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【ペルシア語学習日記】ようやく半分到達したのでここまでの感想をいくつか

昨年末ごろからペルシア語学習の話が多くなっておりまして大変失礼をしております。昨晩、ようやく『ニューエクスプレス ペルシア語』が第10課および練習問題5(2課ごとに練習問題がついているのがニューエクのパターンですよね)まで終わったので、週始めの月曜日の朝からその喜びをみなさんと共有したく、まだ道半ばながらここまで来た時点での感想などを二、三点書き残してみたいと思います。


ようやく文字を書くのが楽しくなってきた

7課、8課くらいからでしょうか、ようやく文字そのものが少し自分の身についてきた感覚を覚え始めました。ノートの最初のほうのページを見ますと、まあやはりおそるおそる書いているなあという感想を持つくらいには、書き写しという単純な練習をしているうちにある程度ペルシア文字を書くのが上達しているような気がします。ツイッターでも、書いた文字を披露してみたいなどし始めたあたり、自分でもこれは見せていいくらいきれいに書けたんじゃないか、という気分になっているということでしょう。

正直、まだ怪しい部分はあると思うのですが、今の時点でたとえば現地を訪れた時に、ただのペルシア文字の羅列には見えていないというくらいの状態にはなっている気がします。

地味ですが、これはデカいぞ。たぶん。

テュルク諸語との共通語彙が愛しい

ペルシア語の教科書、ここまで見てきただけでも「おお、ペルシア語にもあったか」というものを相当数見かけました。たとえばこんな感じです。

هم
اسم
قدیمی
راستی
فقت
دوست

ラテン文字にあえて転写するなら、上から順にham, esm, ġadīmī, rāstī, faġat, dūstとなります(教科書的には、上記の単語の各子音に母音を表す補助記号がついているのですが、実際にはそういった補助記号は省略されるということですよね)。

文字が読めさえすれば、近接の言語をやっていた恩恵が感じられるわけです。「ああこれ、『~も(取り立ての助詞)』、『名前』、『古い』、『~だけ』、『友人』ってことでしょ」と言えてしまうのですよね。トルコ語には入ってきていなくても、ウズベク語のほうでは見たことがあったり、アゼルバイジャン語のほうで見られたり。こういう経験を何回かすると、壮大な目標たる「テュルク諸語にはペルシア語的要素がどの言語にどれくらい影響しているのかを調べる」というところに、がぜん到達したくなります。

テュルク諸語との文法の違いが面白い

教科書の半分まで来た段階では、動詞に現在形と過去形があって語幹がそれぞれ違うからがんばれ、みたいなところまでしかわかっていないのですが、すでにこの段階でもだいぶテュルク諸語とは文法が違っているのだなという感想を持ちます。すなわち、

名詞述語文ではコピュラ(英語でいうbe動詞のようなもの)が必須
名詞句は名詞が先行、修飾要素はその後から
そのわりには目的語が先、述語動詞はその後というOV型の語順
動詞の否定接辞は語幹の前に付加される

こういったあたりが、テュルク語学徒のはしくれたる自分には大変新鮮に映ります。「あーオレ、語学やってるわ~」と感じる瞬間です。
テュルク諸語ではもはやこの感覚には到達できない体になってしまっていますからね…あるいは、よほどトルコ語やウズベク語から遠い言語(たとえばサハ語とかトゥヴァ語とかでしょうか)に手を付けなければならないでしょう。

その点、ペルシア語はお得です。なんといってもこの文字が身近なものになったことのメリットというか、今後アラビア文字表記のテュルク諸語にも意欲が出てきたという点は自分にとって非常に大きいと思っています。手元に、アラビア文字表記時代のアゼルバイジャン語、あるいはオスマン語の雑誌のコピーなどがあるのですが(現地でそれぞれ入手していた)、まあ持っておくだけでも…という気分でその当時はひとまず買ってみただけ、というところでした。

今やどうでしょう。ひょっとしたらそのうち読めるようになるんじゃないかと思ってしまいますよね?(まだ見てないけど!)自分の研究に寄与するかどうかまでは何とも言えませんが、こういう経験は現代トルコ語の話をするのに直接・間接に役立つ予感がします。。

以上、ざっと思いつくあたりの感想を書き連ねてみました。いかに自分が楽しく語学を進められているかが伝わるとよいのですが。といっても、まだ完走したわけではありませんのでね。

それにこの1冊が終わればペルシア語学習のゴールというわけでもないので…とりあえず、あくまでもテュルク諸語の勉強に役立てるというサブ的な位置づけのままではありますが、この調子で今後も勉強を進めてみたいと思います。

ここまで来たら、ペルシア語ある程度極めつつ必ず近いうちにイランに行きましょう!
そしてイランのアゼルバイジャン語のなんやかんやにも触れてやるからな!!

待っとけよタブリーズ(およびその他のかっこいいイラン各都市)!!

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