INTJがお気持ちヤクザを観察してみた話

私の身近に、いわゆるお気持ちヤクザがいる。ネットで大暴れしている人たちほど、派手な言動をしているわけではない。だが、発言は間違いなくお気持ちヤクザだ。大人しいお気持ちヤクザだ。

お気持ちヤクザは、友人や同僚として見ると非常に厄介で仕方ないが、観察対象として見ると非常に面白い。不謹慎だが、家族にこんな人がいたらたまったものではないだろう。
お気持ちヤクザとは「自分の不快感を感じさせた対象を社会悪として考える人」だ。私の体感で言えば男性にも女性にもいるが、女性の方が目立つ。
彼らの1番の面白さは、彼らの求めているものが共感でも同意でも解決でもないように、私には見えることだ。私にはそう見える、というだけで彼らは共感や同意を求めている可能性は十分にある。彼らに確認などしていないので、実際のところはわからない。

彼らは、誰が同意しようと共感しようと解決策を提示しようと、延々不満を垂れ流し続ける。さらに、元凶となった張本人が謝っても、お気持ち表明は止まらない。張本人は経緯を説明し、再発しないよう色んな案を提示するのだが、彼らは自分のお気持ちを言うだけで話が一向に進まない。話が噛み合わない。
周りがどれだけ話の軌道修正をしようと、彼らは永遠にお気持ちを話し続ける。
私が見たところ、一緒に文句を言ってあげるのが一番いいのだと思う。それでも話はだいぶ長いし、私にはその根気はないのだが。めんどくさければ、まだ言ってるの?と冷たく言うと3分は黙る。

お気持ちヤクザたちは、現状に強い不満を持っている人が多い。だから、ピンポイントでお気持ちヤクザになるわけではなく、幅広くヤクザ化する地雷がたくさんある。
これは根拠のない勝手な推測だが、彼らは考えを受け入れてもらえず、話を聞いてもらえず、感情や価値観を否定され、その状況を受け入れてしまった過去があるのではないかと思う。それが不満してそのまま残り、自分ではない属性の人をターゲットにした作品や発言に過敏に反応してしまう。見過ごせない重要なメッセージに見えてしまう。

虐待を受けた人は、自ら虐待を再現しようとしてしまう心理があるらしいが、それと近い心理状態なのかもしれない。私は心理学者でも医師でもない、ただのヲッチャーなので推測というよりはただの妄想に違いが。
自分の不快感やお気持ちで相手を操ろうとする人が、まともに相手をされるはずもなく、さらに彼らは不満を溜めることになる。そして、さらに強いお気持ち表明につながる。最悪のループだ。

これは私の身近にいた人だけの特徴かもしれないが
、お気持ちヤクザはわかりやすい勝ち組像に憧れを持っていることが多い。
金持ちの夫を持ち、成績優秀な子を持ち、大きくて立派な家で暮らし、高い車に乗り、上品で落ち着いた立ち居振る舞いをする。そして、男性にお金を使ってもらうことが愛情表現だと思っている。見栄っ張りな性格も、彼らの不満になっているのかもしれない。

これもたまたまかもしれないが、お気持ちヤクザは娘を厳しく批判し、息子を溺愛している人が多い。私が過去に出会った既婚子持ちのお気持ちヤクザは、なぜか全員男女の子どもがいる。
子どもの性別については偶然だろうが、異性の息子を溺愛し同性の娘を批判するのは自分を娘に重ねているからかもしれない。男性のお気持ちヤクザは娘を溺愛し、息子に厳しくするのだろうか。男性の既婚お気持ちヤクザには会ったことがない。

かもしれない、ばかりの記事になってしまった。
人を無遠慮に外側から観察し、自分勝手に想像するのはあまり上品なことではない。だが、そうでもしないと、こちらがストレスで参ってしまう。お気持ちヤクザにものすごいパワーがあるのだ。
私は自分の気持ちをつい思考の外に追いやってしまうので、たまにはお気持ちヤクザさんのようにお気持ち全開で仕事を楽しむのもありかもしれない。

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