・・」

ーー

話を盗み聞きして申し訳ない気持ちと、この会話からたくさん思うことがありました。

まだ夏も来ていないのに秋の約束をしていること。店主さんとお客さんの間で、定期的に集まるほど仲が良いコミュニティができていること。そもそも何の集まりなのか。先生って誰?お二人とも年齢はそこそこで、私のおじいちゃんと同じくらい。人生経験も豊富なはずなのに、さらに上をいく先生ってどんな人なのだろうか。

気になって読書が進まないし、このまま盗み聞くのも忍びなく、入店から約1時間経ったところで、お会計を済ませました。私がお店を出る頃には、店内のお客さんは、私と常連さんの2人にまで落ち着いていました。

喫茶店ってこういう可愛い容器に、白い砂糖と赤茶のしゃりしゃりした砂糖ありますよね。

喫茶 エンを出て、家まで歩き始めます。

長年続けている喫茶店と、そこで生まれるコミュニケーション。

羨ましいな、と思いました。

自分が店主さんほどの年齢になった時、「みんなで集まろう」と定期的に言えるほどの仲間はいるだろうか。今は正直、自信がありません。

将来、店主さんのように、私が惹かれるカフェ・喫茶店に関わり、その中でコミュニティを築き、一生の仲間を得たいと思いました。

喫茶 エンにくるといつも発見があります。

例えば前回は、通常メニューの他に、裏メニューがあることを知りました。今回は、店主さんと常連さんとの会話から、考えたことについて綴りました。

最後まで読んでいただき、
ありがとうござました。

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