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また私が読み返したいと思える記事をまとめています。
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#短編

【詩】指をさせ

やり直しの効かない人生 笑いながら指をさせ 大人なんだからなんて うるさいほど耳の奥で こびりついて 離れないほど 聞いてる もう諦めなよ 笑いながら指をさせ 掴めない可能性を 決めつけるのは 一体誰だ 耳を貸さないのは こっちだ いい加減にしな 笑いながら指をさせ 口を出さないでただ見てろ バカにされてる人生を いま生きてんだ 夢なんて消えたと言われても 大人なんだからなんて いい訳言いながら 煮え切らない 人生に夢があるなら そんなの見たくない こっち

【空白小説】『コンテストにチャレンジだぜ!その2(アマギフも貰えるらしいよ...前も言ったけど)』

どうも、お疲れ様です。ミックジャギーでございます! GW真っ只中。皆さんいかがお過ごしですか? ワタクシは相変わらず賞金が振り込まれないので(上の前回投稿を読んでケロ)コツコツと空白小説を作ってましたよ。【吾輩は猫である】から始まり、【名前はまだない】で終わる掌編小説です。その中身を埋めるんですな。 でも、先立つものが無いとどうにもならないですな。この金の無さをバネにして新たな賞金をゲットしたいなぁ..お腹いっぱいご飯が食べたいんです、って今はいつの時代なんですかね。まだ昭和

【詩】救済

心の深いところにある 誰にも話さない痛みに 苦しむことがある 誰も傷つけたくないし 誰にも傷つけられたくない 忘れていない痛みが 置き去りのまま たまに疼くけど そっと蓋をする 天使でもなければ 悪魔でもない 太陽があれば 月もある 見るのは奥じゃなくて 表面でいて 傷が私を呼び起こすから 心の奥を見ないで 本当は君がそっと 傷に触って優しい気持ちで 雲一つない空に向かって 癒し給えと言って欲しい 邪悪な色をした言葉が 取り囲んで 仕方なく言うことを聞いた時 自分

【詩】残された手紙

あの頃は自分の言うことが正義で 当たり前のように人を断罪して 胸を張って間違いを犯していた そんなことも思っていなかった きっとそんなことだ 振りかざす頑固で硬すぎる正しさは 人を傷つけるには十分 謝るなんてこと頭になかった きっと間違っていない あなたはなぜ一人 全身から溢れる振りかざされた 正しさはメッキのようだ その正義には根拠が見えない ねえ父さん 自分に自分の正義が正しいか 聞いてみてよ 振り回されて聞きかじったことを信じて 誰よりも饒舌に分かっ

【詩】つくる手

ろくろを回して作る器 何回やっても上手くいかなくて 途中でぐちゃぐちゃになってしまう そっとあなたが手を添えると 美しい曲線の器が 目の前にあらわれる わたしが何かをすると あなたは静かに眺めて 見守ってくれる 転げるように 繕っていたものが 剥がれ落ちてゆく もがけども 望んでいた方向とは 逆の方向に流されてゆく 座り込んで空を見ている ただのわたし そんなわたしをあなたは 名を呼び 引き寄せ 抱きしめ 温め 赦して 涙をぬぐってくれる あなたが行

【詩】Scene

震える心の独り バス帰りの中から見る朝日 後ろから聞こえる溜息 空気が凍る家族のリビング 後ろ指をさされる片足の少年 飲みたくないのに飲むアルコール 暗闇に光るスマホの画面 画面に映る自分の顔 冷え切った弁当 シンクにあるのはコップだけ いつまでも来ない返事 眠れない時間を文字で埋める指 部屋に転がるペットボトル 履きつぶした靴 すがるのも無駄な偽者 見覚えのある横顔 違う世界が交叉する瞬間 冷え切った空気の月 忘れていた温もりのある手

【54字の物語/47都道府県編 】『最後なので、何も考えずスキを押してもらえませんか?』

あ、どうも、ミックジャギーでございます。 相変わらず54字小説を書き続けてますよ... いやぁ、何事も続けるのは大変ですな。 いわゆるモチベーションを保つって事ですよねぇ.. なんか、最初に作品を造った時の新鮮さが無いですよねえ。 他に何百本と54字小説を書いてる方がいるんですけど、何が楽しくて書いてるんですかね?って失礼か.. いや、どうやって新鮮さを保ってるのか教えて欲しいですよねぇ.. って、グチグチ言ってる場合じゃないんですよ! この54字の物語のコンテストは10月い

【詩】無色透明

精一杯言えないものを抱えて生きてきた モノクロの世界で十分に生きて来た 必死に笑顔を作って君の答えにいつも答えたんだ 皆にだって本当のことなんて言わないで 聞き逃さないように言葉尻に注意を払って 僕の答えが消えそうになったとしても 君が笑えるために僕が消えても 僕がたとえ無色になっても ただ認めて欲しかったから それだけのために 自分の色を皆に見せる前に消すんだ 自分を殺しながら 影を抱えながら 僕がここにいるって 叫ぼうとするたびに 僕はどんど