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PdMは人を疑え、ウソを見抜け

以前にこんな記事を書きました。

意思決定に対する胆力が必要だよというお話で、周知の通りPdMの仕事の多くは意思決定にあります。

意思決定をするには前提となる情報判断軸が必要だとというのも触れました。

情報には取得できるものとできないものがあって、実際の意思決定ではすべてを揃えることは難しく、可能な限りの情報の中で意思決定をする必要があります。その取得可能な部分の情報を集めるためにデータ分析したりユーザインタビューをしたり市場調査をしているかと思います。PdM関連のドキュメントなどでもよく出てきますね。

そこに含まれているかもしれないウソを見破る訓練してますか?

データアナリストが出してきたデータは本当に正しいですか?クエリや見るべき指標やデータの集計期間や集計方法、そこから提示された示唆すべて正しいですか?恣意的ではないですか?

ユーザがくれたフィードバックを鵜呑みにしてませんか?誘導した回答ではないですか?お世辞や建前ではないですか?

そのマーケットデータは信頼できるものですか?誰がどんな意図で公開しているものですか?

恐ろしいことにこれらに高い確率で紛れ込むウソや間違いを見破れないと間違った意思決定をしてしまうのです。

・重要KPIの抽出クエリが間違っていたことに半年気が付かなかった。

・分析の結果、効果がないと思って廃止していた施策は実は効果があった。

そんな悲しい事件が起きているかもしれません。

疑う習慣をつけよう

ウソや間違いには様々なタイプがあるので、ここでどうすればすべて見抜けるかを書くことは不可能でしょう。

最初にできることは、情報に対して「本当にそうかな?」と批判的な視点を持つように意識をして、繰り返して習慣化することでしょう。

自分の場合新卒のとき1年間だけ日経新聞を購読してすべてのニュース記事、解説、データに偽りやバイアスがないかをあえて批判的な目で見る習慣をつけました。

次にできることは知識をつけることです。データ分析の手法や統計学、デザイン、インタビューの方法などを学ぶことで間違いに気づくことができます。

そして最後に人を知ることでしょう。リベラルアーツ。自分を知り、人間を知り、情報も常識も疑い、物事を多角的に捉えて、さまざまな方向から柔軟に考える。

カーネギーが『人を動かす』で「悪人でも自分のことを正しいと思っている」と言っていたように、どうしても人は自分の良いように解釈しようとしてしまいます。だからこそ批判的な意識を常に持っておく必要があるのです。

批判的に見ろというと性悪説で嫌な奴と思われそうですが、マネジメントは性善説・情報は性悪説です。情報の性悪説はチームや会社を守るための性悪説です。

インターネットの世界はフェイク情報も多いので、自然と疑いの目を持つリテラシーを身に着けている方も多いとは思いますが、意思決定は重要だからこそコントロールできる範囲の情報に関しては正しさを追求する姿勢を持ちたいものです。

リベラルアーツに関しては自分自身もまだまだ未熟であることは痛感していますが、多角的な視点を持つ部分だけでなく、意思決定の判断軸を持つこと、歴史を学び型や法則を持つことはPdMや経営者のような不確定要素の多い領域においての意思決定には非常に重要でしょう。

終わりに

表層のテクニックやスキルではなく、常に本質と真実を探求する研究者気質な方をジャングルXは探しております。

工学の方だけでなく、人文学や生物学などの幅広い専門家の方もお話してみたいです。

会社HPや公式noteもぜひご覧ください。



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