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『星の王子さま』蒐集の記録:ついにペルシア語版もゲットしてやったぜ

密かに(でもないか)継続していた『星の王子さま』の訳本蒐集。自分の関わる言語と地域に限定して蒐集するというルールを自分に課しています。

でないと、キリがないのです。たとえばヨーロッパ系の言語だけでとんでもない冊数になりますし、一つの言語でも多数異なる訳者による本が年代ごとに出版されていたりするし。

この世にあるすべての本をコンプするということ自体がそもそも無理なのですよね。というわけで、トルコ語訳も実際トルコ国内でいろいろな出版社から星の数ほどの訳本が出ているので、個人的な蒐集のルールとして、1言語入手した場合は原則としてそれ以上追わないことにはしています。

さて、非テュルク系言語訳の『星の王子さま』、蒐集の記録は上記マガジンにまとめてきています。実はまだnoteでは言及していないのですが、グルジア語、アルメニア語あたりも以前入手しました。あとはクルド語(クルマンジー)も入手しましたね…。いやいや、それぞれ結構入手にはいろいろな方のご協力を得たりしました。ホント、SNSさまさまです。

これらは自分の関心のある地域(南コーカサス、アナトリア)で使用されている言語のものは蒐集するというルールにのっとって、入手を決断したというわけです。

なお、蒐集の際には今後読むかどうかという観点は度外視してます。まあこの辺は今更改めて言うことでもないでしょうが、「持っておけば読む可能性は持っていないよりも上がるでしょう」理論の適用ってことです。

さて昨日、2022年に買い求めた最後の1冊がついに国際郵便で届きました。その言語とはもちろん…そう、残っていたあの言語、ペルシア語ですね!

ツイートの写真は、書名と著者のところだけ撮影したものです。ペルシア語で文字に慣れておいてよかった。右から読んで、「王子」という名詞が最初のはず…「シャーザーデ」くらいの読みでしょ、と一瞬思ったのですが…あれ?たしか王子さまの綴りって…と思って辞書にあたりますと、「王子」は

شاهزاده 
(shāhzāde)

ですよね。間の/h/が抜けてね?ということで…辞書はやはり引いてみるもので、写真の語についても記載がありました。

شازده 
(shāzde)

こちらは、上記の俗語とのこと。日本語にするなら「王子くん」くらいのノリなのでしょうか。ともかく、「王子」という名詞をあえて俗っぽい語で表現したということなのでしょうね。で、後から来る

کوچولو 
(kūchūlū)

は、辞書にあたりますとやはり俗語で「ちっちゃい、ちっぽけな」という形容詞とのこと。そう、これも一瞬引っかかったのですよね。ニューエクで出てきていたかどうかはちょっと忘れましたが、「小さい」という形容詞は

کوچک 
(kūchek)

だったよな?と思っていたので。なんでこれがすでに知識にあったかと言われれば、やはりトルコ語やアゼルバイジャン語にこの「小さい」という語があるからなのですけどね(ただしトルコ語だとküçük, アゼルバイジャン語だとkiçikという語形にはなります。母音部分はやや変化していますな)。

ところでこの語、ペルシア語系の語としてテュルクのほうに入ってきたのか、それとも逆のパターンなのでしょうか。興味ある…(けど、調べない)。

ということで、『星の王子さま』の題名のペルシア語を辞書で調べるだけで早くも消耗してしまう、木曜の朝なのでありました。

まだ本文を読むには自分のペルシア語の実力があまりにお粗末なので、とりあえずはニューエクの完走だけでもさっさとやってしまおうと改めて心に誓うヨシムラのおじさんでありましたとさ。

一人アドヴェンター(今見返しても、オレ何しとんの案件ですけども)、2週目に入りましたね。

言語学ガチ勢に負けてはいけない。クオリティでは負けても、体力と語学への情熱では後れを取らないようにせねばなりますまいて。オレはあくまで軽いノリで書き続けていきましょう。ということで、!خداحافظ

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