素直で正直なのが彼の魅力だった。
素直で正直なのが彼の魅力だった。
12月、
その頃の私はもう恋に期待することに疲れていた。彼と初めて会った時も私に恋していないことは早い段階で分かった。それでいて、女を道具としてみる言外の傲りは感じないから不思議だった。
大学時代にスポーツで鍛え上げた体格を褒めると「やめるとすぐ小さくなるから、仕方なく筋トレしてる。」と自虐的に笑った。本人の言う通り、立派な学歴の割にはそれほど賢く見えなかった。ただ知的好奇心が旺盛で、ひとところにに留めておける性格でないことはすぐに分かっ