語学に王道はやはりないが
ある人が何か語学をやっており、自分から見るとすばらしい運用能力をもっていらっしゃる。そこで、どうやって勉強していますか、と尋ねてみる。
…のだけど、あまり要領を得た回答をしてもらえることはない…ということ、ありませんか。(私はよくあります。逆に聞かれることもなくはない)
おそらくこれ、理由があります。
聞かれた側が、「最良の勉強法を教えてほしい」と聞かれたのだと解釈したから、というのが一つではないかなと。で、そんなものは存在しないのでどうしても歯切れが悪くなるのでは…というのが私の見立てなのですがどうでしょうか。確信はないのですが。
だが、それでも聞きたくなるのが人情というもの。こういうことは、情報を提供してくださっている方に教わりたいところですね…
界隈では有名な日本語-イタリア語通訳のマッシさんは、「絶対的な勉強法は、残念ながらない」と前置きした上で、上達のための方法をご教示していらっしゃる。
どれも理にかなっているというか、納得のいくものだと私も思います。実際、マッシさんの上記記事はイタリア語に限らない、母語以外の言語を学習するために必要なことのほぼ全てをカバーしているようにすら思えます。
一方で、1日にそれほど時間を割けないという現実に悩む場合も。マッシさんは毎日少しでもいいからやるという趣旨のことを書いておられますが、これは本当にその通りなのだろうなと。
1日にどれくらい語学に時間が割けるかは、人によってそれぞれ。
ほとんど時間が取れない日もたくさんあるでしょう。その現実を受け入れたうえで、GENGOLANGUAGE先生も無理なく続けるということを念頭に置くことを勧めていらっしゃいますね。
"「続けていくこと」を目標にするならば、勉強の仕方は根本的に変わってくる。一番避けなければいけないのは「諦めてしまうこと」なので、あまりにもストイックでしんどい勉強スタイルは向いていない(ただし、第3回で紹介した最初に軌道に乗せるための一週間のスタートダッシュは必要)。"(上記記事より引用)
詳しくは上記御二方の関連記事をお読みくださるとよいかと思いますが、とにかく大原則は「やめない」ことという最大公約数が得られるように思います。
で、この「やめない」ためにどうすればいいかを徹底的に考えて、個人が自分なりにトライアンドエラーを繰り返していく、ということでしょうね…。
この意味での「エラー」をやったときに、不必要に自己嫌悪に陥らないこと、自己否定をしないこと。
人間、そんな上等にできていませんって。たぶんね。エラー、おおいに結構では?
あるいは、勉強においてインプット(読む、聞く)だけでなくアウトプット(書く、話す)のほうを鍛えるいい方法を模索すること…といったように、上記の大原則にのっとった細かい話がついてくるということなのかなと考えています。
そんなわけで、大原則さえ押さえていればよいと私はひとまず結論づけています。
今細々とやっているロシア語もそれに従っている。昨日だって、ニューエクを進めたのはほんの1ページだけ。それでも、「今日は進歩があった」と自分で認定しています。
とか。自分の乏しいながらに経験したこととも関連付けができたりするし、
このツイートなどは、ただの自分の感想でしかないのですが、それでもいい。書いておきます。手書きのノートに書くだけでももちろんいいんですが、せっかくTwitterをやっているし、正直に現象に出会した時に感じたことを書いてみています。
気づいたことをあえてツイートするというのは、意図的にやっています。自分の中では、いろんな意味がある。ロシア語をすでにやっている人にとっては自明のことでも、気にしない。自分が気づいたことの備忘録になると思ってやっています。
私のやり方はかようにして、ゆるいです。
自分の状況については、トルコ語はこんな悠長なことをいっていられないのですけどね。複数言語に手を出すと、言語によって自分の中での位置付けが違うということも当然生じてきます。こういう様々な制約が、人によってそれぞれに存在するでしょう。それもこの際、受け入れましょう。
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なんというか、「語学はこうやるといいよ!」ということを書いてみたい衝動にかられることは多々ある。
ですが、それにはもっと適役の書き手がいるでしょう(もうすでに二人もみましたよね!)…
私はとにかく、「ああトルコ語とかアゼルバイジャン語とか、なんなら非テュルク系のはずのロシア語ですら、この人は楽しんでいるんだな」ということさえ伝えられればいいかな、と思っています。
「勉強の方法を紹介します」のような内容は、書くにしてもあえて間接的にというのが自分のスタイルです。
いろんな人がいろんなバックグラウンドや現在の事情があるから、王道というものが仮にあったとしても、現実的にはなかなかその王道を歩めない。
それは認めた上で、大原則だけ押さえましょう。
なんせ「やめない」ことでしょ。やめなければオレたちの勝ち!
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