根拠のない自信がある時
「根拠のない自信ばっかり持ってて」
これは、若い人で自信満々の人に対して大人が言う、思う、悪い意味のセリフだ。
確かに、「何でそこまで自信が持てるんだろう」と思っていたことがある。
まだ学生で、アルバイトくらいしかしていないのに、「私は絶対に大丈夫」と
思っている。
だから危機感はなく、直前になって準備すれば何とかなると思っている。
おそらくそれは、今まで直前で何とかなってきたから。
でも実は「何とかなるものしか、手に届くものしか挑戦してきていない」
と言う理由があるのかもしれない。
「井の中の蛙 大海を知らず」
と言う言葉があるが、若い時は特にそうなのかもしれない。
でも、この「強気」は大事だ。
私が長年サポートしている、エアライン受験にも「弱気」な人より「強気」の人の方が土壇場でも慌てないし、何とか踏みとどまって実力以上のものが出せる時があるからだ。
面接官といえども、人の子。
不安げにしている人よりも、少し生意気だけどやる気だけはあり、少々のことではへこたれないように見える人の方が安心だ。
多分私もそうだったのだろう、と思う。
ただ、大人になるにつれてだんだん「世間」と「世界」を知るようになり、
「根拠のない自信」は、若気の至りのように感じて、だんだんとその自信をなくすか、うまくその自信を隠すようになる。
でも、今私には「根拠のない自信」がなぜかある。
全く違う分野に挑戦しようと思っているのに、だ。
ただ若い人の「世間知らずゆえの自信」とは少し違うかもしれないが、それでも新たな挑戦の時は年齢や経験は一切関係なく、多分誰でも不安になり、自信がなくなるものだ。
それなのに、どこか「自信を持っている」のだ。
なぜかはわからない。
もしかすると自信ではなく、「覚悟」なのかもしれない。
そう、覚悟もすごく大事なのだ。
生徒さんたちにもよく言ってきた。
「客室乗務員になる覚悟をしなさい」と。
腹をくくるってことだと思っているが、つまり「受かったらいいな」ではなく、
「絶対に受かってやる」と言う気持ちだ。
私も今「絶対に何が何でもやってやる」と言う気持ちがあるから、そしてその気持ちは消えることがないとわかっているから、「根拠のない自信」があるのだろう。
根拠のない自信は大事だ。
これがあるから、人は挑戦できる。
もちろん、うまくいくかどうかなんて、やってみなければわからないし、前例がなくても常識はいつだって破られてきた。
常識は常に塗り替えられるものなのだ。
以前はマスクをして人前にいることは、マナー違反だった。
私もセミナーにマスクをしたままの学生がいると、注意をした。
ところが時代が変わり、今はマスクをしていないと怒られる可能性もある。
こうして常識はいつだって破られ、以前正しいと言われていたことがあっという間にそれは間違いだ、と言われるようになる。
瀬戸内寂聴さんのエッセイの中にも、同じようなことが書いてあった。
戦争中に正しいと言われていたことが、戦争が終わったら全て「あれは間違いだった」と修正された。
だからこそ、世間が言うことより自分がどう思うかの方が大事と言うような内容だった。
まさに。
法律違反以外は、自分が正義。
自分が自信があるなら、やる覚悟があるならやればいい。
周りに何と言われても、何と思われても、前例がなくても、自分が最初の1人になればその後の常識が塗り替えられる。
そんな熱い気持ちを持ちながら、日々を過ごしている。
そんな熱い気持ちの自分も案外好きだな、と思って。
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