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いまだ1500、道は険しい

もう一昨年の話になると思うとややビビるのですが、2022年の夏に東京で開催されたアゼルバイジャン語研修に関わる諸々いただいた仕事のことをたびたびここでも言及してきました。

で、練習問題をつけて主に文法の解説をしている教科書を共著で作成した際に、巻末に教科書に登場した語を中心にリストを作成しました。少なくともその文法解説のテキストブックの中にある語だけでも参照できないとなにかと不便だろうと思ったのです。

で、です。その後改めて思ったのですが、アゼルバイジャン語-日本語の辞書が別途欲しいよなあと。

厳密には辞書、以前出ているものがあるにはあります。市販のものだと松長昭 (2009)『簡明 日本語‐アゼルバイジャン語・アゼルバイジャン語‐日本語辞典』(国際語学社、ISBN: 978-4877314576)があります。ただし、おそらく品切れなのだと推測できまして、現在相当に入手困難です(ワイは運よく持ってます。出たときに買っておいてよかったっすなあ)。かろうじて入手できたとしても、価格帯としては相当学習者にとって厳しそうです。

というわけで、次にオンラインでだれか何かやってくれていないかと探してみます。先人、おられるものです(ただしこの辞書の作成者の方はお名前をあえて公表されておられないので、私自身がどなたのお仕事かについて言及することは避けようと思います)。

お急ぎの方は上記リンク先のコンテンツをご利用くださるのがよいかと思いますが、使用に際しては同コンテンツの「まえがき」のページにも目を通しておかれるとよいでしょう。

で、私は私で上のものとは別の仕事として辞書を作り始めてみたいなと思っているというわけです。現時点で私がアゼルバイジャン語についての作業をする際に使用しているのは、現地で入手したアゼルバイジャン語-英語の各辞書ではあり私自身は現状これでよい(し、今後現地や海外でよいものが出ればすぐ入手して使用したい)のです。一方、新規の日本におられる言語学習希望者の方にとってはアクセスしにくいことには変わりがないわけですね。

そういった現状を打開する必要はあるだろうなと思っています。何より私自身が明石書店から以前出版された書籍の中でそのことを明記しておりまして…

その他にもアゼルバイジャン地域研究の足がかりとして、アゼルバイジャン語に親しむことの意義を疑うものはいないであろう。しかし、日本ではまだアゼルバイジャン語を学習する環境はソフト・ハードの両面で十分とは言えない。よりよい学習環境を構築していくことこそ、私たちの今後の緊急の課題であると言える。

吉村大樹「トルコ語とは似て非なり:アゼルバイジャン語のすすめ」廣瀬陽子(編)『アゼルバイジャンを知るための67章』(東京:明石書店.p289)

研修のテキストとして、文法解説は共著の形でひとまず書きました(近日公開されると思います)。聴解のテキストも一応作成しました(公開されるのがいつになるかちょっとこちらについては不透明なのですが)。とくれば、あとは辞書の作成が脳裏に浮かんできますよね。

できれば紙の辞書として耐えうるものができればいいですよね。それも、収録語数ができるだけ多いものがよい…

…といった夢というか、目標は設定できているのですが。
今エクセルファイルにざっと並べた、上記言語研修テキストで収録した語彙集の見出し語数はわずか1500程度。ということでまずエクセルファイルに入った各セルの整形作業を今ぽつぽつとやっているところなのですが、これが終わったら次の作業は見出し語の追加ということになるでしょう。

昨日、そういったことを考えながら白水社のロシア語辞書を手に取ってみましたら…

「初学者に必要十分な7000語」と紹介されていますね。そうか…やっぱり初学者対象でも7000は欲しいですよね…

7000か~…あと5500語ですね…出来上がり、いつになりましょうかね…
ハァ~… とにかく手を動かそう…あ、でもその前に炭水化b

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