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2023-24シーズン 振り返り 個人編その8 スコット・エサトン


・チームの大黒柱。この形容詞が彼ほど似合う男はいない。

 皆さんは大黒柱という言葉から、どんなイメージを抱くだろうか。
元々の意味は、家屋の構造を支える最も重要な柱。
転じて組織などの不可欠で重要な存在を強調する言葉。
私が抱くイメージはこうだ。物静かで多くを語らず、絶えず献身的に働き続けてチームのために身体を張る。
まさにエサトンとはそんな選手だ。

・エサトンがBリーグで最も知られるプレイといえば、齋藤とのPnRである事は間違いない。どれだけハイライトで取り上げられてきたことか。齋藤が主役の映像の方が圧倒的に多いだろうが、彼はそれを気にも留めないだろう。
自分が目立つ事を求めていない。勝利に貢献して、試合に勝つ事だけを考えている。だからこそ試合終了まで走り続ける。スクリーンをかけ続ける。間違いなくチームで1番長い距離を走っている。そして手を抜かない。

・そんなタイプなのに得点能力も一流。もはや欠点が見つからない。パワーがなくても、スキルと柔軟なフットワークでペイント内で決定的な働きをする。リバウンドの意識も絶やさずファイトし続ける。
長所だらけで欠点といえばスリーがあまり入らないから多投しない所くらいかな、と思っていたが、なんと2023-24シーズンではスリーも開眼した。
やはり多投はしないが、33/70 47.1%と驚異的な成功率を残した。
おそらくチームの役割として、よりカウンタードライブの方を重視していたと思われる。
京都戦で7/7というとんでもない数字を残したのが唯一の例外。

・以下にシーズンスタッツを参考にあげる。まさに大黒柱という堂々たるスタッツを記録した。

項目,成績
出場試合数 (G), 44
平均出場時間 (MINPG), 29.18分
平均得点 (PPG), 16.2点
平均リバウンド (RPG), 9.6リバウンド
平均アシスト (APG), 2.7アシスト
フィールドゴール成功率 (FG%), 61.0% (281/461)
3ポイントシュート成功率 (3FG%), 47.1% (33/70)
フリースロー成功率 (FT%), 72.0% (118/164)
オフェンスリバウンド (OR), 2.9
ディフェンスリバウンド (DR), 6.7
スティール (ST), 0.8
ブロック (BS), 0.7
ターンオーバー (TO), 2.3
個人ファウル (F), 2.3

・さらに大黒柱というイメージを補強するのが、よきパパとして子煩悩なところ。インスタを見ると、子どもと遊ぶ姿が実に休日のパパをしていて微笑ましい。一家の大黒柱として、異国の地で輝いて家族を支える理想の父親。

・欠点とは言えないけれど、性格はシャイらしい。だからなのか、活躍してもほとんどMVPに選ばれない。本人が遠慮しがちなのかと想像している。

・このまま引退まで日本でプレイしてくれたら嬉しいと思う選手の1人。
もし日本が気に入ったのなら、帰化して名古屋にずっといてほしい。


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