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2023-24シーズン 振り返り 個人編その6 ティム・ソアレス


・「ペリメーターのシュートを増やしたい」
開幕前のインタビューでのデニスHCのこの言葉に私の心は震えました。
ペース&スペースのオフェンシブでハイスコアなバスケを目指すデニスHCが、次は何に取り組むというのか。
最近よく耳にする、高確率なロングツーの価値の見直しというやつか?
具体的にはどんな変化が起きるのか想像できなかったが、その言葉だけでシーズン開幕が待ち遠しくなった。

・新外国籍選手のYouTubeハイライト動画を見ていて、すぐにピンときた。ペリメーターシュートを打つのはコイツだ。
ティム・ソアレス。
ブラジル代表ではスリーポイントシュートが役割のようだったが、所属チームではよくミドルシュートを打っている。PnRからハイポストで打ったり、ショートコーナーで打つシーンが多いようで、シュートフォームは滑らかで柔らかい。高身長で高い打点から打つそのシュートは、Bリーグで一時代を築いたタナカークのアレックス・カークを彷彿とさせる。さらにスリーが高確率で入るとなれば、ジョシュ・ダンカンのようなスタイルでもあるかもしれない。

・妄想は膨らむばかり。しかし、開幕を迎えると、エサトンが怪我で離脱するドタバタのチーム状況も相まってか、ソアレスは中々チームにフィットできなかった。
連携があわないからか、動きもどこかぎこちない。シュート確率も伸び悩み、ディフェンスの連携ミスがとにかく目立っていた。
そして、なんとヘルニアの手術で離脱。リハビリの日々を送り、無事に復活した時には、そこにはソアレスの真の姿があった。前半戦はコンディションが良くなかったと言う事かな。

・シュートタッチが格段に良くなった。そこからは別人のように活躍。エサトンと共にスペインピックから数々の名シーンを産んだ。須田と2人でドルフィンズのスプラッシュブラザーズを結成したかのようなスリーの多投。
ディフェンスではフットワークが改善して、簡単にドライブで置いていかれなくなったし、豪快なブロックショットも増えた。
まさにチームの中心選手になり、セミファイナル進出に多大な貢献をした。

・デニスHCにはよく怒られていた。外国人HCは試合中は怒っている人が多いが、デニスはまさにそんなタイプ。ディフェンスの連携に課題があるソアレスは、ベンチでいつものように怒鳴られていた。
ファンの間では本気で心配する人が急増。
タイムアウト時の風物詩となった。

・日本文化に興味があるとコメントしていて、チームの動画で遠征先のホテルで納豆を食べさせたい企画では、皆が回避する中で、頑張って食べていたのも好印象。
外国籍選手の中では、割と弄られていたのかも?
笑顔が優しい好青年です。とにかく笑顔に愛嬌がある。

・広島とのセミファイナルの死闘で、最後はファウルアウトしてしまい、コート上で終われなかった事は、ソアレスの来シーズンの成長の糧になるはず。
できればドルフィンズでその姿を見たかったが、安齋竜三率いる越谷で、どこまで成長するのかを見られるのも嬉しく思う。

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