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日本生命 Bリーグチャンピオンシップ2023-24 | QF・GAME1 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ VS シーホース三河


5/11 ドルフィンズアリーナ


🔸試合展開

○ 1Q 16-20

名古屋の最初の得点は、エサトンのダンク!
アウトサイドでボールを保持、ガードナーをドライブでぶち抜きそのまま一気に叩き込んだ。
いつもの力感とは明らかに違う。普段は柔らかなダンクをするエサトンが、めちゃくちゃ気合いが入っている。
ちなみに次の得点もエサトンのダンク。

三河のマンツーマンディフェンスは堅い。特にペイントをケアする意識が高い。

4分で齋藤→伊藤に交代。
予想外にメンバーチェンジが早い。
三河がパークスJr.にものすごいブリッツを仕掛けてきた。この後のディフェンスに注目。
6分経過してエサトンの2ダンクしか決められないのは非常事態。オフェンスが重い。
大きくメンバーチェンジ。
打開したのは連続オフェンスリバウンドからのスミスと佐藤のコンビ。
さらにソアレスと佐藤のスリーで逆転。
8分間で12-11とロースコア。

最後シーソーゲームになるが、残り1分間は三河の時間帯。
ソアレスが最後にジャンパーを決めて、何とか16-20で終了。

○ 2Q 23-19

ガードナーのスリーから始まり三河ペースが続くかと思ったが、齋藤がすぐにスリーを決め返した。
さらに齋藤がスティールして一気に2点差に。
ソアレスのハイポストのミドルシュートが三河ゾーンディフェンスの攻略ポイント。シュートフォームが柔らかくて美しい。
さらに齋藤が三河ロングパスを読み切ってスティール。トランジションから走り込む須田へパス。
体が流れながらトランジションスリーがなぜか高確率で入る須田。今日も決めて逆転!
三河タイムアウト。タイムアウトの使い方が早い。
須田のトランジションスリーは空気を変える。

ここからシーソーゲーム。
名古屋の前からのプレッシャーディフェンスが効いているが、三河がパークスJr.に狙っているブリッツがさらに効いている。
どちらも相手に主導権を握らせない。メンバーチェンジやディフェンスシステムの変化や、攻め所の選択で、凌ぎを削るヘッドコーチの対決も見逃せない。

ガードナーのポストプレイの強さを見せられてオフィシャルタイムアウト。
30-33
さらにレイマンにドライブをやられて30-35で名古屋タイムアウト。
名古屋はタイムアウトが遅めでこれが1回目。選手に任せるデニスHCらしさ。

お互いに粘りのディフェンスで膠着するが、試合を動かしたのは比較的空けられていた佐藤のコーナースリー。しっかり決めた。
そして齋藤がマークが緩いのを見てスリーを決めて逆転。36-35

ここから両チーム粘りのディフェンスで守り合い。スコアがあまり動かないが、齋藤が芸術的なプルアップスリーで追いついた。39-39
ロースコアの守り合いの試合になっている。

○ 3Q 20-15

まずはエサトンとソアレスのコンビがペイント内で優勢を築いた。
それを起点に攻勢をかける名古屋。
ディフェンスでは積極的なダブルチームを仕掛けて、インサイドも固める。結果オープンスリーを打たれたが、外れた事で流れを掴んだ。
1Qから見せていた、エサトンがガードナーに対してドライブを仕掛けるオフェンス。完全に狙っている。
キックアウトからカウンタードライブで置き去りにして強烈なワンハンドダンクを決めるエサトン!
9-0のランで三河にタイムアウトを取らせた。
ガードナーにシュートを決められたが、ソアレスがトップで後ろにエサトンとパークスJr.という変わった3-2ゾーンを見せた名古屋。対ガードナー仕様か。
三河はタイムアウトで立ち直った。
あっという間に点差を詰められて2点差。

ガードナーが絡むPnRで、名古屋はあまりミスマッチを作りたくないのかもしれない。スイッチしないケースが多い気がする。
スミスがパワーと身体の幅で存在感を見せている。
じわじわと点差が開いてきたが、三河も踏ん張って5点差で終了。
59-54

○ 4Q 19-15

齋藤のドライブに対して三河ディフェンスの収縮がすごい。タギングとヘルプと合わせて3人がケアしている。
しかしここでこの日の主役・齋藤拓実が躍動する。
わずかなマークのズレで即座に打ったプルアップスリー。エサトンが前線でスティールしてボールをもらって即座に打ったキャッチアンドシュート。スリー連続で一瞬で6点の加点。
三河タイムアウト。11点差に開いた。
会場の盛り上がりは最高潮で、歓声が渦巻いている。

タイムアウト後は一進一退。オフェンスの内容は名古屋の方が良いが、三河もおでん君のドライブなどで何とか繋いでいる。
お互いにメンバーチェンジしながら我慢の時間帯に。残り時間が6分を切ってきて、流れがどちらに行くか、この時間帯が勝敗の分かれ目になるかも。
三河は西田がオープンのコーナースリーがまだ入らず。しかしオーガストがプットバックダンクでフォローして生き残った。めちゃくちゃ大きなプレイになった。これで9点差になり分からなくなった。
さらに伊藤・エサトンのコミュニケーションミスでターンオーバーからイ・デソンに決められて7点差。
三河ディフェンス強度が増してプレッシャーが増して来た。苦しいオフェンスになったが、エサトンが意表をついてドライブでレイアップをねじ込む。
三河に一気に行かれる事を阻止したエサトン偉い!

西田のオープンスリーがまだ入らず、オフィシャルタイムアウト。
ここまで西田のスリーが入らないからなのか、名古屋のディフェンスは西田を空けてペイントにヘルプに寄っている。思い切った守り方。ただしクローズアウトは死ぬ気で走っている。

最初の三河ポゼッション。イ・デソンのコーナースリーで6点差。
タイムアウト後の三河のプレイの成功率が高すぎる。リッチマンが優秀だからなのか。
名古屋は三河のディフェンスの圧に押され気味だが、ソアレスがオフェンスリバウンドで何とか繋いで、いつものノンシューターディフェンスで離れて守られる伊藤が鋭いドライブを決めて主導権を渡さなかったのがデカい。

スミスとガードナーがパワーでポジション争いをしている迫力がもの凄い。最終兵器としてのスミスが益々価値を上げている。
三河はガードナーを起点に攻めるがシュートが落ちる。
対して名古屋はスミスのインサイドに紙一重だったが上手くボールが入りイージーシュート。

残り時間3分を切って再び11点差になり三河に焦りが見えてターンオーバーが出た。
しかし三河はディフェンスの圧力が落ちない。耐えてガードナーのシュートで9点差に戻す。
残り時間2分。お互いにスリーを狙うが外れて、名古屋はオフェンスを切り替えて時間を使うクロージングに入る。
かに見えたがマークの空いたゴール下のソアレスにロングパスを入れるがシュートが入らず。

ここで三河の得点が入れば分からなくなる。
西田とガードナーのPnRに対して、スイッチする名古屋。三河はガードナーの方のミスマッチを使う。
ガードナー対中東。ペイント内まで押し込むが、シュートが落ちた。
ここが勝敗の決定打になったか。
まだチームファウルが1つの三河はファウルゲームに備えてファウルをしていく。

インバウンズで微妙な判定になり、ヘッドコーチチャレンジを使うリッチマンが、おそらくイ・デソンに対して触ったかどうか問いかけていて、すぐに明確な反応が返ってこなかったからか少し怒っていた。冷静な姿しか見た事がなかったから意外だった。本気でこの試合を勝ちに来ているのだろう。
結果は名古屋ボール。
しかし残り時間1分15秒。有効にタイムアウトとして時間を使ったはず。

ここで名古屋はダメ押しの得点を取りに攻めるがターンオーバーになる。今シーズンはクロージングでのターンオーバーは名古屋の課題であり続ける。
ディフェンスファウルになり、西田にボーナスのフリースロー。
これが1本外れて助かった形。73-65.残り時間1分。
ここでまたやらかした名古屋。インバウンズをスティールされて1秒で2点取られるという1番悪い事態。
さすがに名古屋タイムアウト。
73-67.残り時間59秒。三河に逆転のチャンスをあげてしまった。

次のオフェンスが勝敗に直結する大事な局面になった。ある程度時間を使って得点をしたい名古屋。
ダブルチームでエサトンが包囲されるがファウルの判定で命拾い。
プレッシャーをかけてスティールを狙いつつファウルをしたい三河に対して、名古屋のミスターバックカットこと中東がゴール下でフリーになり、得意のリバースバンクシュート。
これでほぼ決まった。
名古屋はノースリーのディフェンスでスリーだけ打たせない。
ファウルゲームでそのまま終了。
78-69

🔸感想

○ 大きなGAME1の勝利

2勝勝ち抜けの短期決戦。これでセミファイナルに王手をかけた。
三河のディフェンスに苦しみながら勝ち切った価値は大きい。

○ 齋藤拓実が輝いている

とにかくド派手な活躍をした齋藤。今日は多種多様なスリーを6本決めてチームを牽引した。
明日はアシストやゲームメイクでももっとやれるところを見せつけるはず。
このCSで富樫超えのためのステップをひとつずつ登ってほしい。

○ 戦前の予想 タイムシェア、CSモード

シーズン中ほどタイムシェアをしない、プレイオフモードで戦うのではないかと予想したが、完全に外しました。
試合を通して、激しいフルコートプレスするからタイムシェアしたいし、デニスさんは普段のスタンダードを上げることを求めていたので、ここから上げるのではなく、終盤の6連勝の時にすでにプレイオフモードだった。

○ 穴になった2人

名古屋はレイ・パークスJr.
三河は西田
この2人がオフェンスで機能せず、本来の力を見せられなかった。
GAME2にどう対策して活躍できるのか、この攻防にも注目したい。

○ 解説の根間さん

解説が上手い。分かりやすくて、専門的な戦術などもさらっと解説して深いし、話が上手でテンポが早いので重くならない。情報量が丁度いい。
シーズン中の情報もちゃんと持っている。
ベスト解説者かもしれない。

○ 赤く染まったドルアリ

記念すべき愛知ダービー。どれだけ青くなるのか不安もあったが、4分の1くらいが青かった。
残りはしっかりと赤く染まり、空気感でもホームコートアドバンテージを作れていた。
島根・琉球に対して連勝を続けて、逆転優勝を信じたドルファミが早々にチケットを購入していたのが大きいと思われる。
三河は当初は沖縄に行く可能性が高かった。最終節を迎えて具体的に名古屋の逆転優勝と愛知ダービーの可能性を考えだした人も多かったはず。

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