人はなぜ健康を目指すのか

僕は精神疾患だ。
もっと頑張れば、しっかりすれば、考え方次第で辛くもなくなる気がしてた。実際、暮らし方や人との関わりの中で病が緩和していく瞬間もあるだろう。
精神疾患の治療って、ゴールはどこにあるのだろうか。
見えない症状に、見えるゴールなんてあるのか。
目標なき治療は、大きく遠回りになる。
だから、今日は、精神疾患について、何を見定めて戦うべきなのか、それを整理しよう。

例えば、「おなかが痛い」ならどうだろうか。
トイレにこもったり、整腸剤に頼るなりする。
目指す地点は「おなかが痛くない」状態だ。

なら、精神疾患の場合も何が辛いのかを明確化してみようか
例えば…(私の場合)
・毎日涙を流す
・人が怖くて会話や顔を合わせることが困難
・新しい環境にて、異常なほど張り切る
・アイデアが溢れてきて頭が落ち着かない
・「失敗した」意識に苛まれることが多い
・出費が多くなり、普段買わないものまで買う
・他者への攻撃性が高まり、暴言を吐くことがある

さて、ひとまず羅列してみたが、やはり精神疾患の厄介なところは、症状か性格かの線引きがどうしても困難な点だ。
他人にいつもぷんぷんと怒りながら生きていける人だっているから、病気かなんて正直わからないような気もする。

症状を探す方法は様々ある。
①自身が治したいと感じる、困っている点
②医師から見て、治療で緩和したほうがいい点
③周囲の人から見て、生活に困難が及ぶ心配のある点


上記の方法が、私の思いつくところだ。
きっと、「性格という言葉の範疇を超えている状態」を症状と呼ぶ。
だから、①の方法はもちろんだが、客観からの意見もかなり貴重だ。
自分以外の人間にも、たくさん意見を求めていきたい。

話はちょっと変わるけれど、健康ってなんだろうね。
やりたいことが不自由なく出来ていれば健康?
ただ、生きていて、息をしていれば、健康?
おなかが痛くないことは、健康?

なんだろうね、きっと、肉体的健康と、精神的健康のふたつが揃ったとき、それははじめて健康なのかもしれないね。

だから、おなかが痛くなくて、幸せで満ち足りている状態を健康と呼ぶんだろう。

肉体的健康は、とてもシンプル。内科や耳鼻咽喉科…いわゆるお医者さんに掛からない状態。痛くない状態。不快じゃない状態。

精神的健康は、極度に泣かないとか、極度に興奮しないとか、それもあるかもしれない。だけど、一番は、充足感があることじゃないだろうか。

きっと、不安だったり、焦っていたり、そういう状態って健康から結構離れていると思うんだ。

安心しているとき、きっと私たちは健康とかなり距離が近い。

物を食べて、美味しい。
眠って、気持ちいい。
三大欲求は、私たちから切り離せない大切な欲望だ。

それとは別に、我々に欠かせない欲求がある。
それは、人間と触れ合う欲求だ。
人間は、孤独だと不健康になる。
孤独死、なんてよく聞くが、実際、人は孤独が死因にもなるんじゃないか。
そんな風にまで思う。
そのくらい、人との触れ合いは必須項目だ。

健康。それは肉体的にも精神的にも欠けていない状態。
人のストレスの主たるものは対人関係だと言われる。
だから、人は、人と関わらなくても孤独から不健康になるし、人と関わることで不安になって不健康になる生き物だと思う。

つまり、この目指すべき治療方針は「人の中にいても精神的に安定して過ごせる」ことなのではないか。

きっと、この状態って幸せだ。
だって、病気が治ったとか、そういう話じゃなく、人から存在を認知され、肯定されている。

私の心を壊してしまったのも、確かに他人だった。でも、私のことを覚えていてくれて、愛情を注いでくれた人たちがいたから、私の心はきっと新しく生まれ変わってきたのです。最後に心を治すのは、もちろん自分の努力もあるだろうけど、きっと、周囲の人々が手を差し伸べてくれた事実になると僕は考えています。

病んだ心では、人からの愛情もボロボロと零れ落ちてしまいます。そういうときもあります。だけど、欠片でも覚えていられるのであれば、どんなお別れだろうと抱きしめて、持っていってください。それはきっと、あなたの人生を幸せにする材料になるはずです。

諦めなければ健康になれるかなんて、誰にも保証はできない。
だけど、この信じたくもない残念な世界でも、あなたを待っている人がいます。
1mm単位の足掻きでもいいから、最後まで戦おう。
手をつないでいよう。
人間は、すべての人間とつながっているから、この記事を読んでくれたあなたの、病気を良くしたいという気持ちは決して無駄にはならないはずです。
それぞれが、できることを、日常を大切に生きていきましょう。

読んでくれて、ありがとうございました。
最後の方になるにつれ、文章がヒートアップしてしまうのは何故なのか。
小さなステップを際限なく積んでいこうね。ばいばい。

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