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[出張ついで旅 滋賀編] 予定外の湖畔ステイ

最終日の出来事で一生忘れないであろう旅となったので、ここであらためて記録しておこうと思う。

とか書いておきながら、2日目まで書いてすっかり満足していた昨年末。
思い出したので改めて続きを。。

月~水の大阪での仕事のついでに、土日で寄った滋賀。
3日目、月曜日は午後からの仕事だったので、午前中に滋賀から大阪へ移動して、大阪で友人とランチをする予定をたてていた。

旅行日:2018/6/18(月) ▶︎前々日 ▶︎前日

初めてのコメダのモーニング

その日の朝は、8時40分くらいの電車に乗る予定だった。
ホテルは質素に素泊まりで取っていたので、チェックアウトして駅とのちょうど中間にあったコメダ珈琲に入った。

初コメダ。
大学の近くにあったものの、駅から大学まではバスを使っており、わざわざ歩いて行かないと行けない場所だったので、4年間眺めるだけで終わってしまったコメダ。
他に生活圏内にコメダは無かったので、ここで満を持して初コメダでモーニングすることにしたのだった。

トーストにたまご乗せながらホットコーヒーを美味しくいただいていると、8時前に、緊急地震速報と共に突如揺れた。
大阪府北部地震、大津は震度5弱。

電車は全線ストップ。
大阪の仕事相手や東京から大阪に向かってくる予定だった後輩、東京の上司や家族と連絡を取り、情報を仕入れている間に、みるみるうちに携帯の充電が減っていく。
暫く電車も動かなさそうと判断して一旦ホテルに引き返し、事情を伝えてホテルのロビーに居させてもらうことにした。

ロビーのTVを見ながら壁際に腰掛けて、携帯を充電させてもらう。
ロビーには同じように足止めをくらっていた賑やかなご婦人の団体さまが一組。
声をかけてくれて少しお喋りもしたが、車で帰宅できる手筈が整ったようで、数人ずついなくなって行った。

静まり返るロビーに響き渡る、TVの音声。
そのうちにホテルの人がロビーの掃除を始め、TVも消されてしまった。

当時はまだモバイルPCの環境が無く、外出時貸し出し用のiPadしか無かったので、メールチェックくらいしかできない。
メールチェックとスマホでの情報収集にも飽き、昼近くになったので、荷物を預かってもらいランチに出かけた。

湖畔で過ごす被災の1日

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とは言っても、どこも交通麻痺により従業員が来れなかったりで、臨時休業のお店などもちらほら。
そもそもこの辺りで食事を取る予定もなかったので下調べは何もしていない。
あまり遠くにも行けないし、と行き着いた先は、前日にお茶をした湖畔のカフェの近くのお店。
お客さんは他には居ない。
たらこパスタのランチセット、とても美味しかった。

ホテルに戻っても電車の復旧見込みも全く立っておらす、状況は何も変わらない。
仕事はメールチェックしか出来ない。
そもそも3日間の出張予定だったので、来るメール自体少ない。
ずっと座っているのにも飽きたので、iPad片手に散歩に出る。

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何で長閑で、平和な風景だろう。
日差しは穏やかで、風に揺れる白詰草が可愛らしい。
休校となって走り回る子供や、交通麻痺で仕事に行けず釣りしている人達を眺めながら、湖畔のベンチで暫くぼーっとした。

地震の発生が、あと40分くらい遅ければ、私は乗り慣れない電車の中に閉じ込められ、全然知らない途中駅で降ろされ、土地勘もなく携帯の電池切れに怯えながら途方に暮れていたかもしれない。
素直に月曜日の朝に大阪に向かっていたら、新幹線に閉じ込められいたかもしれない。
足止めをくらい、行くも帰るも出来なくはなったけど、充電の心配もトイレの心配も、食事も寝るところの心配もなく過ごせたのはとても運が良かったことだと思う。

電車の復旧見込みが15時、17時とどんどんずれ込み、19時にずれ込んだ時点で、延泊を決意。
前日よりも、広くてレイクビューの部屋に泊まらせてもらえた。

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夕飯は、結局昼と同じお店に入った。
昼は店内だったので、夜は湖畔のテラス席で。
夜はお客さんも結構いて、蚊に喰われながらピザを食べた。

エクストリーム出社

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結局、大阪での仕事は対応可能な大阪のスタッフのみでまわすこととなり、規模は縮小され、私は東京へ引き返すことになった。

上司からはゆっくりでいいよ、と言われたが、翌日は5時前の日の出を拝んでから始発の新幹線に乗る、エクストリーム出社をすることにした。
始発の新幹線、チケット自体は余裕で買えたが、やはり京都駅は混雑していた。

* * * * *

こうして、初の滋賀旅は、地震被災による思わぬ足止めと、ちゃっかり旅行したくせに仕事もせずに引き返すという、忘れられない旅となったのである。
湖畔でのあの時間は、確実に私の中に刻まれている。

ちなみに、当初予定していた友人とのランチはもちろん中止となったが、これは後日、その約束を果たすことができた。



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