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③須田恭平 どうして大学には生協があるの?

こんにちは!
UHB新入社員の須田です。

今回のnoteのテーマは「自由」ということで、生協学生委員会として6年間活動してきた僕が、生協の職員さんにお話を聞きながら大学生協について深堀りしていきます!

どうして大学には生協があるんだろう?と思ったことはありませんか?
実は大学の購買や食堂の運営をしているだけではないんです!
大学生だけではなく、大学に通っていた方やその家族の方にも興味を持ってもらえる内容になっているので、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。


■大学生協って何をしてるの?

今回は公立はこだて未来大学生協の専務の本間さんにお話を伺いました!

大学生協というと購買や食堂のイメージが真っ先に浮かぶと思いますが、実際にはどんなことをしているのでしょうか?

そもそも大学生協は、大学の構成員である大学生の皆さん、先生、事務の方々みんなで作り上げてるお店で、その方々が本当により良い大学生活を過ごせるためのサービスを行っています。大学で行っている福利厚生を担ってるのが大学生協かなと思います。

須田くんが言ったように学生が求めてるものは、やっぱり食の部分です。
購買だったらおにぎり・お弁当・飲み物・お菓子とか、学生さんがいつも食べたいものを置いています。朝とか夜、学生さんすごい適当なご飯食べたりするからアンケート取ってみたら、「朝食べないで、昼は食堂で栄養をとり、夜はグミです」とか、逆に「朝は食パンとかお菓子食べて、昼は食堂で栄養を取って、夜は食べない」とかいうような子がすごい多かった。
大学生だからしょうがないんだけど、みんなで遊びに行ったりとか、20歳超えたら飲みに行ったりとかでお金使っちゃってて、どこで節約するって言ったら「食費から節約に入る」というところもあり、食堂では健康的な食事を出すようにしています。

一部のメニュー

特に未来大学は近くにコンビニが無く、大学に来たときに何も食べるものないってなったら困るので、未来大生はもちろん、先生方からも一番求められてるところだと思います。

食以外のサービスだと書籍の販売を行っています。教科書は買おうと思ったらネットとかで買わなくちゃいけないけど、大学生協では版元の出版社と契約を結んでいて、通常は本の割引って無い(ポイントバックのような形)ですけど大学生協は特別に割引も認められていて、大学生協で買うのが一番お得になっています。

あとは、大学生協によって必要とされるものが変わってきますが、授業で必要になる物ですね。未来大は情報系だから、マウスとか、ヘッドセットとかケーブル関係は他の大学生協と比べたらすごく多めに販売しています。先生が1年生の必修科目で必要になったりするという話をしていただいたので、工作のためのちゃんとした定規も仕入れて置いています。
もし音楽系の学校なら楽譜を売っていたりします。

他にはオリジナルグッズで未来大のオリジナルグッズのIKABOグッズや未来大学生協のオリジナルキャラクターのみらいかちゃんのオリジナルステッカーを販売しています。

ただ大学生協はそれだけじゃなくて地域の活性化という想いが一緒にあり、大学にも密着した活動にプラスして、函館市とか渡島檜山管内が元気になるような取り組みも行っていたりします。

地域活性化としては具体的にどんなことをしているのでしょうか?

わかりやすい活動で言うと、毎年行ってる海のゴミ拾いですね。
※Hokkaido海のクリーンアップ大作戦!https://mybottle-eco.com/topics/558/

要は函館の地区を綺麗にしようという取り組みを行っていたり、今年は函館の小学生以下の子たちに向けて「食フェス」っていうイベントに参加する予定だったり、今後他にも何かいろんなものに率先して参加していきたいと思っています。

あとはそうですね。学生が地域との連動というところに力入れて企画したいという話をしていて、近くに中学校とか小学校とかがあるので声掛けをして、月に1回でも2ヶ月に1回でもいいので、何かみんなで何か散策活動とか、地域のゴミ拾いとかやってみようかっていうのも企画してたりします。今後のところで言うと、うちは組合員のお店なので組合員が利用するのが前提ではあるんですけど、食堂の例えば週末だけ学食体験できますよとかそういうのもできるかなと思いますね。

大学生協が地域活性化に取り組む理由、想いは何でしょうか?

あくまでも大学生協は、学内の方々がより良い大学生活を送って立派な社会人になってもらうことが一番の使命ですが、地域の活性化、地域への貢献も大学生協の使命にあるので、そういうところにも率先して参加して、何よりも参加する学生さん方が立派な社会人になってもらうきっかけにもなるかなと思います。うちは9割以上が自宅外生で一人暮らしで親元離れて生活してるので、実家に帰ったときに今年何かやったのって言われたときに自信持って言えるじゃないですか。もちろん授業はそうなんだけど「そういえばあの海のゴミ拾いやったんだよね」って言ったら親も喜ぶし、そういうきっかけをどんどん作ってあげたいです。

■大学はどうして生協なの?

大学にコンビニとかスーパーじゃなくて生協がある理由、メリットは何でしょうか?

そもそも生協がなぜ入ったのっていう話をすると、未来大が設立されたのは2000年ですが生協が入ったのは2010年で、最初の10年間は入ってなかったんですよね。函館市の大学なので函館市が公募をかけて食堂が入ったり、売店が入って、教科書売ってくれるようなところも入ってくれたんですけど、大学って春休み、夏休み、冬休み、土日祝日含めたら2日に1日お休みなんですよ。

その中で経営するのは本当に難しくて、数年経ったらもう無理ですって言って撤退してしまって、2008年ぐらいになるとどこも手を挙げなくなってきてしまいました。大学としては勉学とか研究に力を入れてというのはもちろん大事なことなんだけれども、就職活動や日々の福利厚生といった学生支援の部分も大学の使命であるんですけど、その土台を作るためのご飯を食べる所がないってなったら、もう魅力のない大学になっちゃうんですよ。そのときの大学の事務の方とか先生方は「山の中腹の大学で来たらもう何もない」っていう状況になってしまうので「これもうマズいな」ってなって声がかかったのが大学生協グループでした。

いろいろ視察とかも入って、みんなが協力いただければ、ちゃんと経営成り立つんで入りますよっていう話で生協が入ったのが2010年なんですよね。なのでうちは先生方も事務員の方も含めて、もうほぼほぼ組合員になっていただいているし、学生さん方に関してはもう今99%ぐらい毎年組合員になっていただいています。

生協であるメリット、デメリットっていうところで言うと、みんなのお店だから、みんなでちゃんと守っていけば、みんなで使っていけば、持続的に大学にはお店があり続けるし、ご飯を食べ続けられるし、教科書も買い続けられる。それがコンビニの場合、コンビニは株式会社なので赤字になったら駄目じゃないですか。でも大学生協はそんな黒字って出す必要ない(※)んですよ。みんなのお店だから出た利益はみんなに還元するんですよ。いろいろ老朽化してくるものとかのための貯金は必要だけど、それ以外のところはそんなに貯める必要がないから、もう日々組合員さんに還元するということで割引したり、食堂の企画をやったりしています。
※組合員に加入するときに出資金としてお金を払う必要があり、これを運営資金にすることで少ない黒字で運営しています。

北海道内でコンビニが入ってる大学はほとんど無く(※)て、ほとんどの大学はもう入っても赤字になるってわかってるから入らないんです。大学の近くに出店してるコンビニは多いですが、大学の中に出店しちゃうと一般の方が使えないのですごいクローズになってしまうんです。過去には、北海学園大学は北海道内なら大きい私立大学かなと思うんだけれど、元々コンビニが入ったんだけど撤退しちゃったということもありました。
※北海道大学や札幌市立大学等、一部の大学にはコンビニが入っています。

■生協学生委員会について

生協学生委員会とは
大学生協は大学のみんなで作り上げている店舗ですが、その中でももっとより良い学生生活にしたいという学生が集まった組織です。僕も学生委員会に所属していて、新入生に向けて不安をなくす取り組みだったり、今いる大学生に向けて様々な活動をしてきました。

生協学生委員会では年間を通して学生が色々な企画をしています。今回は生協職員である本間さんから見て、特に印象に残っている活動を聞いてみました。

一番というのは無いですが、やっぱり新入生歓迎会や入学準備説明会っていうとこがすごい大きいのかなと思います。新入生の「合格してから何したらいいかわからない」っていうところに対して、先輩方が直接説明しています。学生委員会がやらなかったら大学は特に企画もしないので、学生委員会がそれを行うことによって新入生の皆さんがすんなりと大学に馴染んで頂ける、一番目立つ取り組みだと思います。

通常時の活動で言ったら、食堂とか購買もとか大学生活をもっと盛り上げてもらえるためにって言うことで、あの店舗での企画の「きのこたけのこ戦争」もやったりとか、

食堂メニューのランキングもやったりとか、

あとはうちの大学はこんな立派な開放的な食堂のホールがあるので、授業終わったら帰っちゃうという子たちに向けて、食堂をライブホールにしてよさこいサークルの子たちが踊ったり、DJの子たちがDJイベントをやったり、軽音サークルの子たちがライブをやったりしました。

各サークルも発表の場が未来祭以外なかなかないので、食堂を開放してあげることで、みんなに見てもらえるような場所を作っています。そのためにスピーカーもマイクも準備したし、ステージもあるし照明まであって全部プロ用の機材だからね。学生委員会としては、他にはカラオケ大会とか、タイピング対決の大会を開いたりとかを考えているみたいです。僕の夢は食堂ホールをプラネタリウムにすることだったりするんだけど、今年やってみたいって学生がいたので、実現できるかもしれません。

日々の健康促進の取り組みとしてはベジチェックっていうカゴメさんが提供してる機械で、ピッとやったら、体の何かの情報を読み取って、野菜レベルが〇〇とか出るんですよね。平均がこれでそれよりちゃんとこういう野菜を取るようにしましょうって思ってもらえる企画をしたりとか、

あとは20歳からお酒飲めるんだけど、実際お酒に強い弱いってのはちゃんと事前にわかっとこうねってという企画でアルコールパッチテストをやったりしています。

最後に生協の職員として大学生協は今後どうなっていってほしい、どうしていきたいと思っていますか?

シンプルに言うと、繰り返しですけど、学生のみんなが立派な社会人になってもらうために、日々健康的な食事を提供したいなってのは本当に思っていたり、いろんな活動を通して、いろんな経験を積んで欲しい、そういう場を提供したいなと思っています。

あとは大学の生協なので、先生方にとっても事務の方々にとってもも住みやすい大学になってほしいし、何か研究発表の場とか、研究の練習の場とかにもどんどん使ってほしいです。未来大の学生の子たちは情報関係とデザイン関係とか、AIとかAR関係とか、もういろいろ本当に多種多様で本当最先端のことをいろいろやっていて、ただ授業受けてるのもそれはそれでいいと思うけど、自分の発想でこういうことやりたいと思ったらできるじゃないですか。

現実的なものでいうと、コンビニやスーパーがより良く使えるように、システムを開発したりとかですね。目の前に実験できるお店があるんだから、未来大オリジナルのお店を出してほしいなって思っています。
今は食堂の誘導を学生の方でやってるんだけど、なんか入ったら、すごい人型ロボットが接客していて、それを動かしてるのは〇〇科の〇〇くんです。というように実験の場にどんどん使ってほしいと思っています。

当たり前じゃなくていいので、お店をみんなの理想の形にどんどん作り変えて、もう本当オンリーワン店になっていきたいなってと思っていて、卒業するときにいい大学だったなって思えるきっかけの場所が生協であってくれたら嬉しいなと思います。そのために引き続き、学生や先生方が何を求めてるのかというのはいろいろ聞いて、形にできるお店にしていきたいなと思います。


大学生協事業連合 北海道地区
HP:https://www.hokkaido-univcoop.jp/

公立はこだて未来大学生協
HP:https://www.hokkaido-univcoop.jp/fun/
X:https://twitter.com/fun_coop
X(学生委員会):https://twitter.com/Funcl_GI

ここから全国の大学生協を検索できます。
気になる大学がどんな活動をしているのか、ぜひ見てみてください!
https://www.univcoop.or.jp/info/coop-search.html


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