フェブラリー

 もう2月ですね。何だか時間が過ぎるのがとても早く感じる。愛すべきフェブラリー。絶賛中途半端な季節。年の初めが終わった。3月になると、春を感じて、4月になると新しい年がやってくる。5月は新緑。6月は雨で東京は雨。7と8の月は夏で、9月から11月は秋の食べ物と芸術とスポーツ。12月は冬が寒くてさ、1月はなんかめでたい。

 そんな中で取り残された2月がかわいそう。涙が出そうになるよ。一年でどう頑張っても一番短くてさ、なんか最近は寒かったり暑かったりしてさ、バレンタイン以外に何もなくてさ。おーらい。でも僕は2月が嫌いじゃないんだ。だって、新しい始まりと同時に終わりゆくものを感じさせてくれるんだから。

 2月は気付かないうちにやってきて、もうさっさといなくなる。それは自分の気持ちと同じだ。4年に1回だけ29日が来ても、そこまで気にしない。「あ、今年は1日長いんだ」って思うだけだ。2月29日が誕生日の人は4年に1回しか誕生日が来ないなんて哀しいに決まってる。8月生まれの僕は夏休みで誰にも誕生日を祝ってもらえなかった。それでも歳を重ねることを感じられた。

 でも2月29日生まれの人はそれも感じられないのかー。あの何とも言えない一日を感じられないなんて。僕が生まれてから、2月29日は7回しか来てない。7歳?不思議な仕組み。でも決めたのは僕らか。

 年齢なんて実はあんまり関係ない。例えば、思い描いていた未来では僕には子どもが二人いて、家を買っていて、息子か娘にバスケットを教えていたはず。うん。一つも合ってないな。何歳には~なんて意味がない。それは周りが決めているだけ。

 中学と高校の頃?それはそれは真面目な少年でした。模範的な部活と勉強に頑張るやつ。大学の頃?とりあえず単位は落とさず。でも変に調子乗って気取って、人を傷つけていました。社会人になった?いやいや、何にも変わっていません。社会に出てやらないといけない最低限のことは学びました。が、本質は変わっていない。天邪鬼。

 大体が後悔の人生で、結局ほぼ自分が悪い。いや、ほぼではなくて全部自分が悪い。世の中を色眼鏡で見ている。結局自分が中心で、わーわーいいながら自分が一番都合よく過ごせるのはどうすればいいかだけ考えてる。「俺物語」なんだ。そうやってただ自分に蓋をしていた。めんどくさいな。相手に甘えているだけで、自分からは何もしようとしない。

 そうして、やばくなったら媚びを売るようにして。思い出を話して。気持ち悪くなるけど、これが僕。又吉さんの「劇場」を見た。演劇男山崎賢人さん。でもあの生き方が少し納得できた。

 頭の中で思ったことは言わないと伝わらない。人には言うくせに自分は怖いんだな。怖いんだろうな。自分を変えるのは。でもね、結局はどこかで折り合い付けて、えいやって飛び込んでいくしかない。それを守ってきた自分が悪いんだから。

 本当に変われるかな。ダメだとしても変われるかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?