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ベンチャー企業がバックオフィスを整えるべき3つの理由

ufu代表の大橋です。
バックオフィスは、企業における経理や人事、財務や労務などを担当している裏方的存在です。大手企業では当たり前の業務形態となっていますが、ベンチャー企業や中小企業においても必要不可欠な存在です。しかし人材不足など様々な理由から、バックオフィスに本来必要であるべき人材が欠けた状態で運営されている企業も少なくありません。

しかし、ベンチャー企業であっても法令遵守や安定した経営状況を示すためには、バックオフィスを適切に整える必要があります。なぜバックオフィスを整えることが、法令遵守や経営自体の安定性を示すことに繋がるのでしょうか。この記事ではベンチャー企業におけるバックオフィスの特徴や、ベンチャー企業においてバックオフィスを構築する方法を紹介します。そして、ベンチャー企業がなぜバックオフィスを整えるべきかを解説します。

ベンチャー企業のバックオフィス特徴

バックオフィスにはどのような種類があるのか、以下にまとめました。


バックオフィスは、全社員数の概ね10%程度であることが一般的です。そのため、社員100人あたりにバックオフィス10人程度が理想といえます。

これはベンチャー企業も例外ではなく、社員50名程度の企業であれば5名程度を配置するのが良いということになります。しかし経理や人事、法務のようなバックオフィスにあてる人材不足は深刻化しているため、理想的に人材を確保することが難しいことが現状です。

また、ベンチャー企業におけるバックオフィス経験者が少ないということもあり、採用にかなりの労力を要するということになります。これらの理由から若手人材を確保することも難しいため、外部の業者へ委託するという形態へシフトしていく企業が増加しています。

ベンチャー企業のバックオフィスを構築する方法

ベンチャー企業内のバックオフィスを構築する方法は、どのようなものがあるのでしょうか。大きく分けて以下の2つの方法があります。

  • バックオフィスの管理ツールを導入する

  • バックオフィスの業務を外部へ委託する

ベンチャー企業では、バックオフィスの人材が確保しにくい状況であったとしても、業務を円滑に行うためにバックオフィスを構える必要があります。しかし、バックオフィスといっても経理や財務、人事や労務、広報などさまざまな職種があります。

例え人材を1人採用できたとしても、その全てを任せられるわけではありません。ベンチャー企業でバックオフィスに充てる人材を全ての職種において揃えようとすると、その分人件費が高くなります。

人件費をコントロールするためには、「楽々明細」や「HRBrain」に代表されるバックオフィス管理ツールの導入や外部でバックオフィスに特化した業者に委託することによって解決できます。これらの導入によって、企業運営に必要な環境整備や多重で仕事を抱える不安が解消されます。外部の業者に委託する場合の選択肢として、コンサルタントやBPO(Business Process Outsourcing)、士業などが挙げられます。

ベンチャー企業がバックオフィスを整える理由3選

ベンチャー企業におけるバックオフィスの特徴や、ベンチャー企業内のバックオフィスを構築する方法について紹介してきました。

ベンチャー企業のように小規模から事業を展開していくような企業にとっても、バックオフィスは重要な人材となっています。

ベンチャー企業がバックオフィスを整える理由としては、どのようなものがあるのでしょうか。ベンチャー企業がバックオフィスを整える理由を3つ紹介します。

第三者からの評価

バックオフィスを整えることで、第三者からの評価を獲得できます。多くの投資家や経営者たちは、その企業が法令遵守できているかどうかを確認します。投資家や経営者は法令が遵守できている範囲内で切磋琢磨していこうとする意識が強いです。

したがって、バックオフィス業務の管理は極めて重要と言えます。企業の経営が安全に軌道に乗っているという判断を受けるためには、法律で定められた最低限やるべきことを理解した上で、バックオフィスを整えることが重要です。これによって、投資家や経営者たちの目に留まり、資金調達やM&A、IPO準備に良い影響が得られるようになっていきます。

逆に、バックオフィス整備を疎かにすると、経営の専門家たちによって不適切な経営環境であるということを見抜かれてしまいかねません。

会社の状況理解

バックオフィスを整備できていれば、経営者自身が事業の方向性を誤らない状況を作ることが可能です。

バックオフィスが適切に整備できている状態かを証明する基準は、企業によって違いがあります。法令遵守ができていれば、経営の専門家たちから不適切な運営をしているという判断がされることはありません。

しかしバックオフィスが健全に整えられていない場合には、事業の方向性を決めたり、コントロールしていく上で誤った判断をしてしまいかねません。また、意思決定のスピードが遅れてしまうケースが多くなります。これを防ぐためにも、バックオフィスを整えることはとても大切です。

事業に集中できる

バックオフィスを整備することは、事業を集中的に取り組める環境を整備することに繋がります。ベンチャー企業の経営者たちは、事業を回すことがメインですが同時にバックオフィス関連業務を担っている場合もあります。

したがって、バックオフィスを整えることによって、経営者たちは経営に関すること以外の業務を安心して任せることができ、事業を前に進めるべき仕事に集中できます。その結果事業の成長が加速して、自社にとって良い結果をもたらすことができます。

しかしバックオフィスの中でも士業に頼る業務は、過度に頼りすぎてしまう可能性があるため、注意が必要です。士業では顧問料の範囲で対応できる業務と、企業側の期待値の違いがあります。士業には各々専門知識はありますが、実務経験が少ない人や業務自体の効率化という観点では得意ではない人もいます。

そのため、士業の人ができる業務範囲には限界があります。バックオフィスを構築する際には、そのような点も考慮して進めていくと良いでしょう。

まとめ

この記事では、ベンチャー企業におけるバックオフィスの特徴や構築の方法を紹介しました。また、ベンチャー企業でバックオフィスが必要な理由についても解説しました。

ベンチャー企業であっても、経営の会社を円滑的に運営するためにはバックオフィスは必要不可欠な存在です。人材が不足している中でも、法令の遵守や経営の安定性を示すためにはバックオフィスを整える必要があります。

ベンチャー企業は成長を続けていく必要があり、経営環境がきちんと整っていることが、早期成長への条件とも言えるでしょう。経営者は将来を見据えた上で、必要最低限のバックオフィス人材の確保を検討することをおすすめします。