ASDな私

ASDに生まれた私は悩み続ける。
まるで宇宙人みたいな感覚で、人間みたいに生きることを強要されている。

僕は人間関係に悩んできた。
人との関係性を継続できない。
じわじわと信頼をなくして、静かに独りになっていく。
このまま歳を重ねるにつれて、腫れ物みたいになって孤独に死んでいくのかと憂いた。

どうすれば人間と上手く関われるのか、ずっと考えていた。
人の痛みが想像できないわけじゃない。
人への興味がないわけでもない。
人間としての感情は、普通の人と変わらない。きっとそう。
だけど、人に嫌われる。
言動が普通じゃないから。

感情をコントロールできない。
曖昧な状態を許容できない。
言葉は通じるのに、人間になれない。

そこで、思ったのだが、そもそも私は人間ではないのではないか?
人間には人間のコミュニケーション形態があると仮定して、ASDにはASDのコミュニケーションの形式があるのかもしれない。

人生は始まったら前進することしかできない。
だから、ASDについて分析することは希望の一歩だ。
いつだって絶望はしたくない。
僕の周りからすべてがなくなるまで、考え続けよう。

障害を持って生まれてきたことは、重荷だ。
機能が不全していることは、悲しい。

こんな私でも、今まで、関わってくれた人たちを思い浮かべた。
人との繋がりが僅かでもあったなら、ここにヒントが埋まっているはずだ。

人との繋がり、その成功パターンと失敗パターンを考えてみよう。

【成功パターン】
・精力的に活動している
・組織に所属している
・やりたい仕事を与えられている
・革新的なアイデアを創出している
・「友人」ではなく「仲間」と交流している (同じ目的を共有している)
・自分を評価してくれる人間がいる

【失敗パターン】
・集団に溶け込まなければならない状況
・”雰囲気”での会話(意味のない会話が苦手)
・相談先がない、問題を抱え込むようになる

ひとまず、思いつくところを並べてみた。
最近やっと気が付いたが、僕の頭の中は理屈で回っているらしい。
だから、雑談やなんとなくの誉め言葉とか、意味の薄いやり取りが苦手みたいだ。

「Aと感じる。なぜならBだからだ。それ故に私はCと発言した。」
頭の中は全部こんな感じ。
だから、あの人は輪を乱す発言をしたから許せない!とか思うこともない。
(あの人は××××と発言したが、それは何故だろう???)この思考がベースだ。
そして、あの人はよくない人だ。悪い人だ。とかほとんど思わない。
確かに、厄介な人もいるけど、それを拒んでも解決にならないから、なぜそのような言動に到達したのかを考える。物事には必ず理由があるのだ。それを僕は探求したい。追求したい。

これは僕の痛烈な強みであり、弱みである。
他人と比べて、分析観察眼が優れている。
分析や観察を得意としているのは、物事の発生原因(理由)を探しているから。

僕が生きづらいのは、ずばり、なんとなく生きることができないからだ。
なんとなく仲良し、とか、なんとなく楽しい、とか、そういう、他人と食卓を囲むような曖昧なイベントが苦手だ。

そうではなく、同じ使命を抱く者と積み上げるような会話をしながら飯を食べたいのだ。それもコミュニケーション。これもコミュニケーションだ。

人々のコミュニケーションも、大変素晴らしいと思う。
でも、僕には、それができない。
違う生き物だから、できない。

僕は僕としてこの世界に存在できる形を探そうと思います。
【成功パターン】に目を向けてみます。

僕が人に囲まれて活力のある生活を送っているときは、大体、何かに打ち込んでいます。自由に、やりたいことに注力しています。

これはもう、生態と言って差し支えないでしょう。
勝ちパターンです。生態です。生き方です。
ASDである私は、色んなことに無難に対応することなどできません。
努力で埋められないこともあります。

だから、視点をシフトしましょう。
私が色んな人に対応してもらうという視点が現実的ではないでしょうか?
偉そうに聞こえるかもしれないけれど、それこそ障害を持っているわけだから、良くも悪くもできないことはしっかりと認めておきたい。

結論を置きます。
人と上手くコミュニケーションが取れないのならば、僕とコミュニケーションを取ってもらえばいい。これが結論です。
人に興味を持ってもらうということです。

人とのコミュニケーションが上手な人は「誰にでも対応可能なコミュニケーションスキル」が発達しているのです。
でも、私にはその機能は備わっていない。ないのなら、できない。
万人と関われないのなら、特定の誰かと関われたらいいでしょう。

【これからの理想】
・無理はしない
・相談先を常に設けておく
・興味を持ってくれた人と関わる
・活動範囲を無理に広げない
・一生懸命に生きる(誰かにとって魅力的な人間になる)

久しぶりにかなり頭を使いました。
この人生に勝利するためには、独自の理論が必要だ。
どうか、生き抜いてから死のう。

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