猫背の原因3 ~筋量~
猫背の姿勢になる理由に、「背骨の構造」と「筋肉」が挙げられました。
前回、筋肉を上手く使うことが「猫背の改善」に必要な要素であると説明しました。
筋肉を上手く使うためには、筋肉の量と力の意味を理解することが大切です。
今回は筋肉の量についてお伝えします。
あなたの体重に占める筋肉の量は何%あるのかご存知ですか?
この%が計算できると、あなたの動作能力と姿勢をある程度、予測することができます。
数年前までは、写真の様な高価な機械(100万円以上します)がないと計算できませんでしたが、現在は市販の体重計でも計算することができます。
ちなみに、上の写真の機械で計算した場合は、図の様にカラダのいろいろな情報を正確に把握することができます。このため、姿勢だけでなく、運動や食事指導にも応用が可能です。
フィットネスクラブによく設置されていますので、一度測定すると様々な気づきが得られるのでおすすめです(*^-^*)
さて…
先ほど、あなたの体重に占める筋肉の量が、市販の体重計でも計算できると説明しました。
これは普段私が愛用している、タニタの体重計(正しくは体組成計)です。
もう2年以上使っています(笑)
おそらく現在はもっと良いものが販売されていると思いますので、興味のある方は調べてみてください。
この体重計が使いやすいと感じたのは、筋肉の量が「kg」で表示される点にあります。
筋肉量を「kg」にすでに表示してくれる、優れものです(^-^)
体重に占める筋肉の量を算出する方法は
筋肉量(kg)÷体重(kg)×100
=体重に占める筋量の量
≒%MV(身体総蛋白質量)
です。
%MVとは、あの高価な機械で測定した時の筋肉の量だと思ってください
私が使用している市販の体重計ですが、高価な機械で求めた筋肉の量と比較して、ほぼ同等でした。
私のカラダでは誤差1%程度でした(3日間使用した結果ですが…)
私はこの時、「タニタすげえーー!!」と感じました。
余談です…
実は、筋肉の量は正確に測定することができません。
このため、水分量やタンパク質量などを算出して筋肉量と表現しています。
もし、体重に占める筋肉の量が計算できたら、上の図を見てください。
私が筋肉についてアドバイスする時に用いている図です。
姿勢や運動だけでなく、食事などの指導にも使っています。
筋肉の量はピラミッドの左側に注目してください。
先ほどチラッと説明した筋量(%MV:身体総蛋白質量)が書いてあります。
体重に占める筋肉の量を%MVと言います。
この%MVが「58%を下回ると、要介護・要支援状態まっしぐら」といつも伝えています。
若いときは良いのですが、年を重ねるとつけが回ってきます。
%MVが58%を下回る人の場合、多くの人が食事とウォーキングなどの負荷の少ない有酸素運動で、筋量に変化が見られます(*^-^*)
筋量を増やす運動が大切かと思いきや、58%を下回る人の多くは、筋トレしなくても筋量を増やすことができます。
そうです、食事です(笑)
内臓脂肪と中性脂肪を落として、結果として筋量を増やすことが、58%付近では大切になります。
次に、体重に占める筋肉の量が65%を下回ると、関節に負担がかかりやすくなります。
この状態で長期間生活をすると、猫背姿勢が強くなる場合があります。
姿勢も「猫背の方が楽」だと感じ、「姿勢を正すとものすごく疲れる感じがする」という感覚になります。
このため「真っすぐだから楽」という、身体環境を再構築する必要があります。
「骨にもたれて楽」という感覚は関節に負担がかかりやすいことを体感する必要があるのです。
そして、体重に占める筋肉の量が72%を下回ると、日常生活は問題ない筋量ですが、少し負担のかかる動作をする(草むしりなど)と肩こりや腰痛になりやすくなります。
もちろん、絶対ではありませんが、たくさんの人の筋量を測りながら臨床を行うと、当てはまることが非常に多いと痛感しています。
そして、筋肉の量があっても、筋肉の量に見合った筋力が発揮できない場合も結果として、関節に負担をかけてしまうのです。
さて次回は、「筋力」についてお伝えします
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